FXテクニカル分析:豪ドル円(AUDJPY)
【サマリー】
- ドル円に続き豪ドル円も上昇トレンドを象徴するサポートラインをブレイクした
- 豪準備銀行(RBA)イベントで豪ドル買いの場合のチャートポイントについて
- 株式市場が再び崩れる場合は豪ドル円の下落幅の拡大を警戒
- 100日線を下方ブレイクする場合は88円台の維持が焦点



・RBAイベント
今日の東京時間にドル円(USDJPY)は130円台へと下落した。
この動きに連動し、豪ドル円(AUDJPY)も短期サポートラインを下方ブレイクし、アセンディング・トライアングルの形成に失敗しただけなく、100日線(EMA)をも下方ブレイクする展開が見られる。
今日は豪準備銀行(RBA)イベントがある(日本時間13時30分)。
3会合連続での利上げが予想されている。事前の思惑どおり0.5ポイントの利上げを決定する場合、5月以降の利上げ幅は合計で1.75ポイントになる。
豪ドル円のチャート
TradingView 日足(年初来)
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・上限は92.40レベルを想定
直近の豪ドル円の動きを確認すると、93.20-40ゾーンで何度も戻りが止められている。
そして昨日の欧州タイムに下落幅が拡大し、現在は91円台での攻防となっている。
一連の下落の過程で92.40レベルがネックラインの候補として浮上している。
市場はRBAの利上げについてある程度織り込んでいる。ドル円のトレンド転換も考えるならば、RBAイベントで豪ドル買いが見られても一過性の動きで終わる展開を想定しておきたい。
上値の焦点は上述した92.40レベルのトライである。この水準を上限と想定し、まずはフィボナッチ・リトレースメントの各水準および2つの短期レジスタンスラインの攻防に注目したい。
上記のテクニカルポイントのいずれかで上昇が止められる場合は、豪ドル円の地合いの弱さを市場参加者に印象付けるだろう。
豪ドル円のチャート
TradingView 15分足(先月29日以降)
変動 | ロング | ショート | 建玉 |
日次 | 4% | -4% | -2% |
週次 | 0% | 46% | 29% |
・下落幅が拡大する場合は88円の維持が焦点に
ドル円のトレンド転換以外に豪ドル円の下落リスクを高める要因として、目先は台湾問題を巡る米中の緊張とそれを意識した株安にも警戒しておきたい。
上で述べたとおり、現在の豪ドル円は100日線(EMA)の攻防となっている。そしてこの移動平均線を中心に7月以降、サポートゾーンが形成されている。
-DIと+DIのかい離が拡大傾向にあること、MACDでのデッドクロスとゼロラインの下抜けも考えるならば、サポートゾーンを下方ブレイクする可能性が高まっている。
実際に豪ドル円が100日線とサポートゾーンをブレイクする場合は、200日線(EMA / 今日現在89.00レベル)および現時点での今年高安の半値戻し88.62レベルを視野に下落の拡大を想定しておきたい。
豪ドル円が半値戻しの水準をも下方ブレイクする場合は、5月12日と13日にローソク足の実体ベースで相場をサポートした88.00レベルの維持が焦点として浮上すると予想する。
豪ドル円のチャート
TradingView 日足(年初来)