OPECプラス会合にて減産に対する足並みが揃わなかったことを受け、WTI原油価格は心理的節目である75ドルを下方ブレイクした。天然ガス価格にも注目すべき動きが。WTI原油、そして天然ガス価格の今後の見通しとは。
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WTI原油、75ドル維持できず
OPECプラス会合にて、一部のOPEC加盟国の反対などを背景に、減産規模が市場参加者の期待を下回るものであったことから、WTI原油価格は下落し、75ドルを下回って推移している。
資料:Trading EconomicsよりDailyFXが作成。
原油同様、天然ガス価格も10月末以降、下落基調で推移している。天然ガスの高い在庫水準、中東情勢の緊迫化に伴い停止していたイスラエル沖の大型ガス田での生産が再開したことなどが背景にある。
このような中、WTI原油および天然ガス価格の今後の見通しとは。詳しく見てみたい。
原油価格の今後の見通し
WTI原油価格(1バレル)は、10月20日高値を起点とした右肩下がりのレジスタンスラインを上方ブレイクしたものの、20日指数移動平均線に上値を抑えられ、再度下落に転じている。WTI原油価格は心理的節目である75ドルを下方ブレイクした。
また、50日指数移動平均線が200日指数移動平均線を下抜け、原油価格に弱気の「デッドクロス」が示現している。
テクニカル面で弱気シグナルが点灯し、OPEC加盟国間で減産に向けた足並みが揃わない中、原油価格の更なる下落を見込む。WTI原油価格は、11月16日安値72.22ドルへの下落が視野に入る。下方ブレイクした場合、心理的節目である70ドルが視野に入る。
原油価格が反発した局面では、20日指数移動平均線への上昇が視野に入る。しかしながら、この水準の上方ブレイクに失敗した場合、原油価格の地合いが弱いことを投資家に印象付けよう。
WTI原油価格日足チャート
資料:Trading View
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天然ガス価格見通し
天然ガス価格(NG1)は、10月23日安値2.861ドルを下方ブレイクし、天然ガス価格に弱気の「三尊天井(ヘッドアンドショルダーパターン)」パターンが成立した。RSIは売られ過ぎを示唆する30を上回っており、天然ガス価格に一段の下落余地がある。
天然ガス価格は、4月から10月にかけて値動きに基づいたフィボナッチリトレースメント61.8%水準2.594ドルへの下落が視野に入る。
天然ガス価格が反発した局面では、10月23日安値2.861ドルがレジスタンスとして機能するかに注目。上方ブレイクに失敗した場合、天然ガス価格の地合いが弱いことを投資家に印象付けよう。
天然ガス価格(NG1)日足チャート
資料:Trading View
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推薦者: 木全哲也
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-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著