WTI原油価格は、OPECプラスの減産延長を受け、80ドルをトライ。NY天然ガスは、生産計画の縮小が相次ぎ発表されていることなどを背景に2月上旬以来の高値まで上昇。WTI原油価格、NY天然ガス価格の上昇は続くのか？今後の見通しとは。
【原油価格のターゲット】
上値①：80.00ドル
上値②：81.39ドル
下値：200日移動平均線（現在77.78ドル）
【天然ガス価格のターゲット】
上値：フィボナッチ38.2％水準：2.042ドル
下値：9日移動平均線（現在1.786ドル）
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原油、天然ガスのパフォーマンス
OPECプラスの原油減産の延長を受け、WTI原油価格は一時上昇したものの、心理的節目である80ドルに上昇した後に押し戻されている。最近の原油価格の上昇スピードが速かったことの反動も下落圧力となった。
一方、NY天然ガス価格は、終値ベースで2月初旬以来の水準まで上昇している。2024年に入り、需給の緩みなどを背景に大幅下落していたことから、割安感が台頭したとの見方が価格をサポートしている。
加えて、天然ガス価格の低迷などを背景に、ガス生産大手が相次ぎ生産計画の縮小を発表しており、天然ガスの需給が改善するとの思惑も価格を押し上げている。
資料：BloombergよりDailyFXが作成。
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WTI原油価格の見通し
WTI原油価格（1バレル）は、200日移動平均線を明確に上抜け、80ドルを巡る攻防に局面が移っている。RSIは50を上回っており、原油価格の強気モメンタムが維持されている。また、MACDラインがシグナルラインを上抜け、原油価格の上昇トレンドが続いていることを示唆している。
テクニカル面で強気シグナルが点灯し、不安材料であったOPECプラスによる減産延長が決定した中、原油価格の一段高を見込む。WTI原油価格は、心理的節目である80ドルを超え、10月20日から12月13日にかけての値動きに基づいたフィボナッチリトレースメント61.8%水準81.39ドルへの上昇が視野に入る。
最近の原油価格の上昇スピードが速いことから、利益確定の動きなどを背景に、原油価格が下落した際は、200日移動平均線（現在77.78ドル）でサポートされるかに注目。サポートされた場合、原油価格の地合いが強まっていることを投資家に印象付けよう。
【原油価格のターゲット】
上値①：80.00ドル
上値②：81.39ドル
下値：200日移動平均線（現在77.78ドル）
WTI原油価格日足チャート
資料：Trading View
NY天然ガス価格見通し
NY天然ガス価格は、9日移動平均線が20日移動平均線を上抜け、強気の「ゴールデンクロス」が示現している。また、RSIも強気への転換を示唆する50超えが目前に迫っている。
天然ガス価格は、年初来では依然として大幅下落した水準であり価格に一定程度悪材料は織り込まれていると考える。加えて、テクニカル面の強気シグナルが点灯する中、天然ガス生産大手から天然ガスの供給を減らすような生産計画の縮小が発表されており、価格の一段高を見込む。
NY天然ガス価格は、1月25日から2月20日にかけての値動きに基づいたフィボナッチリトレースメント38.2%水準2.042ドルへの上昇が視野に入る。
ただし、WTI原油価格同様、最近の上昇スピードが速いことから、利益確定に伴い天然ガス価格が下落する可能性がある。天然ガス価格が下落した局面では、9日移動平均線（現在1.786ドル）でサポートされるかに注目。サポート転換していることが確認された場合、天然ガス価格の地合いが強まっていることを投資家に印象付けよう。
【天然ガス価格のターゲット】
上値：フィボナッチ38.2％水準：2.042ドル
下値：9日移動平均線（現在1.786ドル）
天然ガス価格（NG1）日足チャート
資料：Trading View
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-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著
