※2023年8月30日13時52分更新
英ポンド、英ポンド/ドル、ユーロ/英ポンド - テクニカル分析によるアップデート
- 英ポンドを対ドル、対ユーロで分析
- 英ポンド/ドルの弱気なヘッドアンドショルダーに注目
- 100日移動平均線に直面するユーロ/英ポンド



英ポンド市場では、対ドルで引き続き、弱気なチャートパターンであるヘッドアンドショルダーが影を落としている。とはいえ、下図の日足チャートを見ると、英ポンド/ドルが1.2592付近のネックラインをなかなか下抜けない様子が見て取れる。100日移動平均線を割り込んだ後も、価格は停滞ぎみである。
ただ、1.2592の下抜けが確認されれば、下値拡大となる可能性が高まり、英ポンドは下落リスクにさらされることになる。その場合、5月の安値1.2308が重要なサポートとなろう。一方、上昇に転じた場合は、左肩の変曲点1.2848を上回れるかどうかが焦点となる。このポイントを超えて上昇を続ければ、7月の高値1.3299を再び試す展開となる可能性がある。



資料:TradingView
上記が対ドルでの見解だが、ユーロに対しては話が違う。ここでは、英ポンドはかなり中立的な環境にある。ユーロ/英ポンドは、重要なサポートエリアとレジスタンスエリア間でもみ合っている。サポートエリアは0.8493-0.8519付近、レジスタンスエリアは0.8652-0.8701近辺と思われる。価格は最近、サポートから反発したが、その前からRSI(相対力指数)では強気のダイバージェンス局面が続いている。
強気のダイバージェンスは通常、下降の勢いが弱まっていることを示し、価格の反転に先行して示現することがある。現在、焦点は100日移動平均線に移っている。同線は今年前半にレジスタンスとして機能し、広範な下降基調の維持に貢献してきた。一方、上昇した場合は、焦点はレジスタンスゾーンに向くことになろう。
資料:TradingView



--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
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