※2023年10月11日16時13分更新
ユーロ、ユーロ/ドル、ドル、ユーロ/円、円、ユーロ/スイスフラン、トレンド、レンジ - トーキングポイント
- ユーロは今週、ドルに対して上昇している
- ユーロ/円は先週下落したが、その後の底堅い値動きにより、下降トレンドは持続しないことが証明された
- ユーロ/スイスフランは今のところレンジ内で推移しているようだが、ブレイクアウトは起こるか?
ユーロ/ドル テクニカル分析
10日のニューヨーク外国為替市場でユーロ/ドルは上昇した。先週付けた11カ月ぶりの安値1.0448から反発して以来、上昇基調が続いている。
それでも1.0520付近に位置するブレイクポイントと過去の高値を超えることはできず、下降トレンドラインを前にレジスタンスが機能しているようだ。
さらに上値では、34日単純移動平均線(SMA)と重なるもう1つの過去の高値1.0673がレジスタンスとなる可能性がある。同様に、直近高値と55日SMAが位置する1.0770付近もレジスタンスとして機能するかもしれない。
これらの水準より上では、100日および200日SMAが1.0830に位置するブレイクポイント付近がレジスタンス候補である。
最近の価格上昇にもかかわらず、ユーロ/ドルは下降トレンドチャネル内で推移しており、価格がこれらの中・長期SMAを下回っている限り、全体的な弱気モメンタムは維持される可能性がある。この状態はこれらのSMAを上回るまで続きそうだ。
下降局面では、2023年初頭のブレイクポイントや安値圏がサポートとなる可能性がある。特に1.0480および1.0440は直近で試された水準でもあり、注目に値する。
ユーロ/ドル 日足チャート
資料:TradingView
ユーロ/円 テクニカル分析
今週のユーロ/円は、3カ月ぶりの安値となる154.39まで下落した先週の動きを否定するような値動きとなっている。
先週は一時、9月安値と55日単純移動平均線(SMA)を割り込む場面があったが、取引時間が進むにつれて値を戻し、双方ともそれらの水準を上回って取引を終えた。
価格はまた、21日SMAをベースとしたボリンジャーバンドの下限バンドも割り込んだ。ただ、徐々に巻き返し、バンド内で引け、その後上昇に転じた。それ以来、価格はレンジ内でのもみ合いが続いている。
ボリンジャーバンドは、バンドの幅によって相場のボラティリティの度合いを簡単に識別できることを特徴としている。
現在、相対的にバンド幅が狭く、下方への動きにも発展していない状況で、今のところユーロ/円は方向感のない展開となっていることを示唆している。
これは、レンジ取引戦略の機会を提供するかもしれない。レンジ取引について詳しく知りたい方は、下のバナーをクリックしてください。
156.50近辺のブレイクポイントと直近安値がサポートとなる可能性がある。持続的に下降する場合、注目すべき水準は過去の安値とブレイクポイントである154.39、153.45、151.60、151.40、151.07であろう。
上値では、直近高値の158.65と159.76がレジスタンスの候補と言える。
ユーロ/円 日足チャート
資料:TradingView
ユーロ/スイスフラン テクニカル分析
ユーロ/スイスフランは、過去3カ月間、0.9500―0.9700間にとどまっており、レンジ取引環境にあるように見える。この環境は、時折見られるユーロ/スイスフランの特徴のようだ。
10日、21日、34日、55日、100日SMAはすべてこのレンジ内にまとまっており、上述のユーロ/円と同様、ユーロ/スイスフランも方向性に欠ける展開であることを裏付けているようだ。
レンジのどちらか一方にブレイクすれば、ブレイクアウト取引のチャンスが到来する可能性がある。ブレイクアウト取引の詳細については、下のバナーをクリックしてください。
サポートは、現在0.9535近くに位置する上昇トレンドラインのようで、その下には過去の安値である0.9516と0.9408が控えている。
上値では、現在0.9650付近にある100日SMAがレジスタンスと考えられる。その先には過去の高値とブレイクポイントである0.9694、0.9706、0.9723が控えている。
ユーロ/スイスフラン 日足チャート
資料:TradingView
--- DailyFX.com ストラテジスト ダニエル・マッカーシー著
マッカーシー氏に連絡するには、Twitter で @DanMcCathyFX までお願いいたします。
新たなレポートの配信等はtwitterアカウント @DailyFXJapan で確認できます。