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金のトレードで失敗しないために|値動きをとらえるコツを解説

金のトレードで失敗しないために|値動きをとらえるコツを解説

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このページの内容

何千年もの間、金はその物理的、経済的な魅力を讃えられてきました。いまでは最も代表的な安全資産の一つになっています。

本記事では、投資対象およびトレード可能な商品としての金に関する説明と価格変動における主な要因を探っていきます。

【関連記事】金・銀価格の取引戦略:ユニークな特性を生かした投資で成功に導く

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トレード対象としての金

遥か昔から、金は独特の美しさと希少性によって多くの人々から求められ続けてきました。魅力的な商品としてはもちろん、富の象徴として、また財産として、熱望されてきたのです。世界の通貨においては金本位制が採用されていた時代もありましたが、現代では金本位制に変わって不換紙幣が導入されています。このような歴史を経てはきましたが、いまでも金は本質的かつ経済的な価値を持ち続け、金融マーケットでは人気の高いトレード対象となっているのです。

金とは何か?」の記事で述べられているように、投資対象としての金に影響を与える要因は以下のように様々なものがあります。

需要と供給

多くの商品は需要と供給の影響を受けますが、金は宝飾品や工業用途、さらに安全な通貨として常に需要があります。

金の高い需要の理由は、希少性や延性および耐腐食性などの特徴を備えていることに加えて、様々な用途に活用できる汎用性が高い金属だからです。また、経済的に困難な状況下においても価値を維持することができるという点が大きく起因しています。

景気が悪くなるとインフレヘッジとして金の需要が高まり、安全資産としての魅力が増してきます。供給面においては、採掘や精錬工程を経て、耐腐食性を備えている金塊やコイン、ジュエリーなどに姿を変えて供給され続けます。

政府の方針

紙幣とは異なり現物商品である金は、デフォルトリスクがなく政策にも影響されません。金融危機や政情不安などの経済的不確実性が高い時期は、中央銀行が金利の引き下げや通貨量を増やすなどの介入をおこない、インフレ率の上昇や通貨の下落を招いてしまうことがあります。その結果として、通貨の購買力が失われる可能性がありますが、金はインフレヘッジとして利用することができますので、このような時期には人気の高い投資対象となります。

米ドル

金は一般的に米ドル建てでトレードされているため、通貨の変動が金の価格に直接影響を与える傾向があります。一般的にドル高になると他国が金を購入する際のコストが高くなり、需要が減少することで金の価格が下落します。もちろんドルの価値が下がれば、その逆のことが起こります。さらに、金とドル紙幣のこの逆相関にはリスクセンチメントも影響しています。

景気の低迷や変動が激しい時期には、投資家が金などの本質的な価値を持つ資産へのエクスポージャーを増やすため、通貨や株式への需要が減少する傾向があります。

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トレード可能な商品としての金

コインや金の延べ棒、地金などは今でも人々に収集されています。また、中央銀行は通常一定量の金を備蓄しています。 トレードにはさまざまアプローチ法がありますが、貴金属へのエクスポージャーを得る最も簡単な方法は、取引所での取引、貴金属関連企業への投資、金の価格に連動するETFのトレードなどがあげられます。

投資対象としての金に影響を与える要因は、おそらく取引商品としての金にも同じように影響を与えるでしょう。金のマーケットは非常に大規模で多くの取引高と高い流動性があり、ほぼ24時間トレードが可能なので、タイトなスプレッドで比較的安価にトレードされています。実際にワールド・ゴールド・カウンシルの推計によると、金の1日あたりの平均取引高は、主要通貨ペアである EUR/USDUSD/JPYGBP/USDの3つの通貨ペアを除いた大半の通貨ペアを上回っています。

金のトレードが失敗してしまう理由は金価格の下落

金価格は長期的に見れば右肩上がりに上昇しています。約20年で金価格は5倍近くになっているのです。特に、2008年のリーマンショックや2020年のコロナショックなどの際には経済が不安定になり、経済的に困難な状況下においても価値を維持することができる金の価格が急騰しました。金製品の購入を検討したり投資の対象にしたりする場合、金は比較的安全な投資対象としてよく語られます。

確かに、金はとても貴重で限りある資源であり、その上確かな需要があります。とはいえ、当然ながら金価格は常に上昇しつづけるわけではありません。つまり、金価格は「絶対に」上昇するわけではなく、下落するタイミングで金を買えば、トレードが失敗してしまう確率が高くなってしまうのです。金価格は経済や需給などの要因によって大きく下落することもあります。そのため、金価格が下落する理由を知り、下落しそうなタイミングでは金を買うことを避けることが金のトレードでは非常に重要になるのです。

トレードで金価格の下落する理由

前述した通り、金価格は経済や需給などの要因によって下落することがあります。要するに、金の価値が下がることは珍しいことではないのです。どのような時に金価格が下落するのかについて、基礎知識としてしっかりと理解し、金のトレードで失敗しないようにしましょう。

金価格が下落する理由は複数ありますが、主な理由としては以下のようなものがあります。

金利が上がる

金利が上昇すると、金価格は下落しやすくなります。なぜなら、金利が上昇すれば銀行に預金をしておくだけで、リスク無しで資金がどんどん増えていくからです。つまり、価格が下落するリスクがあり、かつ金利が付かない金と比べると、金利が上昇する局面では投資対象として預金を魅力的に感じる投資家が増えることになります。そうなれば、金を売って預金をする流れが強まることになるのです。

例えば、2022年は米国の大幅な利上げが続いていますが、米国の金利が上がれば上がるほど金価格には下押し圧力がかかることになります。したがって、今後の金利がどうなるかをチェックすることは、金価格の下落を予想する上で非常に重要と言えるでしょう。

インフレを脱却する

金価格はインフレになると上昇し、デフレになると下落するという明確な特徴があります。というのも、インフレになると通貨の価値が下がり、デフレになると通貨の価値が上がるからです。簡単に言うと、世界の基軸通貨であるドルを発行している米国がインフレになれば金価格は上昇、デフレになれば下落しやすいということです。

例えば、1970年代後半から米国は深刻なスタグフレーション(不景気であるにも関わらず物価が上昇すること)に悩まされ、金価格は急騰して1980年にピークを付けました。その後はインフレが収まったことから金価格は暴落しています。そのため、インフレから脱却するようなケースが予想される場合は、金を買うことは避けた方が無難です。

米ドル価値が上昇する

米ドルの価値が上昇すると、金価格は下落しやすくなります。なぜかと言うと、ドル高になると他国が金を購入する際のコストが高くなり、需要が減少することで金の価格が下落するからです。要するに金はドルと逆相関の関係にあり、ドルの価値が上昇すると金価格は下落し、ドルの価値が下がると金価格は上がる傾向があります。

ドルは世界的な基軸通貨として使用されているため、金と同様に安全な避難場所とみなされる場合もあり、ドルと金が「絶対」に逆相関になるとまでは言えません。実際に、2022年3月には米ドルが上昇しているのに、金価格も上がるということが起きています。とはいえ、歴史的な傾向としてドルと金は逆相関であることを覚えておくとよいでしょう。

需要と供給のバランス

需要と供給のバランスが崩れると金価格が下落することがあります。例えば、金の生産量が上昇すると金の流通量が増えるため、需要に対して供給が上回ることになり、結果的に金価格が下落しやすくなるのです。金を「買いたい」という人が減ったり、金を「売りたい」という人が増えたりした場合も、マーケットにおいて金が余る状況が生まれて下落しやすくなります。

金の生産量は採掘している国や企業がコントロールできることから、金の生産量が一気に上昇するという事態は中々起こりづらいと考えられます。加えて、産出国も各大陸に分散しているため、一般的には供給側が原因で需給が崩れる可能性は低いと言えるでしょう。そのため、需要と供給のバランスにおいては主に需要を見ておくことをおすすめします。

金トレードの戦略

当然ながら、絶対に勝てる金のトレード戦略というものは存在しません。とはいえ、適切なトレード戦略を取れば失敗する確率を大きく減らせるはずです。多くのトレーダーが、FXなどの他の金融商品でのトレードで使用していたテクニカル分析を使って金をトレードしています。金は比較的トレンドを形成しやすく、テクニカル分析を使ったトレードに向いていることが理由として言えるでしょう。

短期的トレード戦略

金はボラティリティが高く、スキャルピングやデイトレードなどの短期的なトレードでも十分な利益を狙うことができます。ボラティリティが高ければポジションの保有時間が短くなり、ポジション保有中のストレスを和らげることができるというメリットもあります。さらに、突発的なニュースによって予期せぬ損失を被る確率を減らすことも可能です。

具体的な戦略としては、短期的なトレードではファンダメンタルズ分析よりもテクニカル分析を重視した方がよいでしょう。なぜなら、テクニカル分析は過去の価格推移のパターンを分析することで、近い未来の価格予測をするのが目的の分析方法だからです。そのため、短期的なトレードでは主にテクニカル分析を使ってトレード戦略を立てていきましょう。

長期的トレード戦略

長期的なトレードではテクニカル分析よりもファンダメンタルズ分析を重視した方がよいでしょう。なぜかと言うと、世界の経済状況や金の需給は長期的に金価格に大きな影響を与えるからです。つまり、短期的なトレードにおける戦略とは真逆になるということです。例えば、「トレードで金価格の下落する理由」で前述した、金利やインフレ、米ドルの価値などに注目してトレードしていくことになります。

また、広い意味では、経済に大きな影響を与える要人発言もファンダメンタルズの一つです。ファンダメンタル分析では、こうした要因を参考にすることで、金価格が将来どうなるかを判断していきます。なお、長期的なトレードにはトレード回数が減ることで取引コストを抑えることができるというメリットもあります。

金の値動きをとらえるコツ

金のトレードではテクニカル分析やファンダメンタルズ分析に加えて、トレード心理などの様々な要因が価格変動に影響を与えます。多くの戦略がありますが、これら3つの分析を組み合わせた総合的な戦略をとることによって、さらなる利益をもたらす可能性があります。

金のテクニカル分析

テクニカル分析のプロセスでは、値動きやテクニカル指標を参考にしてチャートからパターンを見つけ出していきます。そこから、現在のマーケット状況や過去に発生したトレンド、さらに将来発生する可能性があるトレンドを特定していきます。

トレンドを特定するのは簡単に思えるかもしれませんが、適切なタイムフレームを決めていくことは非常に難しい作業です。デイトレーダーは短期のチャートを利用してエントリーとエグジットのシグナルを判断することが多いのですが、長期および短期における双方のチャートを使用したマルチタイムフレーム分析にもメリットがあります。

初心者が扱いやすい4つの効果的なテクニカル指標としては、移動平均線、相対力指数(RSI)、移動平均収束拡散法(MACD)ストキャスティクスがあげられます。また、経験豊富なトレーダーにおいては、フィボナッチリトレースメントや エリオット波動などのより複雑なツールを他の指標と組み合わせて使うこともあります。

こうした指標の例を日足チャートで見てみましょう。このチャートは直近の大きな動き(2020年3月の安値から2020年8月の高値までの間)からフィボナッチリトレースメントがとられています。これらのフィボナッチの比率は、値動きのサポートラインとレジスタンスラインを形成しています。さらに値動きの狭いエリアを形成しながら、マーケットがトレンド相場からレンジ相場へと幾分変化しているのがわかります。

金の日足チャート

相対力指数(RSI)を加えることで、上記のような潜在的シグナルを見極められる場合があります。一般的には、RSIが70以上になると買われすぎ、30以下になると売られすぎと判断されます。もちろん、マーケットの状況は常に変化することを忘れてはいけませんが、トレーダーがトレンド局面でRSIを活用している場合、トレンドが終了するとRSIのレンジトレード戦略へと移っていくことがあります。

金のファンダメンタルズ分析

テクニカル分析では、すべてが織り込み済みであることを前提としてチャートパターンに注目しますが、ファンダメンタルズにおいては経済イベントが価格変動の主な要因であると考えます。どちらが正しいというわけではありませんが、景気後退時や経済の先行きが不透明な時には政策の変更が頻繁におこなわれることが多く、前触れなくリスクセンチメントに影響を与える傾向があります。

ファンダメンタルズとは、大まかに言えば国や経済の健全性を意味しています。GDP、インフレ率、金利などのデータはすべてファンダメンタルズに含まれます。投資家が経済の状況が良好であると判断した時は、株式などのリスクが高い資産に投資する傾向があります。また、低金利で経済状況が良くない場合にはリスクオフ心理によって金や米国債などの安全資産に投資する傾向があります。

金の価格に影響を与える経済データは、GDP、失業率、金利決定などがあげられますが、これらの数値の影響がすぐに現れない場合があります。このような状況を事前に把握するためには、DailyFX経済指標カレンダーが役立ちます。このツールは、マーケットに影響を与える可能性の高いデータを常に把握できる利便性の高いものです。

まとめ

金は金融マーケットで人気の高いトレード対象となっています。金には経済的に困難な状況下においても価値を維持することができたり、インフレヘッジとして利用することができたりするなどのメリットがあります。しかも、金価格は長期的に見れば右肩上がりに上昇しています。

とはいえ、当然ながら金価格は常に上昇しつづけるわけではありません。金価格が下落する理由をしっかりと覚え、下落しそうなタイミングでは金を買うことを避けることが金のトレードで失敗しないコツになります。

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