※2023年9月27日11時42分更新
英ポンド、英ポンド/ドル、テクニカル分析、個人トレーダーのポジション状況 – IGCSによるアップデート
今月の英ポンドの下落率は4%を超え、対ドルで2022年8月以来最大の月間下落率となりそうだ。これに対し、個人トレーダーは執拗に買い持ちを積み上げている。この状況は、IGクライアントセンティメント(IGCS)を見れば分かる。IGCSはしばしば逆張り指標として機能する。このことを念頭に置くと、英ポンドはここからさらに下降するのだろうか。
英ポンド/ドルのセンチメント見通し - 弱気
IGCSによると、英ポンド/ドルを取引する個人トレーダーの約71%がネットロング(英ポンドを買い持ち)にしている。大半のトレーダーが買い持ちであるため、中期的に弱気な見通しが続きそうだ。一方、ネットロングのポジションを昨日と先週で比べると、3.29%、12.79%それぞれ増加している。このように、現在のセンチメント(ポジション状況)および最近の変動(日次、週次でのポジション変化)を考慮すると、英ポンド/ドルの逆張り取引バイアスはさらに弱気に傾いていると考えられる。
変動 | ロング | ショート | 建玉 |
日次 | -5% | -15% | -10% |
週次 | -10% | 3% | -5% |
英ポンド 日足チャート
下図の日足チャートを見ると、英ポンド/ドルは、弱気なチャートパターンであるヘッドアンドショルダー(三尊天井)の余波を受け、下降を続けている。価格は200日移動平均線と5月の安値1.2308の下方ブレイクも確立させている。現在、当面のサポートはフィボナッチ・リトレースメント78.6%の水準1.209となっている。
この水準を割り込むと、3月の安値1.1804を再び試すかもしれず、昨年末から今年6月までの上昇トレンドがさらに反転する可能性がある。一方、ここから上昇に転じた場合は、1.2308の変曲点を上回れるかが焦点となる。
資料:Trading View
--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
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