※2023年9月14日11時07分更新
英ポンド、英ポンド/ドル、テクニカル分析、個人トレーダーのポジション状況 – IGCSによるアップデート
- 英ポンドはドルに対して底堅い
- 個人トレーダーは弱気に傾きつつある
- 英ポンド/ドルは200日移動平均線で上昇に転じる?



英ポンドはここ数週間、対ドルで底堅く推移しており、7月から続いた緩やかな下げは一服している。一方、個人トレーダーはこのところ、売り持ちを増やしている。この状況はIGクライアントセンチメント(IGCS)で確認できる。IGCSはしばしば逆張り指標として機能する点を考慮すると、英ポンドはここから上昇に転じるのだろうか?
英ポンド/ドルのセンチメント見通し - 強気
IGCSによると、英ポンド/ドルを取引する個人トレーダーの約62%がネットロング(英ポンドを買い持ち)にしている。半数以上のトレーダーが買い持ちであるため、価格はこの先も下落し続ける可能性がある。しかし、ネットショートのポジションを昨日と先週で比べると、5.22%、9.71%それぞれ増加している。最近の変動(日次、週次でのポジションの変化)は、英ポンドがドルに対して上昇する可能性を示唆している。
変動 | ロング | ショート | 建玉 |
日次 | 2% | -8% | -1% |
週次 | 9% | -9% | 3% |
英ポンド 日足チャート
日足チャートを見ると、英ポンド/ドルは、弱気な軌道を示唆するヘッドアンドショルダー(三尊天井)形成後に下方ブレイクが確認された影響もあり、テクニカル分析の観点からは見通しは依然として下向きである。しかしその後、価格は200日移動平均線付近で安定している。200日移動平均線がサポートとなり、下値を支えている。
ここから上昇に転じれば、1.2592付近に位置する(ヘッドアンドショルダーの)ネックラインに焦点が当てられる。このポイントの上方ブレイクが確認されると、ヘッドアンドショルダーのチャートパターンは弱体化し、1.2848付近の左肩が視野に入るだろう。
一方、200日移動平均線を下方ブレイクすると、5月の安値1.2308がその後のサポートとして意識されよう。
資料:TradingView



--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
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