メイン コンテンツへスキップ
無料トレードガイド
購読する
Please try again
Select

ライブウェビナーイベント

0

経済指標カレンダー・イベント

0

通知を受け取る

ライブウェビナーイベント
経済指標カレンダー・イベント

もっと見る もっと見る
FXのトレンドとは?損失を軽減する方法や簡単な見極め方をプロが解説

FXのトレンドとは?損失を軽減する方法や簡単な見極め方をプロが解説

DailyFXJapan, Research
翻訳者

共有する:

広告
このページの内容

FXにはトレンド相場とレンジ相場があり、損失を減らすには状況を見分ける必要があります。そして、簡単な見極め方を知れば初心者でも状況を判断することが可能です。本記事では、FXのトレンドとは何か、簡単な見極め方などについて解説しています。

FXのトレンドとは?

ほとんどの有機物は、サイクルの中で生きています。季節であれ、気分であれ、成長であれ、縮小が拡大を招き、拡大が行き過ぎると縮小し、そのサイクルが続きます。

人間も同じで、いい日もあれば悪い日もあるものです。天気もそうですが、多くのスポーツチームや流行、その他人間の行動によって支配され決定されるものはほとんどすべてそうです。もちろん、マーケットもそういったものの一つだと言えます。

しかし、マーケットが直線的に一つの方向に動くことは稀です。多くの場合、上昇トレンドに買いが重なって、より高い高値とより高い安値を繰り返すか、売りがますますモメンタムを増して、より低い安値とより低い高値を繰り返すことになります。要するに、「2歩進んで1歩下がる」という古い格言のようなものです。

FXにおけるトレンド、つまり相場の方向性は多くの場合このようなもので、その論理は理にかなっています。何か良いことが起こり、それが人々を買いに向かわせるのです。その良いこととは、ある企業の好業績の発表かもしれないし、その経済にさらに大きな成長がもたらされることを示す、予想を上回るGDPの発表かもしれません。

しかし、その動機が織り込まれ、誰も買う人がいなくなった後はどうなるのでしょうか。おそらく、買い手が入るまで価格は下落し、以前に新しい買い手を引き込む要素となった良いニュースが有効性を保っていれば、値動きの全体が取り消される前に買い手が入る十分な動機があるはずで、それがより高い安値につながるはずです。

そして、その良いニュースが続けば、このシナリオはより高い高値とより高い安値を繰り返し、強気な上昇トレンドを実現できます。このサイクルは、さまざまな時間軸でさまざまな方法でおこなわれるものの、一般的な要点は同じで、良い材料が織り込まれるとより高い高値とより高い安値を更新し、逆に悪い材料が織り込まれるとより低い安値とより低い高値を更新することになります。

英ポンド/米ドル 日足チャート:より高い高値とより高い安値、より低い安値とより低い高値

英ポンド/米ドルの日足チャート(2020年3月~2022年5月) ジェームズ・スタンリー作成

FXのレンジ相場とは?

FXのレンジ相場(レンジ、ボックス相場)とは、一定の変動幅の中で、レートが上がったり下がったりを何度も繰り返す相場の状態のことです。つまり、レートに方向感が無い相場ということです。

FXではトレンド相場が3割、レンジ相場が7割と言われており、実はトレンド相場よりレンジ相場の方が多くなっています。

FXのトレンドの具体例と損失を軽減する方法

前述した2歩前進と1歩後退の程度は異なります。その根拠は一般に、マーケットがその新しい情報を織り込んで、どれだけ盛り上がっているかによって決まります。

場合によっては、「10歩進んで1歩下がる」ように見えることもあり、これは「新しい」情報が織り込まれるにつれて現れる、より大きなモメンタムを示すものです。次のチャートは、そのようなシナリオの一つです。

下の米ドル/円の週足チャートでは、FRBが2021年後半に利上げの扉を開き始め、強気トレンドが織り込まれつつあることがわかります。9月の金融政策決定会合では、FRBは2022年に1回の利上げを予想し、これが買い手をマーケットに飛び込ませ、より高い高値をうながしました。その後、FRBはインフレ率の継続的な上昇を受け、さらなる利上げの扉を開き始め、それがより高い高値につながりました。そして、このテーマが継続されたことにより、強気トレンドも継続されています。

米ドル指数 週足チャート

米ドル週足チャート(2020年5月~2022年5月) ジェームズ・スタンリー作成

上記のチャートでは、より高い高値が魅力的であることは確かですが、より説得力があるのは、赤い線、つまりより高い高値に続くより高い安値でしょう。

より高い安値とは、価格がトレンド方向に押し出される際の「2歩前進」の後の「1歩後退」の部分です。そして、上昇トレンドの中で買おうとするトレーダーは、リスクをとる前に、これらの「一歩後退」で取引したいと思うことでしょう。

この場合、必ずしもその安値をとらえる必要はありませんが、このより高い安値はトレンドが変わった際の損失を軽減するために安値で指値注文を出すことができるので、買うことで上昇トレンドが続くことを期待するだけではなく、トレーダーに何らかの戦略の要素を与えることができます。

このコンセプトは、この章の最初にあるプライスアクションのサポートラインとレジスタンスラインの記事でより詳しく説明されています。

トレンド相場とレンジ相場を見分けられるインジケーター

FXにはトレンド相場とレンジ相場の2種類があり、無駄な損失を減らすには相場の状況を見分ける必要があります。トレンドの見分け方は様々なものがありますが、初心者の方は以下のような分かりやすいインジケーターを使うとよいでしょう。

  1. 移動平均線
  2. ADX

1. 移動平均線

移動平均線とは、一定期間の終値を平均して線で結んだインジケーターのことを言います。シンプルでありながら非常に人気が高く、世界中のトレーダーが愛用しています。

移動平均線を使った分析手法には様々なものがありますが、線の向きや角度によって相場を分析する方法が分かりやすくおすすめです。例えば、以下の画像では期間の異なる2本の移動平均線(青色が5日移動平均線、紫色が50日移動平均線)が共に上方向を向き、レートも一方向に推移して上昇トレンドになっていることが分かります。

米ドル/円 日足チャート

Pic4

しかし、以下の画像では2本の移動平均線が上下にクロスを繰り返し、レートも方向感がありません。そのため、こちらはレンジ相場だと判断することができます。

米ドル/円 日足チャート

2. ADX

平均方向性指数(ADX)とは、トレンドの強さを示すことだけを目的としたインジケーターであり、トレンド相場とレンジ相場を見分けるのに非常に便利です。なぜなら、一度に多くのことをおこなおうとするのではなく、過去の値動きからトレンドの強さを示すだけだからです。

ADXでは、一般的に20を下回るとレンジ相場だと定義されます。以下のEUR/USDの日足チャートにはADXが適用されており、指標が20を下回った部分と、その時のレートを青い四角で囲んでいます。

EUR/USD 日足チャート

トレンドラインを使ったトレンドの見極め方

トレンドはインジケーターを使うだけでなく、チャートに線を引くことでも判断することができます。トレンドの判断はFXをする上で非常に重要であるため、インジケーター以外にこちらもマスターしておきましょう。

トレンドラインとは?

トレンドラインとは、2つ以上の安値同士を結んだり、高値同士を結んだりした線のことです。安値同士を結んだ線をサポートライン(下値支持線)、高値同士を結んだ線をレジスタンスライン(上値抵抗線)と呼び、この2本でトレンドを判断します。

トレンドラインを使ったトレンドの判断方法

トレンドラインを使ったトレンドの判断方法は、以下の3種類です。

  1. サポートラインが上向き=上昇トレンド
  2. レジスタンスラインが下向き=下降トレンド
  3. 2本のラインが水平=レンジ相場
グラフ, 折れ線グラフ  自動的に生成された説明グラフ, 折れ線グラフ  自動的に生成された説明

加えて、サポートラインやレジスタンスラインの角度が急であればあるほど強いトレンドであると判断できるため、知っておくと取引の際に役立ちます。

トレンドラインの引き方

トレンドラインは、2点以上の高値または安値を結んで引きます。レジスタンスラインであれば2点以上の高値、サポートラインであれば2点以上の安値を線で結びます。

折れ線グラフ  自動的に生成された説明

トレンドラインを引く箇所は、ローソク足の実体部分でもヒゲの部分でも構いません。実際に値動きが反発しているレートに注目し、トレンドラインを引くことがポイントです。

FXのトレンド転換の簡単な見極め方

トレンドの方向を判断できるようになったら、トレンドの転換点の見極め方も覚えましょう。なぜなら、トレンド転換を見極められないと「上昇トレンドだと判断して買ったら下がった」、「下降トレンドだと判断して売ったら上がった」ということが起こりやすくなってしまうからです。

FXのトレンド転換の簡単な見極め方は、以下の6つのパターンを覚えるようにしてください。

  1. 上昇トレンドから下降トレンド
  2. 上昇トレンドからレンジ相場
  3. 下降トレンドから上昇トレンド
  4. 下降トレンドからレンジ相場
  5. レンジ相場から上昇トレンド
  6. レンジ相場から下降トレンド

以下、順に解説していきます。

1. 上昇トレンドから下降トレンド

上昇トレンドから下降トレンドへの転換点は、レートが直近の安値を下回った時です。つまり、安値を切り上げることに失敗した時ということです。

image4.png

上昇トレンドの場合は、より高い高値とより高い安値が連続してチャートに現れます。しかし、レートが直近の安値を下回った場合、それが失敗してトレンドが転換するというサインになるのです。

2. 上昇トレンドからレンジ相場

上昇トレンドからレンジ相場への転換点は、直近の高値と安値の両方を更新しなくなった時になります。レジスタンスラインとサポートラインをどちらも明確に抜けられなくなり、上昇トレンドにもう一度入るのか、それとも下降トレンドに変化するのか読めない状態ということです。

基本的にレンジ相場での取引では、レンジ内で底値買いや高値売りを繰り返しながら、レンジを上抜けたり下抜けたりした場合は損切りします。また、トレンドフォローで取引をする場合は、レンジを明確に抜けるまで様子見するとよいでしょう。

image5.png

3. 下降トレンドから上昇トレンド

下降トレンドから上昇トレンドへの転換点は、レートが直近の高値を上抜けた時になります。つまり、高値を切り下げることに失敗した時ということです。

image6.png

下降トレンドの場合は、より安い高値とより安い安値が連続して現れます。しかし、レートが直近の高値を上回った場合、それが失敗してトレンドが転換するというサインになるのです。

4. 下降トレンドからレンジ相場

下降トレンドからレンジ相場への転換点は、レートが高値と安値をどちらも更新しなくなった時になります。つまり、レジスタンスラインとサポートラインを明確に抜けられなくなり、下降トレンドに入り直すのか、上昇トレンドに変化するのか読めない状態ということです。

image7.png

上昇トレンドからレンジ相場のケースと同じで、レンジ内で底値買いや高値売りを繰り返しながら、レンジを上抜けたり下抜けたりした場合は損切りをするのがセオリーになります。また、トレンドフォローで取引をする場合は、レンジを明確に抜けるまで様子見するとよいでしょう。

5. レンジ相場から上昇トレンド

レンジ相場から上昇トレンドへの転換点は、レジスタンスラインをローソク足が上抜けた時になります。つまり、高値を新たに付けた時ということです。

image8.png

レンジ相場でダマシに引っかからないようにするには、高値を「明確に」更新した時に「上昇トレンドに変化した」と判断することが重要になります。また、レンジ相場でポジションを保有した際には、レジスタンスラインをローソク足が上抜けたら損切りをするようにしてください。

6. レンジ相場から下降トレンド

レンジ相場から下降トレンドへの転換点は、サポートラインをローソク足が下抜けていった時になります。つまり、新しい安値を付けた時ということです。

image9.png

「レンジ相場から上昇トレンド」の場合と同様に、レンジ相場でダマシに引っかからないようにするには、安値を「明確に」更新した時に「下降トレンドに変化した」と判断することが重要になります。また、レンジ相場でポジションを保有した際には、サポートラインをローソク足が下抜けたらしっかりと損切りをしましょう。

FXのトレンドに関するよくある質問

この項目では、FXのトレンドに関する知っておきたいことや注意しておきたいことをまとめてご紹介していきます。

トレンドの強さを判断する方法は?

トレンドの強さを判断するには、トレンドラインの角度を見るのが分かりやすいです。トレンドラインの角度が急であればあるほど、強いトレンドだと判断することができます。

また、ADXというテクニカル指標では、一般的に20を上回るとトレンド相場であると定義され、20より高くなればなるほど強いトレンドが発生しているということになります。

FXはトレンドに乗るだけで勝てますか?

トレンドに乗る(トレンドフォロー、順張り)取引では大きな利益を狙いやすく、これによって勝っているトレーダーがいるのは確かです。ただし、スワップポイントなどの他の要素も併せて考えるようにしましょう。

FXはトレンドラインだけで勝てますか?

トレンドラインだけで勝てるトレーダーがいないとは言えませんが、テクニカル指標や経済指標なども使って分析の精度を上げた方がよいでしょう。

トレンドラインが意味ないというのは本当ですか?

トレンドラインは古くから使われている有効なテクニカル分析の一つですが、自分の願望にもとづいたトレンドラインを引いては意味がなくなってしまいます。トレンドラインに願望を込めることなく、相場の参加者がどの価格帯に注目しているのかを判断することが重要です。

レンジ相場で稼ぐにはどうしたらいいですか?

レンジ相場で稼ぐには、レンジ内で底値買いや高値売りを繰り返すのが基本です。また、レンジをブレイク(サポートラインの下抜けやレジスタンスラインの上抜け)した時に順張りで取引するのも有効です。

トレードに関する理解を深めるには、こちらのコンテンツもおすすめです:

推薦者: James Stanley
初心者のためのFX
初心者のためのFX
初心者のためのオプション取引
初心者のためのオプション取引
初心者のための先物取引
初心者のための先物取引
推薦者: James Stanley
初心者向けトレードガイド
ガイドを入手

DailyFXでは、トレーダーの皆様に向けて、為替コモディティ株式指数等に関する最新のマーケットデータや、経済指標カレンダー個人投資家の動向に関する情報を公開中。スキルアップに役立つ、学習コンテンツ無料トレードガイドもぜひご利用ください。

テクニカル分析入門

テクニカル分析について

DailyFXでは、300以上の学習コンテンツを公開中!

コースを始める

トレードに役立つ最新情報をX(@DailyFXJapan)やYouTube(デイリーFX公式チャンネル)でも配信中です。今すぐチェック!

DailyFX はグローバルなFXマーケットに影響を与えるトレンドのテクニカル分析とニュースを提供します。

広告