英ポンド/ドル、英ポンド - テクニカル分析見通し
- 英ポンド/ドルは、重要なレジスタンスを上抜けた
- 回復トレンド継続の可能性が強まっているように見える
- 今後の見通しと注目すべき指標とは?



英ポンド/ドル 短期テクニカル分析見通し - 強気
今週、英ポンドが対ドルで主要なレジスタンスを上抜けしたことは、今後数日から数週の間に英ポンドがドルに対し一段高となる可能性を示唆するだけでなく、数週間前に説明したように底入れの可能性も高めている。
英ポンド/ドルは、10月初旬の高値1.1495と、10月初旬を始点とする小さな下降トレンドライン(赤線)が収束する重要なレジスタンスを突破した。小型トライアングルの頂点であるこのトレンドラインからのブレイクアウトにより、最近のレンジが、より長続きする回復基調を支える底値水準となると確認できたように見える(下図参照)。さらに、先週示したシナリオ1(月半ばに10月上旬の高値から下げたが、小幅な下落にとどまる)の動きが確認され、比較的強気な見方を後押ししている。
英ポンド/ドル 日足チャート

資料:TradingView
英ポンド/ドルは、89日移動平均線とほぼ一致する水準にある9月中旬の高値1.1740を試す展開となりつつある。このレジスタンスは非常に重要である。価格が最後にこの移動平均線を上回ったのは2021年で、同レジスタンスの決定的なブレイクは大きな意味がある。ブレイクすれば、200日移動平均線(現在1.2375付近)に向かって上昇する可能性が高まる。
27日午前(アジア時間)に付けた高値付近で今週の取引を終えることができれば、10週移動平均線を決定的に上回ることになり、これは2021年末以来10カ月ぶりとなる。当時は、このレジスタンスを上回った後、さらに2週間上昇し続けた(下図参照)。全体として、今週のチャート上の動きは、特にポジションの状況、センチメント、バリュエーションを考慮すると、英ポンド/ドルが9月の安値1.0385で当面の底入れをした可能性が高いことを示している。
英ポンド/ドル 週足チャート

資料:TradingView
下降局面では、10月初旬の高値1.1495がレジスタンスからサポートに転換した水準であり、これが当面の下値支持線となる。その後は先週の安値1.1060が控えている。より強力なサポートは10月中旬の高値1.0925である。



--- DailyFX.com ストラテジスト マニッシュ・ジャラディ著