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FXのフィボナッチで反転する可能性の高い水準を見つける使い方

FXのフィボナッチで反転する可能性の高い水準を見つける使い方

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ポイント:

  • 本モジュールでこれまで見てきたようにフィボナッチリトレースメントはトレーダーが潜在的なサポートライン/レジスタンスラインを見極める助けとなります
  • 長期のチャートでフィボナッチリトレースメントを使用する方法について、また、複数の大幅な動きに焦点を当てることにより、サポートライン/レジスタンスラインが重なった領域を探り出すことができることをこれまで見てきました。これらは、買い手や売り手が、チャート上でこれらの節目となるスポットを監視し、反転やリトレースメントに備えておくべき複数の理由を示します

フィボナッチは神秘のベールに包まれており、そのためフィボナッチにまつわるストーリーははるかに面白いものになっています。しかしマーケットへの適用性に関しては、シンプルバージョンのフィボナッチリトレースメント水準はサポートラインおよび/またはレジスタンスラインが生まれる潜在的領域を提示するというものです。そしてマーケット参加者たちがこれらの水準を彼らの分析において使用するため、これらの価格が価格の動きに潜在的な影響を与えることとなり、これはFXトレーダーのサポートラインとレジスタンスラインの分析のもう一つの優れた手段となるのです。

フィボナッチの起源

イタリアの数学者、レオナルドフィボナッチが13世紀にフィボナッチ数列を見つけたとされており、それゆえ「フィボナッチ」という名前になっています。彼の著書『算盤の書(Liber Abaci)』がこの数列を西洋世界に紹介しましたが、その起源は紀元前200年のインド数学にまでさかのぼります。この数列は実にシンプルです。2つの数字を足すと次の数字になります。そのため1+1 = 2で次に1+2 = 3、次に2+3 = 5、5+3 = 8などとなります。フィボナッチ数列の最初の22の値を以下に記載します。

1、1、2、3、5、8、13、21、34、55、89、144、233、377、610、987、1597、2584、4181、6765、10946、17711

数列内の数字同士の関係を見ると面白いことがわかります。ある数字をその前の数字で割ると、161.8%に近い数字となります。そのため、数列の最初の部分を除き(89以降では)数列内の各数字は前の数字より161.8%大きいのです。これが黄金比の161.8%です。

17711/10946 = 1.61803

10946/6765 = 1.61803

6765/4181 = 1.61803

およそ1000年前にフィボナッチを驚愕させ、その1000年前と同様に驚くべきことは、この比率とこの数列が私たちをとりまく世界にあまねく存在しているということです。『算盤の書(Liber Abaci)』でフィボナッチは例として、ウサギの交配サイクルを使用し、ウサギの1組の繁殖は、1、1、2、3、5、8、13、という数列で増えていくことを示しています。しかしこれは氷山の一角に過ぎず、花びらの枚数も大抵この数列にしたがいます。ユリの花びらは3枚、キンポウゲは5枚、チコリは21枚、デージーは34枚です。各花びらは1回転あたり0.168で追加され、太陽光を最大限浴びられるようにしています。樹木の枝も、幹が分かれたり、枝が育ったりする際にフィボナッチ数列を示しています。貝殻、ハリケーン、人間の顔までが、幾何学的な螺旋模様の黄金比にしたがっています。

自分の右手を見てください。あなたはおそらく両手で8本の指(親指を除く)、片手に5本の指(親指を含む)、1本の指(親指を除く)に3つの関節、1本の親指に2つの関節、そして片手に1つの親指(8, 5, 3, 2, 1, 1)を持つはずです。それから、あなたの前腕と手の比率にもおそらく黄金比が当てはまります。

フィボナッチのFXでの適用性と使い方

フィボナッチの自然界における出現は大学院の数学科の多くの学生たちを忙しくさせていますが、トレーダーには「研究を金融マーケットに適用する」というもっと差し迫った課題があります。その最も一般的な形式においてフィボナッチはサポートラインおよびレジスタンスラインの分析に黄金比を使用しています。そのため大幅な値動きをとらえ、その動きの61.8%に線を引くと、注意すべき潜在的リトレースメントの領域が示され、サポートラインを見つけることができます。0.618の逆数は0.382であるため、使うことのできるもう一つの値である38.2%が得られます。

下のチャートでは、EUR/USDの全体を通した動きを見て、2000年の安値から2009年の高値の動きに注目します。この値動きの起点から天井までを使ってリトレースメントを引くと、1.3056のとことに、上から38.2%のリトレースメントがあります。またこの動きの61.8%のリトレースメントは1.1212のところにあります。この水準は2015年1月に機能し始めてから30か月中の15か月の間この通貨ペアのレジスタンスラインとなっていることがわかります。欧州中央銀行の量的緩和を予測して数か月の短い間にEUR/USDが坂を転がり落ちる途中で、2015年1月にこの水準がサポートラインとして機能し下落を止めました。しかしその後連続8か月間、この節目となる61.8%のリトレースメント水準はレジスタンスラインとして機能します。

EUR/USD月足: 30か月のうち15か月で61.8%リトレースメント水準がレジスタンスラインとなり、3か月はサポートラインとして機能

TradingViewでチャート作成:ジェームス・スタンレー

2017年の後半はEUR/USDのペアはかなりの乱高下となりました。2017年初頭までの米国大統領選前後での怖いような下落(下で赤で表示)の後、強気派の勢いの急増により、この通貨ペアは鋭く反発しました。しかし価格が以前の弱気モードから強気モードへと反転するプロセスにおいて、38.2%のリトレースメントは選挙後の動きで、少しの期間サポートラインとして機能し(緑で表示)、その後61.8%のリトレースメントが短い期間レジスタンスラインとして機能しました(紫で表示)。価格がこれらの高値をブレイクし奔放な勢いで上昇すると、161.8%のエクステンションが、この動きへのレジスタンスラインとなり始めています(オレンジの四角)。

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EUR/USD日足: フィボナッチをEUR/USDの2017年後半以降の動きに適用、161.8エクステンションがレジスタンスラインとなる

TradingViewでチャート作成:ジェームス・スタンレー

フィボナッチを使った分析のさらなるステップ

61.8と38.2%のリトレースメントの水準は、すべてのトレーダーにとって価値があり、これはどのような種類の大幅な値動きにもとづくリトレースメントにも見られます。これは短期のチャートにも長期のチャートと同じように適用することができますが、すべてのテクニカル分析について言えるように、長期の分析は、より長い評価期間についてより多くの人の意見が反映されるため、より一貫性を持つ傾向があります。

それではフィボナッチ分析の次のステップに進みましょう。先ほど、0.382は0.618の逆数だと紹介し、これは真実ですが、0.382には別の背景もあります。最初の数グループを除き、フィボナッチ数列の一つの数字を数列内の2つ後の値で割ると、0.382、38.2%という数字が出てきます。

13/34 = .382

21/55 = .3818 – 四捨五入すると .382

34/89 = .382

55/144 = .3819

さらに先に進んで、フィボナッチ数列の値を数列内の3つ先の数字で割ると一貫して、0.236となります。

13/55 = .2363

21/89 = .2359

34/144 = .2361

55/233 = .2361

これにより、もう一つのリトレースメント値、23.6%が使えるようになります。これで、サポートラインやレジスタンスラインを見つけるために適用できる、23.6%、38.2%、61.8%というリトレースメント水準を得ました。

これで終わりではありません。さらに先に進めます。23.6%、38.2%、61.8%のリトレースメント水準では、2つの値は前半にあり、後半には1つしかないため分析がやや不均一になります。これがマーケット参加者たちの創造力を誘い、多くのトレーダーが23.6の逆数を取り、それも水準として適用します。これは76.4%のリトレースメント水準となりますが、実際のフィボナッチとの関係はありません。しかし0.786には、0.618の平方根だという興味深い数字の背景があります。そのため、0.764の代わりに使用するものとして魅力的でしょう。

以上でチャート上にラインを引ける4つの値を得ました。多くのトレーダーは中央の線として50%も適用します。そしてこれも実際のフィボナッチ数ではありませんが、そのようなことはトレーダーにとって重要性を持たず、他の多くのトレーダーやアナリストがチャートにその線を描いており、反応することの方が重要なのです。

これによりトレード分析にフィボナッチリトレースメントを適用する際に使用することのできる、5つの値、23.6、38.2、50、61.8、78.6 (または76.4)が得られました。

フィボナッチを他の分析と組み合わせる使い方:反転する可能性の高い水準

前述のとおり、この分析の目的は将来必ず起こることを示すわけではありません。フィボナッチ、占星術、心理学的水準の何にもとづくかにかかわらず、どのような形態の分析もそれをおこなうことはできません。サポートラインとレジスタンスラインを見極める価値は、トレードのセットアップにおけるリスクを管理する能力にあります。価格が上昇トレンドにあれば、買いのサポートラインを検討し、上昇トレンドが反転しても最小限の損失で手仕舞いできるようにします。相場は必ず反転するので、損害を軽減するため、すべての努力をしておくのです。しかしもし上昇トレンドが継続すれば、勝者の地位を管理する優れた場所を見つけることができます。

フィボナッチリトレースメントを適用する鍵は、作業できる大幅な値動きを見つけ、各水準へのアプローチにあたっては、プライスアクションをガイドにすることです。下のAUD/USDの日足チャートでは、以前の弱気の値動きにフィボナッチリトレースメントを適用しています。下にオレンジで示した2015年の高値から2016年の安値への下落を取り、赤と青のボックスで、これらの期間内に生じた、レジスタンスラインまたはサポートラインとして目立った例をハイライトしました。

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TradingViewでチャート作成:ジェームス・スタンレー

上のチャートは、すべてのサポートラインまたはレジスタンスラインのポイントをとらえていないという点で完璧とは程遠いものですが、かなり多くのポイントを示してもいます。前の記事で書いたように、ラインが重なる可能性は、心理的な区切りの良い数字などの他のスタイルの分析から水準を組み込むことです。

下のAUD/USDのチャートでは、上記と同じフィボナッチリトレースメントを適用し、さらに0.7000、0.7500、0.8000の心理的に区切りのいい数の水準と、緑のボックスで示したプライスアクションのスイングを追加しました。この非常にシンプルな形式の分析で、すべての天井と底をとらえているわけではありませんが、かなり多くをとらえていることがわかります。そして61.8%のリトレースメント付近では通貨ペアに対するレジスタンスラインが見られますが、これは0.7750の心理的水準とも重なっており、これが強気派にとって突破が難しかった理由と思われます。

AUD/USD日足: サポートラインとレジスタンスラインの重なり

TradingViewチャートを使用してジェームス・スタンレーがチャートを作成

値動きの分析におけるこのサポートラインとレジスタンスラインの体系は、特定のタイミングにおけるマーケットの背景にもとづき、これらの潜在的なサポートラインまたはレジスタンスラインにおける動きの変化それぞれについて、プライスアクションを使用して、トレードの方法に利用することができます。

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