NY金価格に対する遅れを取り戻すべく、NY銀価格が上昇している。ゴールドとシルバーの違いとは？史上最高値を更新している金、そして追い上げている銀価格の今後の見通しとは。
【金価格のターゲット】
上値①：2,135ドル
上値②：2,150ドル
下値：2,088ドル
【銀価格のターゲット】
上値①：24.39ドル
上値②：25.00ドル
下値①：23.92ドル
下値②：200日移動平均線（現在23.29ドル）
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NY金・銀パフォーマンス
NY金価格（ドル建、スポット）が連日史上最高値を更新する中、NY銀価格も上昇している。金と似た性質を銀も持つことから、両者の価格は連動して動く傾向がある。
足元銀価格の上昇が際立つものの、年初来では、金の上昇に対して出遅れている状況が続いている。また、シルバーはゴールドと異なり、宝飾品としての需要に加え、産業用として用いられることも多いことから、世界の景気動向の影響も受けやすい。
中国景気の低迷などは懸念材料であるものの、米国を中心に世界経済が底堅く推移している。金価格が高止まりし、更に世界経済が今後も堅調に推移する場合、銀価格が上昇の遅れを取り戻す可能性がある。
資料：BloombergよりDailyFXが作成。2023年末を100として指数化。
NY金価格の見通し
NY金価格（スポット、ドル建）は、連日の史上最高値更新を受け、RSIは買われ過ぎを示唆する70を大幅に超過している。一方、上昇トレンドを示唆する「バンドウォーク」が発生している。
テクニカル面で強弱入り混じるシグナルが点灯する中、金価格は上下双方に動く展開を想定したい。
NY金価格が下落した局面では、2023年12月28日高値2,088ドルでサポートされるかに注目。サポートされた場合、金価格の地合いが依然として強いことを投資家に印象付けよう。
NY金価格が上昇した局面では、2023年11月13日から2024年2月14日までの値動きに基づいたフィボナッチエクステンション100%水準2,188ドルへの上昇が視野に入る。
【金価格のターゲット】
上値：2,188ドル
下値：2,088ドル
NY金スポット価格（ドル建）日足チャート
資料：Trading View
NY銀価格の見通し
NY銀価格（スポット、ドル建て）は、2月4日から1月22日にかけての銀価格の下落の半値戻しの水準である23.92ドルへを上方ブレイクし、上昇圧力が一段と強まった可能性がある。また、20日移動平均線が50日移動平均線が上抜け、銀価格に強気の「ゴールデンクロス」が示現している。RSIは買われ過ぎを示唆する70を下回っており、銀価格に一段の上昇余地がある。
テクニカル面で強気シグナルが点灯し、金価格の上昇に対して出遅れている中、銀価格の更なる上昇を見込む。
銀価格は、フィボナッチリトレースメント61.8％水準24.39ドルの上方ブレイクを見込む。この水準のブレイクに成功すると、上昇トレンドが一段と鮮明になり、心理的節目である25.00ドルが次の上値として挙げられる。
一方、利益確定などに伴い銀価格が下落した局面では、半値戻しの水準23.92ドルがサポートとして機能するかに注目。サポートされた場合、銀価格の地合いが強いことを投資家に印象付ける一方、下方ブレイクした場合、200日移動平均線（現在23.29ドル）への下落が視野に入る。
【銀価格のターゲット】
上値①：24.39ドル
上値②：25.00ドル
下値①：23.92ドル
下値②：200日移動平均線（現在23.29ドル）
NY銀スポット価格（ドル建）日足チャート
資料：Trading View
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-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著
