メイン コンテンツへスキップ

本ウェブサイトは、お客様に最高のブラウジング体験をしていただくためにさまざまなクッキー(Cookies)を使用しています。本ウェブサイトを引き続き利用されることにより、クッキー(Cookies)の利用に同意したものとみなされます。
クッキー(Cookies)ポリシーの詳細については、こちらまたはサイト下部にあるリンクをご確認ください。最新のプライバシーポリシーはこちらをご覧ください。

無料トレードガイド
購読する
Please try again
Select

ライブウェビナーイベント

0

経済指標カレンダー・イベント

0

通知を受け取る

ライブウェビナーイベント
経済指標カレンダー・イベント

もっと見る もっと見る
トルコリラ・南アランド・メキシコペソ(TRY・ZAR・MXN)10月見通し:主役交代!?

トルコリラ・南アランド・メキシコペソ(TRY・ZAR・MXN)10月見通し:主役交代!?

木全哲也, ストラテジスト

共有する:

このページの内容

9月のTRY、ZAR、MXNは、FRBの金融政策不透明感が高まる中、米ドル高が重荷となった。年初来上昇が続いていたメキシコペソの下落が目立った。10月の新興国通貨市場は、各国の金融政策、そしてFRBの金融政策に対する思惑が鍵を握ることが想定されるが、トルコリラ、メキシコペソ、南アフリカランドの対円での10月の見通しとは

初心者のためのFXニューストレーディングガイド
初心者のためのFXニューストレーディングガイド
推薦者: 木全哲也
初心者のためのFXニューストレーディングガイド
ガイドを入手

サマリー

  • 9月の新興国通貨市場振り返り
  • トルコリラは利上げ実施も下落、南アランドは底堅く推移
  • トルコリラ、メキシコペソ、南アフリカランドの10月の見通し

9月の新興国通貨市場振り返り

日米欧を含めた多くの中央銀行が金融政策決定会合を開催した。特に、FRB(米連邦準備制度理事会)を巡る金融政策不透明感が高まった。FOMC(米連邦公開市場委員会)では、FRBが政策金利を「より高く、より長く」する方針であることが明らかになった。

 

FRBが高い政策金利を長期間維持するとの思惑に加え、ロシアとサウジの原油供給の制限を受け、原油の供給リスクが意識された結果、米国金利が上昇し、米ドルが主要通貨に対して上昇した。

 

新興国通貨では、南アフリカランド(ZAR)が、年初来上昇が続いていたメキシコペソ(MXN)、大幅利上げを実施したトルコリラ(TRY)と比べて堅調に推移した。

 

南アフリカランド(ZAR)は、インフレ再加速が見られたことや、南ア中銀が政策金利を高めに維持する方針であることを示唆したことなどを受け、対米ドルで下落したものの、その他の通貨に対して上昇した。

 

トルコリラ(TRY)は、トルコ中銀が引き続き5%の大幅利上げを実施したものの、トルコ中銀に対する信認が低下する中、FRBの金融政策不透明感により投資家のリスクセンチメントが悪化したことから、対ドルで下落した。

 

メキシコペソ(MXN)は、予想外に政策金利を据え置いた英ポンドスイスフランを除き、主要通貨に対して下落した。メキシコの高い実質金利や米国経済の回復の恩恵を受けやすい立場に位置していることはサポート要因であるものの、年初来堅調に推移していたこと、メキシコ中銀によるペソ安抑制策が縮小されたこと、更に財政懸念などを受けて、メキシコペソは下落した。

A graph of a number of blue bars  Description automatically generated

資料:Trading EconomicsよりDaily FXが作成。9月XX日時点。

 

トルコなどを除く主要中央銀行による利上げサイクルの終了が近付き、一部の中央銀行は利下げに転じている。一方、利上げは終了したものの、南アフリカのようにインフレ警戒感から高い政策金利を長期間維持する方針を示している中央銀行もある。

 

10月の新興国通貨市場は、各国の金融政策に加え、FRBの金融政策に対する思惑が新興国通貨の変動要因になろう。

 

FRBの追加利上げとの見方が強まった場合や、早期の利下げ観測が後退した場合、投資家のリスクセンチメント悪化を通して、新興国の中でも特に脆弱な通貨であるトルコリラが下落する可能性がある。

 

一方、FRBの金融政策不透明感が後退した場合、実質金利が高く、南ア中銀が高い政策金利を維持する方針である南アランドは強含む可能性がある。

成功するトレーダーの特長
成功するトレーダーの特長
推薦者: 木全哲也
成功するトレーダーの特長
ガイドを入手

 

トルコリラ円の見通し

トルコリラ円は5.50レベルがレジスタンスとして機能し、上値が重い展開が続いている。トルコでは金融政策決定会合が開催され、利上げが実施されたものの、トルコ中銀の信認が低下していることや、FOMCを受けた投資家のリスクマインドの悪化が背景にある。

 

トルコの政策金利の水準はインフレ率と比べ依然として低い水準であり、インフレ抑制のためには更なる利上げが必要である。一方、エルドアン大統領は低金利政策を志向しており、エルカン氏率いるトルコ中銀がどこまで利上げを継続できるのか、投資家は疑心暗鬼である。

 

今後も引き続き利上げを継続した場合、トルコ中銀の信用回復を通じてトルコリラが上昇する可能性があるものの、すぐに信用回復にいたることは想定しずらく、トルコリラ円は、引き続き5.50レベルがレジスタンスとして機能しよう。

TRYJPY週足チャート

A graph on a computer screen  Description automatically generated

資料:Trading View

 

自信を持って取引できるようになるために
自信を持って取引できるようになるために
推薦者: 木全哲也
自信を持って取引できるようになるために
ガイドを入手

南アフリカランド円の見通し

南アランドは、週足チャートで、20期間指数移動平均線が、50、200期間指数移動平均線を上抜ける、ZARに強気の「ゴールデンクロス」が示現しており、テクニカル面では南アランド円の上昇(ZAR高JPY安)を示唆している。

 

FRBの金融政策不透明感は重荷であるものの、テクニカル面での強気シグナル、そして南アフリカの高い(実質)金利にサポートされ、ZARJPY高を見込む。ZARJPYは、2022年6月6日の週から2023年5月8日の週にかけての南アランド円の動きに基づいたフィボナッチリトレースメント61.8%水準8.085レベルへの上昇を見込む。

ZARJPY週足チャート

A graph on a computer screen  Description automatically generated

資料:Trading View

 

成功するトレーダーの特長
成功するトレーダーの特長
推薦者: 木全哲也
成功するトレーダーの特長
ガイドを入手

メキシコペソ円の見通し

メキシコペソは堅調に推移してきた新興国通貨の代表格であるが、テクニカル面では弱気シグナルが点灯しつつある。メキシコペソ円は、週足チャートで、MACDラインがシグナルラインを下抜けるMXNに弱気の「デッドクロス」が示現している。また、RSIMACDでMXNJPYの上昇(メキシコペソ高円安)の勢いが衰えていることを示す「弱気の乖離(ダイバージェンス)」が示現している。

 

メキシコの高い実質金利や力強い米国経済の恩恵を受けやすいことは、メキシコペソのサポート要因であるものの、テクニカル面の弱気シグナルに加え、FRBの金融政策不透明感が高まっていることから、MXNJPYの下落を想定したい。

 

MXNJPYは7月10日の週の安値8.141レベルでサポートされるかに注目。下方ブレイクした場合、年初来のメキシコペソ円の上昇トレンド終了の可能性が高まる。

MXNJPY週足チャート

A screen shot of a graph  Description automatically generated

資料:Trading View

トレンドトレーディングの基礎
トレンドトレーディングの基礎
推薦者: 木全哲也
トレンドトレーディングの基礎
ガイドを入手

新たなレポートの配信等はtwitterアカウント@DailyFXJapanで確認できます。

-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著

DailyFX はグローバルなFXマーケットに影響を与えるトレンドのテクニカル分析とニュースを提供します。