原油価格は需要と供給のバランスが改善されて、2024年第1四半期からの強気が維持されると予想される。本記事では、2024年第2四半期に向けた原油相場のテクニカル分析による見通しをストラテジストのデビッド・コトルが解説している。
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WTI原油には長期トレンドによるレジスタンスラインが出現
米国の原油指標であるWTI原油は、本レポート執筆時点で5カ月ぶりの高値を更新し、週足チャートでは長期の下降トレンドラインに接近している。このラインは2022年半ば以降、相場の上限となっており、数回しかこの上値を試していない。
現在の上昇トレンドチャネルを下方に破らない限り、価格はこの下降ラインを上回り、83ドルを超えるだろう。この水準まで上昇すれば、直近の大きな高値がレジスタンスとなる。それは1年ぶりの高値となった昨年9月25日につけた94.57ドルだ。64ドルから65ドル付近のサポートは堅そうだが、現在の上昇チャネルからどちらの方向にブレイクアウトするかがその後の値動きの鍵を握るだろう。
WTI原油 週足チャート
出所:TradingView、チャート作成:デビット・コトル
ブレント原油は水平のレジスタンスを試す
国際的な原油指標であるブレント原油のチャートは、WTI原油と同様に見えるが、そこまで明らかな強気相場ではなさそうだ。ブレント原油価格は現在、2020年10月の安値から2022年3月の高値までの上昇フィボナッチ・リトレースメント第3と第4水準の間で取引されており、2023年の年初頭以来、何度か試されてきた75ドル付近がサポートとなっている。
昨年9月につけた直近の高値である95ドル付近を強気派が目指すには、86.75ドルを上回る水準を維持しなければならない。
ブレント原油 週足チャート
出所:TradingView、チャート作成:デビット・コトル
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