英ポンド/米ドルの予測
英ポンド/米ドルについては、米国と英国の政策金利を予測する際の背景要因が常に変化しているため、テクニカル分析による今後数カ月間の見通しは不透明である。米ドル相場には複数回の利下げ実施が既に織り込み済みとなっている一方で、英ポンド相場には最近の利下げ観測はまだ反映されていないため、英ポンド/米ドルはゆっくりと上昇する可能性が高い。
英ポンド/米ドルの日足チャートは、2023年10月初旬に上昇に転じた後、この水準を下回ることなく推移している。また、安値と高値を切り上げ続けているため、このパターンが続く限りは2023年7月中旬の高値1.3143に向けて、相場が一旦は下落しても上に押し返され続けるだろう。とはいえ、1.3143に到達する前に、1.2667と1.2742のレジスタンスライン、さらにはフィボナッチ・リトレースメント23.6％の水準1.2823を突破する必要がある。英ポンド/米ドルの見通しは、若干ポジティブだが、2024年第1四半期に1.3143に到達するのは厳しいかもしれない。
英ポンド/米ドルの日足チャート
出所：TradingView
ユーロ/英ポンドの予測
ユーロ/英ポンドは、2023年第2四半期の半ば以降は下値が限られていて、レンジ取引に適した値動きとなっている。つまり、0.8500付近が低リスクでポジションをエントリーできるポイントとして機能する一方で、0.8700－0.8750の領域は相場が反転する目安となっている。さらに、チャート下部に表示された買われ過ぎか売られ過ぎかを示す商品チャネル指数（CCI）は、採るべき取引戦略（買われ過ぎの時は売り/売られ過ぎの時は買い）を強く示している。そして、このレンジ相場は、しばらく崩れることはなさそうだ。このレンジ相場は、短期トレーダーにはあまり向かないが、直近の変遷を適切に分析すれば、かなり安定した長期的な取引戦略を立てられるだろう。目先の値動きについては、50日単純移動平均線と200日単純移動平均線がカギとなるが、相場がこの両線を上抜ければ0.8700が視野に入ってくる。
ユーロ/英ポンドの日足チャート
出所：TradingView
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