NY金スポット価格は、3週連続で上昇。中東情勢の緊迫化などが価格を押し上げ。金と米ドルの関係に変化が。史上最高値の更新つづく金価格の今後の見通しとは。
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【金価格のターゲット】
上値：2,357ドル
下値①：2,300ドル
下値②：2,250ドル
下値③：2,200ドル
トレードの基礎知識
コモディティ取引の基本
推薦者： 木全哲也
NY金、3週続伸
NY金スポット価格（ドル建）は、3週連続で上昇、史上最高値の更新が続いている。FRB（米連邦準備制度理事会）による利下げ観測が後退する中でも、金が躍進している。
金利が付かない金は、米国金利の上昇局面で相対的な魅力度が低下し、金価格が下落する傾向がある。
イスラエルとイランの対立により、中東情勢が一段と緊迫化したことにより、安全資産としての需要が高まったことや、新興国を中心とした中央銀行の金の購入が続いていることなどが価格を押し上げた。
様々な要因が金価格を押し上げているものの、新たな上昇局面へ突入した可能性が、米ドルとの関係から伺える。
資料：BloombergよりDailyFXが作成。
| 変動 | ロング | ショート | 建玉 |
| 日次 | -6% | -5% | -6% |
| 週次 | -2% | -9% | -5% |
金と米ドルの関係に変化
米国金利同様、米ドルの動向は金価格に大きな影響を持つ。NY金スポット価格は米ドル建てで決定されていることから、米ドルが下落するほど、金が多く買えるため、米ドル下落時には、金価格が上昇する傾向がある。
過去に金価格が上昇した局面では、米ドルの下落を伴っていた。しかしながら、2024年に入り、米ドルが底堅く推移する中、金価格が上昇、史上最高値を更新している。
過去に見られなかった動きであり、金価格の上昇が、新たな強気相場入りした可能性を示唆している。
金価格と米ドルインデックス（DXY）
資料：Trading View
NY金価格の見通し
NY金価格（スポット、ドル建）は、上昇トレンドを示唆する「バンドウォーク」が継続している。一方、RSIは買われ過ぎを示唆する70を大幅に超過した状況である。
米ドルとの関係からは、金価格の中長期的な強気相場入りの可能性があるものの、テクニカル面で強弱入り混じるシグナルが点灯する中、短期的には、金価格が上下双方に動く展開を想定したい。
金価格が下落した局面では、心理的節目である2,300ドルでサポートされるかに注目。サポートされなかった場合、最近の上昇が急ピッチであることから、50ドル幅で下落が進展し、次の下値として2,250ドル、そして22,00ドルへ下落する可能性がある。
一方、金価格が上昇した局面では、2月から3月の値動きに基づいたフィボナッチエクスパンション100％水準2,357ドルへの上昇を見込む。
【金価格のターゲット】
上値：2,357ドル
下値①：2,300ドル
下値②：2,250ドル
下値③：2,200ドル
NY金スポット価格（ドル建）日足チャート
資料：Trading View
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-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著
