※2023年9月20日13時27分更新
原油、WTI、陰の包み足 - テクニカル分析アップデート
日足チャート
米原油先物指標のウエスト・テキサス・インターミディエイト(WTI)は、テクニカル分析の観点から注目に値する天井をつく初期の兆候が表れているかもしれない。下図の日足チャートを見ると、陰の包み足(抱き線)が示現している。現段階ではその後予想される下降パターンにつながるかどうかの確証はまだ得られていないが、ここからさらに下降すると、このローソク足パターンが明確に示されるだろう。
価格は、昨年11月の高値圏で構成されるレジスタンスゾーン92.43-93.72のすぐ下で取引されている。下降に転じた場合は、フィボナッチ・エクステンション61.8%の水準88.75、その後は20日移動平均線を注視する必要がある。一方、レジスタンスゾーンを上抜けた場合は、100%の水準95.63が視野に入る。
変動 | ロング | ショート | 建玉 |
日次 | 4% | -11% | 1% |
週次 | 37% | -33% | 14% |
4時間足チャート
4時間足チャートからは、下げが拡大した際に注目すべき重要な水準について、より深い洞察が得られるかもしれない。まず、この時間足チャートでWTI原油先物は、8月末からの短期上昇トレンドライン付近に位置している。このラインの下方ブレイクが確認されれば、目先のテクニカル分析見通しはさらに弱気に傾くだろう。
一方、RSI(相対力指数)では弱気のダイバージェンスが発生しており、上昇の勢いが弱まっていることを示している。このような場合、価格は下降に転じる可能性がある。そうなった場合は、フィボナッチ・リトレースメント23.6%と38.2%の水準である89.07、86.87がそれぞれ意識されよう。38.2%の水準は100日移動平均線とも近接しているため、強いレジスタンスとして意識され、広範な見通しが再び上向きになる可能性も残されている。
--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
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