※2023年9月12日10時51分更新
ユーロ、ユーロ/ドル、テクニカル分析、個人トレーダーのポジション状況 – IGCSによるアップデート
- 今週のユーロは上昇に転じる可能性がある
- 弱気に転じる個人トレーダーが増加中
- テクニカル面でユーロ/ドルが直面している壁とは?



今週はまだ始まったばかりだが、ユーロ相場は週ベースで7月以来の上昇となりそうで、8週間続いた続落が終了する可能性が出てきた。これを受けて、個人トレーダーは弱気姿勢を強めている。個人トレーダーのポジション状況の変化は、IGクライアントセンチメント(IGCS)を見ると分かる。IGCSはしばしば逆張り指標として機能する点を考慮すると、ユーロ/ドルはここから上値を目指す展開となるのだろうか?
変動 | ロング | ショート | 建玉 |
日次 | -2% | -1% | -2% |
週次 | 6% | -13% | -1% |
ユーロ/ドルのセンチメント見通し - 強気
IGCSによると、ユーロ/ドルを取引する個人トレーダーの約63%がネットロング(ユーロを買い持ち)にしている。半数以上のトレーダーが買い持ちであるため、価格はこの先も下落し続ける可能性が示唆されている。とはいえ、ネットショートのポジションを昨日と先週で比べると、24.53%、12.26%もそれぞれ増加している。このように、最近の変動(日次、週次でのポジションの変化)は、ユーロ/ドル相場が上昇に転じる可能性を示唆している。
ユーロ 日足チャート
日足チャートを見ると、ユーロ/ドルは強気なチャートパターンである明けの明星を形成している。これは、RSI(相対力指数)で強気のダイバージェンスが示現した後の動きである。強気のダイバージェンスは下落の勢いが弱まっていることを示しており、価格は時に上昇に転じることがある。現段階では、ローソク足パターンはまだ確認不足だが、ここから上昇に転じれば、さらに上値追いの展開となる可能性が開かれる。
とはいえ、価格は依然として200日移動平均線と7月からの下降トレンドラインを下回った水準にとどまっている。これらは手強い障害となり、上値は抑制されるかもしれない。このため、短期的には反転の可能性があるものの、より長期的な見通しは弱気を継続する。
資料:TradingView



--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
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