※2023年9月19日10時20分更新
金、個人トレーダーのポジション状況、テクニカル分析 – IGCSによるアップデート
- 金価格はここ数日、堅調に推移
- 個人トレーダーはさらに弱気に傾いている
- 金/ドルはトレンドラインのブレイクアウト確認となるか?



金先物相場はここ数日上昇しており、個人トレーダーは売り持ちを拡大することで対応している。個人トレーダーのポジション状況はIGクライアントセンチメント(IGCS)で確認できる。IGCSはしばしば逆張り指標として機能することを鑑みると、個人トレーダーの売り持ち増加は金相場のさらなる上昇につながるのだろうか。
金相場のセンチメント見通し - 強気
IGCSによると、金を取引する個人トレーダーの約70%がネットロング(金を買い持ち)にしている。大半のトレーダーが買い持ちであるため、金相場はこの先、下落する可能性がある。とはいえ、ネットショートのポジションを昨日と先週で比較すると、9.49%、3.59%それぞれ増加している。最近の変動(日次、週次でのポジションの変化)は、金相場がまもなく上昇に転じる可能性を示唆している。
変動 | ロング | ショート | 建玉 |
日次 | 5% | -14% | 2% |
週次 | 34% | -46% | 10% |
金/ドル 日足チャート
日足チャートを見ると、金相場は最近の上昇により、5月から続く下降トレンドラインの上方ブレイクを確認しようとしていることが分かる。当面のレジスタンスは変曲点1,936.90だ。これを上抜ければ、フィボナッチ・リトレースメント23.6%の水準1,971.63が視野に入り、テクニカル分析見通しはさらに強気に傾くだろう。
一方、偽りのブレイクアウトだった場合は、1903.46付近の38.2%のポイントに焦点が戻され、8月のスイングロー1,884.37が意識されよう。1,884.37の下方ブレイクが確認されれば、5月以来の下落トレンドが継続する可能性が出てくる。
資料:TradingView



--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
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