FXテクニカル分析:豪ドル/米ドル(AUDUSD)
・上値の重い豪ドル/米ドル
オーストラリア準備銀行(RBA)は5日の政策決定会合で50bpの利上げを決定。大方の予想通り、政策金利は1.35%まで引き上げられた。
豪ドル/米ドル(AUDUSD)の15分足チャートを確認すると、RBAイベントに対する相場のファーストリアクションは売りだった。
その後、買戻しの局面が見られるも、この記事をアップした時点では0.6885以下での推移が続いている。
テクニカルの面では、10日移動平均線(SMA / EMA)で相場の戻りがレジストされている状況にある(下の日足チャートを参照)。
10日線は今日現在、0.6890レベルで推移している。今日の海外時間で豪ドル/米ドルが反発しても、この水準(0.6890レベル)をブレイク出来ない場合は、明日以降の下落幅拡大を警戒したい。
豪ドル/米ドルのチャート①
TradingView 15分足(5日12時以降)
変動 | ロング | ショート | 建玉 |
日次 | 14% | -3% | 5% |
週次 | -14% | -1% | -8% |
豪ドル/米ドルのチャート②
TradingView 日足(今年4月以降)
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・0.68と61.8%の攻防
DMIのトレンドを確認すると、-DIと+DIのかい離が拡大傾向を維持している。トレンドの強さを示すADXは上昇トレンドにある。
10日線すらブレイク出来ずに、短期レジスタンスラインが形成されつつある状況も考えるならば、中長期スパンでの豪ドル/米ドルは、上値トライよりも下値トライを警戒すべき局面にある。
豪ドル/米ドルが下落する場合、目先の焦点は0.68レベルの攻防である。
この水準を難なく下方ブレイクする場合は、テクニカル面での重要ポイントであるフィボナッチ・プロジェクション61.8%の水準0.6647レベルの攻防を意識したい。今月1日に0.68を下方ブレイクした際は、このテクニカルポイントで相場がサポートされた(安値0.6764レベル)。
こちらのレポートで指摘したとおり、豪ドル/米ドルのトレンドは、国際商品市場(資源価格)の動きに左右されやすい状況にある。
ロシアーウクライナ紛争の長期化を受けて資源供給の問題は今後も意識されるだろう。だが、コモディティ関連(商品や株式)の下落は、将来の景気後退とそれに伴う需要の減少を意識していることを示唆している。よって、これまでのように資源価格が上昇一辺倒で推移する可能性は低い。
また、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げペースの加速も考えるならば、61.8%の水準を下方ブレイクする可能性を意識しておきたい。
実際に豪ドル/米ドルが61.8%の水準をも下方ブレイクする場合、次はフィボナッチ・プロジェクション76.4%の水準0.6647(0.66ミドル)の攻防に注目したい。
豪ドル/米ドルのチャート③
TradingView 日足(今年4月以降)