※2023年9月29日10時54分更新
金、個人トレーダーのポジション状況、テクニカル分析 – IGCSによるアップデート
- 米国債利回りの上昇を受け、金価格は下げ幅拡大
- 個人トレーダーは金相場にさらに強気に
- 下落トレンドを強める中、今後注目すべき重要な水準とは?
金先物相場はここ数日、ドル高と米国債利回りの上昇に抗えず下落している。これを受け、個人トレーダーは金/ドルに対して強気姿勢を強めている。この状況は、IGクライアントセンチメント(IGCS)で確認できる。IGCSは通常、逆張り指標として機能することを念頭に置くと、金相場はここからさらに下降するのだろうか?
金価格のセンチメント見通し - 弱気
IGCSによると、82%という圧倒的多数が金/ドルをネットロング(金を買い持ち)にしている。しかもネットロングのポジションを昨日と先週で比較すると、6.74%、22.71%それぞれ増加している。このように、現在のセンチメント(ポジション状況)および最近の変動(日次、週次でのポジション変化)を考慮すると、金/ドルの逆張り取引バイアスはさらに弱気に傾いていると考えられる。
変動 | ロング | ショート | 建玉 |
日次 | -6% | -5% | -6% |
週次 | -2% | -9% | -5% |
金/ドル (XAU/USD) 日足チャート
下図の日足チャートを見ると、金相場は2月からの上昇サポートラインの下方ブレイクが確立している。そのため、テクニカル分析の観点からは、見通しはますます弱気に傾いている。現在、当面のサポートはフィボナッチ・リトレースメントの中間点1,848付近のように見える。
ここで反発すると、8月の安値1,884.89付近を試す可能性がある。反対にこれを割り込むと、2月の安値1,804.78に向かい、下落する可能性がある。
資料:TradingView
--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
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