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アンドリューズピッチフォークとは?引き方と取引手法を解説

アンドリューズピッチフォークとは?引き方と取引手法を解説

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アンドリューズピッチフォークとは、3本の平行線を利用したテクニカル指標のことです。この記事では、アンドリューズピッチフォークと中央線を使った取引方法や、これらのトレンドラインに平行な線を上昇、または下降する相場で使用する方法について説明します。なお、本記事に加え、下記の記事もぜひ参考にご覧ください。

【参考】基本的なトレンドライン分析の紹介

【参考】マルチタイムフレーム分析

アンドリューズピッチフォークとは?

アンドリューズピッチフォークとは、3本の平行のトレンドラインを利用したテクニカル指標のことです。1960年代にアラン・アンドリュー博士によって開発されました。アンドリューズピッチフォークは、価格チャネルを見定め、市場の上昇または下降の構成を知るための基本的なトレンドツール。この手法の目的は、サポートラインとレジスタンスラインの潜在的水準に適した市場のトレンドの傾斜、または斜線を見極めることです。

以下は、アンドリューズピッチフォークを反映させたユーロ/NZドルのチャートです。

上記チャートのように、アンドリューズピッチフォークは3本のトレンドラインから構成されます。

  • 中央線:相場が中央線を越えた場合、強いトレンドがあると捉えられます。
  • 上側/下側のトレンドライン:サポートラインおよびレジスタンスラインを表します。相場の反転ポイントを捉える際に用いられます。

アンドリューズピッチフォークによって示されたトレンドラインは、トレーダーが反応する領域や価格、時間についての情報を提供し、今後のトレンド予測や反転の可能性を探る際に役立ちます。

アンドリューズピッチフォークを使う場面

アンドリューズピッチフォークは、特にトレンドが最高値や最低値を記録し、その後大きく反転する場面で活用しやすいテクニカル指標です。アンドリューズピッチフォークの性質上、価格の推移を直線で捉えることが可能なため、トレンド転換のポイントを明確に把握できるからです。

【参考】トレンドの転換点を見極めることは、エントリーやエグジットのタイミングを計るうえで非常に重要です。詳細はこちらの記事をご覧ください:「FXでトレンドを見極める方法3選!トレンドの転換点やレンジの見極め方もプロが解説

アンドリューズピッチフォークを利用するメリット

アンドリューズピッチフォークの利用には多くのメリットがありますが、その1つとしてトレンドの強さが直観的に理解できる点が挙げられます。3本のトレンドラインが示す範囲は、価格の動きの強さと方向性を示すものなので、トレンドの強弱を一目で把握できます。また、アンドリューズピッチフォークは直線で描かれるため、移動平均線やボリンジャーバンドなどの曲線指標よりも早く、明確に取引タイミングを判断できます。

また、非常に汎用性が高いこともこのツールの特長。FXの通貨ペアだけでなく、株式やETF(上場投資信託)など、どのような銘柄に対しても、またどの時間足を用いても利用できます。そのため、基準となるツールとして活用することも選択肢の1つでしょう。

さらに、アンドリューズピッチフォークは他のツールでは見つけられないサポートライン・レジスタンスラインを表示します。これらのラインは価格の重要なサポート・レジスタンス水準を示すため、取引戦略を立てるうえで重要な役割を果たすでしょう。

アンドリューズピッチフォークにおける中央線の役割とは?

アンドリューズピッチフォークの中央線は一定のチャネル、またはレンジの2等分線です。アンドリューズピッチフォークの中央線は基準とするポイントになることが多く、価格の動きの変化や反転のトリガーとなる場合があります。

以下は、ユーロ/NZドルのチャートにアンドリューズピッチフォーク内の平行線を示しています。

価格が中央線を上方にブレイクした場合、目標は上の平行線へ移動します。同じように価格が中央線を下方にブレイクした場合、目標は下の平行線にシフト。

このように、アンドリューズピッチフォーク内の中央線は、エントリー・エグジットポイントを判断する際のサポートとなるでしょう。

アンドリューズピッチフォークにおける中央線の使用方法

アンドリューズピッチフォークを使用した際の基本的な取引戦略は、価格が下の平行線を離れた場合、中央線(設定したレンジの2等分線)に引き寄せられる値動きを狙います。上の平行線を離れた場合にも同様のことが当てはまります。

レジスタンスラインとしての中央線が上方にブレイクされた場合、上の平行線へ価格が向かう間、中央線はサポートラインとして機能します。そして、サポートラインとしての中央線が下方にブレイクされた場合は、その反対となります(価格が下の平行線へ動く間、中央線はレジスタンスラインとして機能)。

アンドリューズピッチフォーク分析と中央線を使った取引を始める際には、相場がサポートライン、またはレジスタンスラインとして反応している最初のトレンドラインを見極めることが大切です。トレンドラインを見つけたら、そのトレンドラインの平行線を値動きの反対側から(直近の節目となる高値または安値から)引いてチャネルを作成します。

これにより、平行線はトレンドのサポートラインとレジスタンスラインとして機能するはずです。相場が上昇を続けたら、その斜線の平行線に対応して価格が反転することを確認し、適切なトレンドの傾斜または角度を見定めたことを合わせて確認します。

【参考】サポートラインとレジスタンスラインを活用した手法について、詳細はこちらの記事をご覧ください:「サポートラインとレジスタンスラインのトレード手法4選!【プロが解説】

アンドリューズピッチフォークの引き方の基本とポイント

ここでは、アンドリューズピッチフォークの基本的な引き方とポイントを解説します。

1. 起点と終点を見つける

グラフ  自動的に生成された説明

まず、アンドリューズピッチフォークを引くためには、まずトレンドラインの起点と終点を見つけることが必要です。これらのポイントは、価格チャート上で一定の期間で最高値や最低値を更新した箇所をもとに設定します。

起点は3つあり、それぞれを仮に「P0」「P1」「P2」と呼ぶとしましょう。最初にP0を設定しますが、通常、大きなトレンドが始まる前の最高値や最低値がP0に該当します。次に、P0からトレンドが反転するポイントをP1として設定。最後に、P1から再びトレンドが反転するポイントをP2とします。

起点となるポイントを表にまとめると、以下のとおりです。

起点名設定箇所
P0大きなトレンドが始まる前の最高値や最低値
P1P0からトレンドが反転するポイント
P2P1から再びトレンドが反転するポイント

2. 中央線を引く

グラフ, 折れ線グラフ  自動的に生成された説明

次に、P1とP2を結んだ線の中心に向けて、P0からラインを引きます。このトレンドラインがアンドリューズピッチフォークの中央線になります。

3. 中央に平行なラインを引く

グラフ, 折れ線グラフ  自動的に生成された説明

最後に、中央線と同じ傾斜のラインをP0とP1から引きます。この3本がそろえば、アンドリューズピッチフォークを引けたことになります。

以下は、下降トレンドのアンドリューズピッチフォークを引いた例です。

グラフ  自動的に生成された説明

アンドリューズピッチフォークを適切に描くと、節目となる高値と安値からの平行線によって価格の転換点が示されて、また目標とエントリーの両方に関係する水準を示すことがよくあります。

アンドリューズピッチフォークを引く際のポイント

アンドリューズピッチフォークを引く場合のポイントは、以下の通りです。

  • 上昇トレンドの場合、基準点は安値-高値-安値とします。下降トレンドの場合、基準点は高値-安値-高値とします。
  • 価格が中央線に近づくと、相場は反転または中央線を越えて上側または下側の中央線の平行線へ向かいます。
  • 基準とする点ではなく斜線を重視すること。アンドリューズピッチフォークを適用する際、最も重要なことは生成される斜線。価格はその斜線に反応しているか、接点で転換または反応があるかなど、全てのトレンドラインについて作業前に検討すべき要素がいくつかあります。傾斜を正確に合わせるために、基準とする点を2番目の安値や高値に変更しなくてはならない場合もあります。
  • 相場がフォーメーションからブレイクアウトした場合は、反対の方向に新しいアンドリューズピッチフォークを探してください。上昇する斜線の下側の平行線に下方ブレイクした場合は、直近の高値-安値-高値を参照ポイントとして下方向に修正。下降するアンドリューズピッチフォークの上側の平行線に上方ブレイクした場合は、安値-高値-安値を探し、反転の上向きの斜線を作成してください。

なお、中央線は、移動平均線、フィボナッチ水準、月間/年間の高値と安値、センチメントなど、他の主要テクニカル指標と交差する際に、テクニカル分析としてのサインが強くなる点にも注意してください。

【参考】FX取引で欠かせないテクニカル分析について、詳細はこちらの記事をご覧ください:「FXトレーダーにおすすめのテクニカル分析4選をプロが解説!

アンドリューズピッチフォークを使用したチャート例と見方

ここでは、アンドリューズピッチフォークを使用したチャート例とそれぞれの見方を紹介します。

サポートラインとレジスタンスラインを示した例

以下は、トレンドラインを示す豪ドル/米ドルのチャートです。

image5.png

豪ドル/米ドルの2015年末と2016年初頭の2つの大きな天井を結ぶ線を、トレンドライン(レジスタンスライン)と考えます。2016年の安値から引いた斜線の平行線は、4月末に豪ドルが急落したときにサポートラインを見つけるうえで重要でした。

以下は、平行線を示す豪ドル/米ドルチャートです。

image6.png

この平行線の利用方法は基本的な価格の転換点である、エントリー・エクジットポイントを見極めるうえで非常に有用です。しかし、このサポートラインから反転した動きが出た場合のレジスタンスラインを判断しなければなりません。

ここで、アンドリューズピッチフォークを反映します。

以下は、中央線を反映させた豪ドル/米ドルのチャートです。

image7.png

上記のチャート例では6月に下の平行線で反転した後、レンジの中央線への上昇が予測されました。実際、チャネルを2等分する平行線(2015年9月の安値から引いた線)は2016年の初めに明らかな転換点となり、上昇時の効果的な目標となりました。その月の終わりに相場は平行線を少しだけ通りすぎたところで止まっています。この例は、目標とするサポートラインとレジスタンスラインを見極めるために、この斜線が有効となったことを示しています。

トレンドを早期に発見できた例

以下は、アンドリューズピッチフォークを反映させた豪ドル/米ドルのチャートです。

AUD/USD chart showing a pitchfork

2016年初めの安値、高値、それ以前の安値(青矢印)を3つの参照ポイントとして適用したアンドリューズピッチフォークは、上昇トレンドを描きます。この斜線は、その後の4月の高値にもとづく上昇トレンドも示しており、4月の上昇が最終的にどの位置でレジスタンスラインと交わるかを予測していたことになります。

その後の数回の上昇において、相場は中央線で反転し、8月に最後の上昇を試した後、下側平行線へと下落しています。この例では、他のツール以上にアンドリューズピッチフォークを分析することは、予測の精度を向上させて、相場のトレンドを早期に発見できることを示しています。

アンドリューズピッチフォークとの組み合わせにおすすめのテクニカル指標

取引のエントリーポイントやエグジットポイントをより明確にするためには、アンドリューズピッチフォークだけでなく、他のテクニカル指標と組み合わせることも大切です。

エリオット波動

ダイアグラム  自動的に生成された説明

エリオット波動とは、相場が5つの上昇波と3つの下降波を通じて進行する周期的なパターンによる分析方法のことです。

アンドリューズピッチフォークでは、大きなトレンドが始まる前の最高値や最低値を起点としており、このポイントはエリオット波動の1波の始点と重なります。そのため、エリオット波動とアンドリューズピッチフォークを組み合わせることで、中央線での反転ポイントなどを判断するのに役立ちます。

フィボナッチ・ピッチフォーク

グラフ  中程度の精度で自動的に生成された説明

フィボナッチ・ピッチフォークとは、アンドリューズピッチフォークの中央線と両端のラインを基準として、上下に5本のフィボナッチ水準を描いたものです。フィボナッチ・ピッチフォークで示された水準は、アンドリューズピッチフォークをブレイクアウトした後の将来的なサポート・レジスタンスラインを示している可能性があります。これらのラインが交差する点は特に重要なポイントとなり、価格の反転が起きるかもしれません。

アンドリューズピッチフォークによる利益確定と損切りのタイミング

アンドリューズピッチフォークを用いてFX取引を行う際、利益確定と損切りのタイミングは非常に重要です。

利益確定については、アンドリューズピッチフォークのラインが目安です。上昇トレンドの場合、価格が上側のラインに接触したときを利益確定のタイミングとしましょう。一方、下降トレンドの場合は、価格が下側のラインに接触したときです。

あるいは値幅観測論に基づいて利益確定のタイミングを見極めることもできます。値幅観測論とは、過去の値動きから将来の値動きを予測する理論のこと。例えば、上昇の1波目と上昇の3波目が同じ値幅で上昇する「N計算値」や、下落の2波目に対して3波目は2倍上昇する「V計算値」などが挙げられます。

一方、損切りのタイミングはアンドリューズピッチフォークが終値で抜けたローソク足の高値で決定します。終値でアンドリューズピッチフォークのラインを抜けた場合、そのトレンドが終了し、反対方向へのトレンド転換が予測されるためです。

FX初心者がアンドリューズピッチフォークを使用する際の注意点

アンドリューズピッチフォークを使用する際に、FX初心者が気をつけたほうがいよいポイントは以下の通りです。

  1. 自分が理解しやすい時間枠でチャートを見る:FX取引は24時間行うことが可能なため、自身が取引しやすい時間枠でチャートを分析することが大切です。日足や週足、1時間足など、時間枠に関係なくアンドリューズピッチフォークを利用できます。
  2. 練習を重ねる:トレンドラインの引き方やアンドリューズピッチフォークの設定を、慣れるまで練習してください。デモ取引を活用するのも1つの選択肢です。
  3. リスクリワードレシオを計算する:取引する前にリスクリワードレシオを計算し、利益確定と損切りのラインを明確にしておくことが重要です。
  4. 感情をコントロールする:リスク管理にもとづいたルールによって取引することで、適切な投資判断を下せるでしょう。感情的な判断は避け、冷静な判断を心掛けることが大切です。

【参考】FXにおけるリスク管理について、さらに詳しくは「FXトレードにおける適切なリスク管理の基礎をプロが解説」で知ることができます。

まとめ

アンドリューズピッチフォークはトレンド相場において節目となる反応水準を見極めるうえで非常に便利であり、一度修得すれば取引戦略の核となるでしょう。アンドリューズピッチフォークを正しく引ければ、相場を構造化し、取引機会に関係するポイントをうまく見つけられるはずです

マルチタイムフレーム分析についての記事では、アンドリューズピッチフォークとさまざまな追加指標との組み合わせについて説明しています。価格と時間の双方においてエントリーポイントを見つけるサポートとなり、さらに包括的な取引手法を得られます。

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