※2023年9月15日13時48分更新
ユーロ、ユーロ/ドル、テクニカル分析、個人トレーダーのポジション状況 – IGCSによる市場アップデート
- ユーロは1997年以来最長の続落記録に向かっている
- 個人トレーダーは引き続き、強気姿勢を強めている
- ユーロ/ドルは3月以来の安値で取引を終了、今後の見通しとは?



14日のニューヨーク外国為替市場でユーロは対ドルで0.8%下落し、9週続落の記録が視野に入ってきた。これが実現すれば、1997年以来最長の続落記録となる! 一方、個人トレーダーは引き続き、強気な姿勢を強めている。個人トレーダーのポジション状況はIGクライアントセンチメント(IGCS)で確認できる。IGCSはしばしば逆張り指標として機能することを考慮すると、ユーロ/ドルはさらに下値を追う動きとなるのだろうか?
ユーロ/ドルのセンチメント見通し - 弱気
IGCSによると、ユーロ/ドルを取引する個人トレーダーの約71%がネットロング(ユーロを買い持ち)にしている。大半のトレーダーが買い持ちであることから、価格はこの先も下落し続ける可能性がある。一方、ネットロングのポジションを昨日と先週で比べると、13.79%、1.95%それぞれ増加している。このように、現在のセンチメント(ポジション状況)および最近の変動(日次、週次でのポジション変化)を考慮すると、ユーロ/ドルの逆張り取引バイアスはさらに弱気に傾いていると考えられる。
ユーロ 日足チャート
下図の日足チャートを見ると、ユーロ/ドルは200日移動平均線を下回り、さらに下げ幅を拡大している。価格は現在、5月の安値1.0635まで下降し、終値ベースでは3月以来の安値まで下落している。これらを考慮すると、ユーロ/ドルは重要な転換点を迎えていると言えそうだ。
仮にサポートから反発したとしても、7月以来の下降バイアスを覆すほどの効力があるとは限らない。7月からの下降トレンドラインは、価格を下方に誘導している。このラインを上回れば、強気の見通しが強まるだろう。一方、下方ブレイクとなれば、3月の安値1.0516が視野に入ろう。
資料:TradingView



--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
ドゥブロスキー氏に連絡するには、Twitter で @ddubrovskyFX までお願いいたします。
新たなレポートの配信等はtwitterアカウント @DailyFXJapan で確認できます。