NY金・銀価格は、5月に入り上昇。FRBの利下げ観測がゴールド・シルバーをサポート。テクニカル面を踏まえた金・銀価格の今後の見通しとは。
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【金価格のターゲット】
上値①：2,400ドル
上値②：2,353ドル
下値：2,300ドル
【銀価格のターゲット】
上値①：27.91ドル
上値②：28.35ドル
下値：27.00ドル
金、銀上昇
NY金スポット価格（ドル建）は、5月に入り、2％弱上昇している。NY銀スポット価格（ドル建）も4％強上昇している。イスラエルとハマスの停戦期待が高まるなど、金や銀の安全資産としての需要が後退している一方、FRB（米連邦準備制度理事会）の利下げ観測が高まり、米国金利が低下したことが、金価格をサポートしている。
金利が付かない金や銀は、米国金利が低下すると、相対的な魅力度が高まり、価格が上昇する傾向がある。
金価格は、心理的節目である2,300ドルを回復し、銀価格も27ドル台を回復した。
資料：BloombergよりDailyFXが作成。
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NY金価格の見通し
NY金価格（スポット、ドル建）は、上昇トレンドへの転換を示唆する「陽のはらみ足」パターンが示現した後、2,300ドル台で推移している。RSIも、強気モメンタムを示唆する50超えを維持している。ただし、MACDラインがシグナルラインを下回っており、下落圧力が残っていることを示唆している。
ＦＲＢの利下げ観測の高まりが金価格のサポート材料である一方、イスラエルとハマスを巡る停戦交渉は、金価格の下押し圧力となる可能性がある。くわえて、テクニカル面で強弱入り混じるシグナルが点灯する中、金価格が上下双方に動く展開を想定したい。
金価格が下落した局面では、2,300ドルでサポートされるかに注目。サポートされた場合、金価格の地合いが強まりつつあることを投資家に印象付けよう。
一方、金価格が上昇した局面では、4月26日高値2,353ドルへの上昇が視野に入る。この水準を上方ブレイクすると、金価格の上昇トレンド再開の可能性が高まり、心理的節目である2,400ドルをトライしよう。
【金価格のターゲット】
上値①：2,400ドル
上値②：2,353ドル
下値：2,300ドル
NY金スポット価格（ドル建）日足チャート
資料：TradingView
NY銀価格の見通し
NY銀価格（スポット、ドル建て）は、FRBの利下げ観測の高まりを受け、27ドル台を回復し、RSIも強気モメンタムを示唆する50以上である。一方、MACDラインがシグナルラインを下回っており、下落圧力が残っていることを示している。
テクニカル面で強弱入り混じるシグナルが点灯する中、銀価格が上下双方に動く展開を想定したい。
銀価格が上昇した局面では、4月12日から5月2日にかけての下落の半値戻しの水準27.91ドルへの上昇が視野に入る。この水準を上方ブレイクすると、銀価格の上昇圧力が強まり、フィボナッチリトレースメント61.8％水準28.35ドルをトライしよう。
銀価格が下落した局面では、27.00ドルでサポートされるかに注目。サポートされた場合、銀価格の地合いが強いことを投資家に印象付けよう。
【銀価格のターゲット】
上値①：27.91ドル
上値②：28.35ドル
下値：27.00ドル
NY銀スポット価格（ドル建）日足チャート
資料：TradingView
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-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著
