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カナダドルと原油価格:強い相関関係、その理由とは?

カナダドルと原油価格:強い相関関係、その理由とは?

DailyFX, Research
原著者
居林有里, 翻訳・編集主幹
翻訳者

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このページの内容

カナダドル原油価格は強い相関関係にあります。つまり、両者はしばしば似たような方向に動きます。このような関係になっている理由とは? このレポートでは、カナダドルと原油価格の歴史、カナダドルと原油の動きが密接に連動する理由、そしてこの両資産を取引する際に考慮すべき点について説明します。また、原油価格チャートと併せて米ドル/カナダドルのチャート(反転)も使って過去の推移を表示し、両資産の動きを明確に示します。

カナダドルと原油価格の歴史

1990年代初頭、カナダの石油メジャーとしての地位はそれほど顕著なものではありませんでしたが、カナダのオイルサンド(油砂)からの生産量が時間とともに増加したことで、21世紀に相関関係が強まりました。2008年の世界金融危機、2015年の原油暴落、そして2018年の相関関係の崩壊はすべて年表上の注目すべき出来事です。

カナダドルと原油価格の歴史は、米ドル/カナダドル(反転)の通貨ペアの動きを通じて下図のチャートで見ることができます。これには相関係数も含まれるため、連動パターンがより明確に分かります。

25年以上にわたる米ドル/カナダドル (USD/CAD、反転)と原油の相関チャート

2008年の世界金融危機

米ドル/カナダドルと原油価格の相関チャートで注目したいのは、2008年の世界金融危機の時です。その年、原油の需要は縮小し、2008年7月の高値147ドルから12月には32ドルの安値まで暴落しました。 また、チャートが示すように、この需要減退を受けてカナダドルも対米ドルで下落しました。

2015年の原油暴落

もう1つの大きな出来事は、2015年に起きた原油価格の急落です。この出来事は、米ドル高、石油輸出国機構(OPEC)が原油相場の安定化に消極的であったこと、湾岸諸国が原油価格を引き上げるはずであった減産を拒否したことが背景にありました。このような状況下に置かれ、カナダドルは再び苦境に立たされました。

2018年後半: 原油とカナダドルの相関関係が崩れる

原油価格が急騰してもカナダドルは上昇しなかった2018年後半を指摘し、カナダドルと原油の間には相関関係があったにもかかわらず、その関係が崩れつつあるとの見方もあります。このような相関関係の崩れは、実際の需給要因よりもOPEC政策が原油価格に影響する主因であること、近年は金融政策が原油よりもカナダドルを動かす要因となっていること、カナダが経済の多様化を図り原油への依存度を下げようとしていることなどが要因になっています。

米ドル/カナダドルと原油相場が連動する理由

米ドル/加ドルと原油価格が連動する理由には、カナダが主要な石油輸出国であること、需給、輸出活動の結果としてカナダが享受している米ドル建てでの収益などが挙げられます。

カナダは原油純輸出国

2018年のデータによると、カナダは世界第4位の原油輸出国です。原油の純輸出国であるため、米ドルに対するカナダの通貨は原油価格と高い相関関係にあります。

需要と供給

需給もまた、原油と米ドル/カナダドルの相関関係を左右する重要な要素であり、カナダドルと米ドル両通貨の需要と供給に関連しています。カナダが獲得する米ドルは、原油輸出による部分が大きな割合を占めているため、原油の量と価格の変動は、カナダに流入する米ドル額に大きな影響を与えます。

原油価格の上昇は、カナダが輸出で稼ぐ米ドル建てでの原油価格の上昇をも意味し、カナダに流入する米ドルが多くなるため、結果としてカナダドルの価値上昇につながります。

逆に、原油価格が低迷しているときは、カナダドルの供給に比べて米ドルの供給は相対的に少なくなり、結果的にカナダドルの価値は低下します。

ブレント原油先物とWTI原油先物間のスプレッド

下図はWTI原油先物とブレント原油先物の価格差を示しています。

カナダは大量の原油を生産し、ブレント原油先物に近い価格で販売しています。しかし、店頭ではウエスト・テキサス・インターミディエイト(WTI)原油先物に近い価格で販売されています。つまり、両者のスプレッドが広がれば、カナダドルにも影響を与え、ひいてはカナダ経済にも影響を与える可能性があります。

米ドル/カナダドルと原油を取引するための4つのヒント

米ドル/カナダドルと原油の取引に関して、当社のアナリスト、マーティン・エセックスは以下のヒントを提供しています。

DailyFXアナリスト マーティン・エセックス

1.常に完全な相関関係に頼るのはよくない

前述したように、原油以外にも、米国とカナダの金融政策や金利、経済指標など、米ドル/カナダドルに影響を与える要因はたくさんあります。ユーロ英ポンドなど他の主要通貨に対するカナダドルについても同様です。つまり、両者は常に完全に連動して動くわけではありません。

2. 米国とカナダのニュースや経済イベントを追う

相関関係が不完全であるため、トレーダーは原油価格を追うだけでなく、米国とカナダの中央銀行の発表や当局者の発言に細心の注意を払い、それぞれの要因がカナダドルにどのような影響を与えそうかを見極める必要があります。減産や世界的な需要、在庫の変動など、原油の需給の変化にも注目するとよいでしょう。

3. リスクを抑える

原油価格は恐らく上昇しそうに見えるが、不安は残るとお考えなら、米国産原油を買うと同時に、リスクを軽減するために米ドル/カナダドルを買うという方法もあります。これは、ノルウェークローネやロシアルーブルなどの他の石油の決済通貨にも当てはまりますが、これらの通貨は流動性が低いため、魅力も半減します。

4. 原油価格とカナダドルに関するさらなる情報

カナダドル、原油価格、コモディティに関するその他の情報をご覧いただき、これらの市場が個々に、また他と連動してどのように機能するかについて理解を深めてください。

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