※2023年10月18日14時03分更新
豪ドル、米ドル、豪州・米国・中国の経済指標 - トーキングポイント
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中国国家統計局が18日発表した7－9月期（第3四半期）の国内総生産（GDP）が市場予想を上回ったことを受け、豪ドル/米ドルは大きく上昇した。
7－9月期（第3四半期）のGDPは前年同期比4.9％増と、前期（6.3％増）から鈍化したものの、市場予想（4.4％増）は上回った。同日発表された9月の中国鉱工業生産は前年同期比4.5％増と、予想（4.3％増）を超え、8月（4.5％増）と一致した。中国小売売上高は前年同期比5.5％増となり、予想（4.9％増）、8月（4.6％増）をともに上回った。1－9月期の固定資産投資は前年同期比3.1%増と、予想（3.2%増）をわずかに下回った。
先週発表されたインフレ指標（消費者物価指数）は、内需が依然圧迫されており、景気好転には当初の予想より時間がかかる可能性を示唆したが、今回のGDPが予想を上回る結果となったため、投資家にある程度の安心感を与えるだろう。中国政府がここ数カ月で打ち出した一連の経済刺激策が功を奏したのか、マクロ経済指標は先月以降、改善しており、中国景気が底入れしつつあるのではという期待が高まっている。
豪ドル/米ドル 5分足チャート
チャート作成：マニッシュ・ジャラディ、資料：TradingView
一方、オーストリア準備銀行（RBA、中央銀行）が17日に公表した10月3日開催の理事会議事要旨によると、RBAはインフレが期待したほど低下していないことを懸念し、さらなる引き締めが必要になるとの考えを改めて示していた。RBAはまた、インフレ率が目標値に戻るのが遅いことは許容しがたい点も強調していた。
ミシェル・ブロックRBA総裁は18日朝、インフレ率が予想以上に高止まりした場合、当局は政策で対応すると述べ、タカ派的な姿勢を改めて示した。現在の主な焦点は、19日に発表予定の豪雇用統計であり、RBAが来月の理事会で政策を決定するうえでの手がかりとなるだろう。
豪ドル/米ドル 日足チャート
チャート作成：マニッシュ・ジャラディ、資料：TradingView
テクニカルチャートを見ると、オーストラリアドル/米ドルは8月以降、下降チャネルの下端というサポートを上回る水準で推移している。同水準は現在、10月初旬の安値0.6285という小型サポート付近に位置している。ここ数週間、値動きは安定しているものの、豪ドル/米ドルが8月末の高値0.6525というレジスタンスを上抜けない限り、短期的な下落リスクは解消されないだろう。
中東紛争が拡大する懸念があることから、豪ドル/米ドルが反発の持続性を保つためのハードルはかなり高いと思われる。14日RSI（相対力指数）は50―55で頭打ちとなっており、広範なトレンドは下向きであることを示唆している。日足チャートでは、一目均衡表の雲上限が次のレジスタンスになっている。
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--- DailyFX.com ストラテジスト マニッシュ・ジャラディ著
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