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FXでフィボナッチ・リトレースメントを使った手法!トレード方法や線の引き方を解説!

FXでフィボナッチ・リトレースメントを使った手法!トレード方法や線の引き方を解説!

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このページの内容

FXや株、コモディティでも機能するフィボナッチを使った手法のポイント:

  • フィボナッチリトレースメントは、潜在的なサポートラインまたはレジスタンスラインの水準を見極めるプロセスとして、多くのマーケットに適用することができます。
  • 本稿では、複数のアセットクラスをフォローしているトレーダーが、そのチャートにフィボナッチ分析を適用する方法について検討し、フィボナッチリトレースメントとの重なりについて検討した前の記事を発展させていきます。
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サポートラインとレジスタンスラインは、トレーダーがその戦略を実行する枠組みを提供するため、リスク管理のメカニズムとして機能します。例えば、あるトレーダーはEUR/USDにおいて強気ですが、トレードのタイミングやリスクの管理が難しいと感じています。トレーダーはそこで「もし-ならば」条件式を実行します。

「もし」マーケットが強気の状態を維持し、「もし」その通貨ペアが強気の構造を構築し続けていく「ならば」、このサポートラインは維持されるはずで、私はこのポジションを保有し続けることができるというものです。それ以外では、そのポジションは損失軽減を目標にエクジットし、後でより有利な価格でロングできる位置を探せばよいでしょう。

フィボナッチとは?

サポートラインとレジスタンスラインを探す方法は数多くあり、その水準を見つけるしくみは、非常にシンプルなものから信じられないほど凝ったものまであります。より上級者向けの手法に見えるものの一つで、実際には非常に使い方がシンプルであるものがフィボナッチ数列にもとづく分析です。

「フィボナッチ」は人物名

FXだけでなく数学や絵画などでも使われる言葉である「フィボナッチ」ですが、実は人物名なのです。1202年にイタリアの天才数学者「レオナルド・フィボナッチ」が著書の「参盤の書」で発表した数列が、現在もFXや数学など様々な分野で使われる「フィボナッチ数列」です。

フィボナッチ数列の原型は古代インドの頃から存在していたと言われており、フィボナッチによって明確に理論が確立されました。そして、その理論がFXのトレードでも応用されているのです。

フィボナッチ数列は発表されてから800年以上が経過していますが、FXではトレンドの節目を知るために利用されています。フィボナッチは移動平均線やトレンドラインなどと同様、多くのトレーダーが愛用しているテクニカル分析の一つです。

フィボナッチ数列とはルールで作られた数字の並び

レオナルド・フィボナッチが発表したフィボナッチ数列とは、一つのルールで作られた数字の並びです。具体的な数字の並びは以下のようになります。

1、1、2、3、5、8、13、21、34、89、144、233、377、610、987、1597

この数列の次の数は、前の2つの数字を合算することにより得ることができ、これは無限に続きます。この数列に関し興味深い点は、その数列内部の数学的な関係性です。

各数字は、前の数字の1.618倍になっています。これは「ファイ」、または一般的に黄金比として知られるもので、私たちを取り巻く世界に遍在しています。建築物や美術、とうもろこしのらせんの比や、ウサギの繁殖サイクルにまで存在しているのです。

フィボナッチ比率は歴史的にも重要な比率

フィボナッチ比率とはフィボナッチ数列を比率にしたもので、歴史的にも重要な比率と言われています。なぜなら、イタリアの美術家であるレオナルド・ダ・ヴィンチが描いた有名な「モナ・リザ」や古代ギリシア時代に建設された「パルテノン神殿」、「ミロのヴィーナス」などにその比率が見られるからです。

フィボナッチ比率には例えば「0.618」や「0.382」などの数字がありますが、これらは絵画や建築において、意識的にせよ無意識にせよ使われています。加えて、フィボナッチ比率は人間が落ち着く、居心地の良い比率とされています。これをテクニカル分析に当てはめ、トレンドの節目を知るために利用しているのです。

フィボナッチ・リトレースメントとは?

フィボナッチ比率を用いたテクニカル分析は多数ありますが、中でも圧倒的な人気を誇るのが「フィボナッチ・リトレースメント」です。トレーダーにとってフィボナッチの重要性は、その数列内の数学的関係性に関係します。

数列内の各数字は(最初の部分を除き)、次の数字の値の61.8%です。そのため、34を55で割ると0.618となり、55を89で割っても同じ0.618となります。

0.618という数字は、トレーダーのチャート上におけるフィボナッチを使った分析の節目となる数値となります。これはよく、大幅な値動きに対する61.8%のリトレースメントとして描画されます。

これをさらに進め、数列内の各数字を2つ先の数字で割ると38.2%となります。例えば34を89で割ると0.382となり、89を233で割ると同じ0.382となります。これもまたフィボナッチ・リトレースメントで描画され、分析対象の値動きの38.2%のところに線が引かれます。

23.6%のリトレースメントは、数列内の任意の数字を、3つ右に進んだ数字で割ると得られる数字に由来しています。34を144で割ると0.236となり、55を233で割ると同じ0.236となります。したがって、先の大幅な値動きにもとづく潜在的なサポートとレジスタンス水準は、23.6%、38.2%、61.8%となるのです。

フィボナッチ・リトレースメントを使ったトレードのメリットとデメリット

フィボナッチ・リトレースメントは有効なテクニカル分析であり、大きなメリットがあります。ただし、デメリットも存在します。メリットとデメリットについての理解をしっかりと深め、自分に合ったテクニカル分析であるかを判断してみましょう。

フィボナッチ・リトレースメントを使ったトレードのメリット

フィボナッチ・リトレースメントは非常にシンプルなテクニカル分析であり、FX初心者の方でも使いやすいです。というのも、チャート上で目立つ高値と安値を選択するだけで、サポートラインやレジスタンスラインを引くことができるからです。

例えば、フィボナッチ・リトレースメントで引かれた線は、上昇トレンドでの押し目買いや下落トレンドでの戻り売りのポイントの目安になります。さらに、チャート上の高値と安値を選ぶだけで、今後の値動きを予測できる先行指標であるため、トレードプランを格段に立てやすくなります。

トレードする上でのエントリーや利益確定、損切りといった価格が決めやすくなるフィボナッチ・リトレースメントは、非常に使い勝手のよいテクニカル分析と言えるでしょう。

フィボナッチ・リトレースメントを使ったトレードのデメリット

フィボナッチ・リトレースメントはFX初心者の方でも使いやすいテクニカル分析ですが、誤解を生みやすいテクニカル分析でもあります。なぜかと言うと、「%」が表示されるからです。つまり、ローソク足が反発したり到達したりする確率だと思われやすいのです。

例えば上昇トレンドの場合、「61.8%」はチャートの安値から高値までの価格を「100%」とした時に、「61.8%」戻した価格という意味であり、61.8%の確率で反発するわけでも到達するわけでもありません。フィボナッチ・リトレースメントで表示されるそれぞれの線の%は、指定した高値から安値までの値幅を基準とした時の「割合」であることを覚えておきましょう。

また、どの高値と安値を選択するのかという裁量が発生してしまうのもデメリットの1つと言えます。つまり、トレーダーによってフィボナッチ・リトレースメントの線が異なってしまうことがあるのです。したがって、フィボナッチ・リトレースメントを上手に使うには、ある程度の経験が必要になってきます。

フィボナッチ・リトレースメントの線の引き方

フィボナッチ・リトレースメントの引き方は非常にシンプルで、FX初心者の方でも引くことができます。上昇トレンドと下降トレンドのどちらでも、目立つ安値と高値に注目することがポイントです。フィボナッチ・リトレースメントを適切に使えるように、引き方をしっかりと覚えておきましょう。

上昇トレンドでの線の引き方

まずはフィボナッチ・リトレースメントを使う前に、トレンドの分析をおこないましょう。というのも、フィボナッチ・リトレースメントは上昇トレンドと下降トレンドで、その引き方が異なるからです。移動平均線などのトレンド系のテクニカル指標やトレンドラインなどを使って、上昇トレンドと下降トレンドのどちらなのか、またはレンジ相場なのかを見極めましょう。

上昇トレンドであることが分かったら、フィボナッチ・リトレースメントを引くために直近の安値と高値、つまり目立つ安値と高値を選んでください。目立つ安値と高値はトレーダーによって認識が異なることがあるため、まずは自分が考えるものでよいでしょう。

フィボナッチ・リトレースメントは上昇トレンドでは、目立つ安値を起点にして高値と結びます。要するに、安値はフィボナッチ・リトレースメントの100%の線、高値が0%の線になるのです。

価格が天井を付け、少し下落し始めた段階でフィボナッチ・リトレースメントを引いてみましょう。これで直近の高値からの、一時的な下落幅(押し目)を予想することができます。

下降トレンドでの線の引き方

前述した上昇トレンドと同じく、下降トレンドの場合もフィボナッチ・リトレースメントを引くために直近の安値と高値、つまり目立つ安値と高値を選びます。ただし、下降トレンドでは目立つ高値を起点にして安値と結びます。つまり、上昇トレンドの時とは逆に、高値がフィボナッチ・リトレースメントの100%の線、安値が0%の線になるのです。

下降トレンドの際は価格が底を付け、少し上昇し始めた段階でフィボナッチ・リトレースメントを引いてみましょう。これで直近の安値からの、一時的な上昇幅(戻り目)を予想することができます。

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フィボナッチ・リトレースメントの使い方

フィボナッチ・リトレースメントは押し目や戻り目でのエントリーポイントを探るのに便利なテクニカル分析ですが、他にも様々な使い方があります。実際のトレードに役立つ有効な使い方を見ていきましょう。

「押し目」と「戻り目」の予測

フィボナッチ・リトレースメントは基本的に、トレンドが発生している時に使われます。要するに、トレンドの押し目や戻り目を予測して押し目買いや戻り売りをすることで、トレンドに乗ったトレードをするということです。フィボナッチ・リトレースメントでは23.6%、38.2%、61.8%といった、フィボナッチ数列から算出された数値で線が引かれます。

とはいえ、チャートに適用されたフィボナッチを見ると、2つの追加の水準があることに気づくでしょう。これらは「本物の」フィボナッチ水準ではないため、少し主観的なものです。中間線、50%の「リトレースメント」は、チャートで通常固定して書かれます。これはいかなる意味でもフィボナッチ上の価値はなく、分析対象の値動きの中間点を示しているに過ぎません。

もう一つよく引かれる線が、78.6%です。これを追加することにより、50%の線の上と下に2つずつ水準があるためバランスが良くなります。78.6%という値は、0.618の平方根であるため、多少フィボナッチ上の意味があります。78.6%のリトレースメントは深い戻しのために使われることが多いです。

GBP/USD週足チャート: フィボナッチを「ブレグジットによる値動き」に適用(赤で示す)

TradingViewでチャート作成:ジェームス・スタンレー

トレンド転換を把握する

フィボナッチ・リトレースメントのどの線まで価格が戻ったかを把握することで、トレンド転換を見極めることができます。なぜかと言うと、価格がトレンドに対して大きく逆行すれば、トレンドが転換した可能性が高くなるからです。

例えば、61.8%まで価格が戻った場合は戻りが深いため、「トレンドが終わったのではないか」と考える必要があります。特に、61.8%はフィボナッチ・リトレースメントを使う多くのトレーダーが注目する水準であり、もみ合いになったり反発したりしやすいという特徴があります。

そのため、トレーダーに意識されやすい水準である61.8%を明確に抜けるようなことがあれば、それまでのトレンドの勢いはかなり衰えており、トレンドの転換を期待することが可能です。

逆張りで使う

フィボナッチ・リトレースメントは、逆張りで使うこともできます。要するに、トレンドが発生している時の押しや戻りのタイミングを狙い、エントリーをするということです。フィボナッチ・リトレースメントの線の付近では反発が起こりやすい傾向があるため、線の付近まで価格が戻った時に逆張りをするのが基本的な方法になります。

チャート上のフィボナッチ・リトレースメントのそれぞれの水準を見て、反発した回数、つまり意識されてたであろう回数が多い水準に注目します。例えば、38.2%で何度も反発しているのであれば、「38.2%が意識されているな」と考えて、この水準での逆張りを狙うのです。

フィボナッチ・リトレースメントで、反発するタイミングを見極めて逆張りをしたいという場合には、意識されているラインを反発したタイミングを狙っていきましょう。

サポートラインとレジスタンスラインとして使用する

フィボナッチ・リトレースメントの水準は、他の潜在的なサポートラインまたはレジスタンスラインのしくみと同じように利用できます。つまり視野に入ってくるまでは単なる潜在的な領域であり、視野に入ってくればトレーダーが「もし-ならば」の条件式を実行する機会を提供します。サポートラインが維持されればトレードは上手くいき、維持されなかったらすばやく手仕舞いし、もっとよいトレードを探しましょう。

これをさらに面白くするのは、フィボナッチ・リトレースメントを適用する対象の性質です。トレーダーは、全体的戦略について重要な水準を求めるため、長期にわたる大幅な値動きを選択できます。または、スイングトレードのための1日の水準を選択することもできます。あるいは、短期的なテーマとセットアップにもとづく水準を求めるため、短期のチャートにフィボナッチを適用することもできます。

フィボナッチ・リトレースメントを適用する出発点は、注目すべき大幅な値動きを見つけ、それから、その動きの起点から終点までの値動きに対し、フィボナッチを適用します。下はGBP/USDのブレグジット前後に生まれた大幅な値動きに注目し、フィボナッチ・リトレースメントを適用したものです。2016年6月の1.5006の高値から同年10月の1.1950の安値までの値動きを取り上げ100%としています。水平な線は、23.6、38.2、50、61.8、78.6という特定の間隔で引かれています。これらはそれぞれフィボナッチ・リトレースメントの水準で、変化し続ける価格の中で、トレーダーがサポートラインやレジスタンスラインを探すことのできる水準です。

GBP/USD 週足価格チャート

TradingViewでチャート作成:ジェームス・スタンレー

上のチャートからわかるように、この大幅な値動きにもとづき作成されたリトレースメント水準は、値動きが実際に発生してから2年以上たっても、重要性を維持しています。2018年後半における短期的なサポートラインは、1.3117で38.2%のリトレースメント水準と同じ位置にあり、これは数週間維持されています。また、これは2018年の8月中旬の23.6%にマーカーで印をつけた部分からかなり強気の反転をした結果、到達した水準です。

4月に戻ると、当時のポンドの調子はまったく異なっており、同じフィボナッチの78.6%リトレースメント水準が1.4350付近でこの通貨ペアの年初来高値をマークしていました。これは2018年中の2つの異なる時期に実際起こったことであり、このレジスタンスラインは、大きな反転が始まる前にダブルトップのフォーメーションをマークする上で役立ちました。

しかし、この天井に達する前の2017年の大半を費やしてGBP/USDは、2016年のブレグジット関連の売りから大きく回復し、その上昇トレンドはフィボナッチ水準の各ポイントで動きを変化させています。23.6のレジスタンスラインは、その後サポートラインになっています。同じことが大幅な値動きの38.2%のリトレースメントでも50%の中間点でも起こっています。

GBP/USD日足チャート GBP/USDの2017年の上昇の動きに焦点をあてる

TradingViewでチャート作成:ジェームス・スタンレー

株式マーケットへの適用

フィボナッチリトレースメントは短期と長期両方の株式指数にも使用されています。ダウ平均の2016年の大統領選前夜の安値から2018年1月の高値までをベースにしリトレースメントを引くと、米国株の年初の調整局面は、32.8%のリトレースメント水準をマークしています。

ダウ平均日足チャート: 選挙後の上昇に対する年初の調整局面は38.2%リトレースメント水準をマーク

TradingViewでチャート作成:ジェームス・スタンレー

短期ベースでは、2019年10月以降の米国株の売りは、2019年第3四半期の強気のトレンドをベースにして引いた61.8%のリトレースメント水準をマークし、その後一日のうちに50%と38.2%のマーカーがサポートラインおよびレジスタンスラインとして機能しています。

ダウ平均4時間足: 2019年第3四半期のトレンドに基づくリトレースメントが背景の理解に役立つ

TradingViewでチャート作成:ジェームス・スタンレー

フィボナッチ・リトレースメントの注意点

チャートの分析方法として優秀なフィボナッチ・リトレースメントですが、他のテクニカル分析と同じく万能ではありません。注意点をしっかりと理解し、過信したり頼りすぎたりしないようにしてください。

フィボナッチは必ず機能するものではない

フィボナッチ・リトレースメントは、必ず機能するものではありません。つまり、フィボナッチ・リトレースメントの線で必ず反発したりもみ合いになったりするわけではないのです。

極端に言えば、まったく反発せずに100%の線を越えていってしまうこともありえます。調整が起こらずにトレンド転換してしまえば、損切りせざるを得なくなってしまいます。

大きな時間足のトレンドには逆らわないようにし、押し目や戻り目として反発する可能性が高いかしっかり見極めましょう。また、相場に絶対はないため、大きなトレンドの方向性を判断し、フィボナッチ・リトレースメントを目安に完璧なタイミングでエントリーをしたとしても、価格が予想と反対方向に動いた場合は素早く損切りしてください。

フィボナッチにもダマシはある

有効なテクニカル分析であるフィボナッチ・リトレースメントにもダマシはあります。FXでは全てのダマシを回避することはできないため、ある程度は受け入れなくてはいけません。

例えば、38.2%や61.8%などの水準で反発したように見えても、結局は反発せずに超えていってしまうこともあるのです。

フィボナッチ・リトレースメントで極力ダマシを回避するためには、線の付近で反発してもすぐにエントリーするのではなく、明らかに反発したのを確認してからエントリーするとよいでしょう。また、他のテクニカル分析を使って、エントリーの根拠を増やしてみるのもおすすめです。

相場に応じて線の引き直しも必要

フィボナッチ・リトレースメントは1度引いたらそのままにするのではなく、線の引き直しが必要になります。なぜなら、相場の状況は常に変化するため、状況に応じてフィボナッチ・リトレースメントを引き直さなければならないのです。

例えば、高値や安値が更新された場合、新たな高値・安値を起点にフィボナッチ・リトレースメントを引き直すことで、直近の相場状況に合わせることができます。また、「線の付近で上手く反発しないな」と感じた時に引き直してみるのもよいでしょう。

多くのトレーダーが意識していそうな高値と安値を使うことで、反発しやすい線を引くことができますが、それは時間の経過と共に変化していきます。そのため、どんどんフィボナッチ・リトレースメントを引き直し、変化する相場の状況に対応するようにしてください。

フィボナッチ・リトレースメントは他のテクニカルと併用することが重要

フィボナッチ・リトレースメントは単体で使用するのではなく、他のテクニカル分析と併用することが重要になります。なぜなら、フィボナッチ・リトレースメントは有効なテクニカル分析ですが、他のテクニカル分析と併用することで、より優位性の高いトレードをすることが可能だからです。

フィボナッチ・リトレースメント以外にも、サポートラインやレジスタンスラインになる水準はたくさんあります。例えば、トレンドラインや過去の目立つ高値や安値、移動平均線など様々です。

フィボナッチ・リトレースメント以外が示唆するサポートラインやレジスタンスラインは、当然ながらフィボナッチ・リトレースメントでは見つけることができません。そして、もしフィボナッチ・リトレースメントの水準と重なっていた場合には、価格が反転する確率がより高くなります。したがって、他のテクニカル分析が示すサポートラインやレジスタンスラインになる水準もチェックすることが重要です。

また、前述したようにフィボナッチ・リトレースメントは、トレンドの方向を判断することができませんが、トレンドの強弱についても判断できません。つまり、トレンドの強弱を知るために、RSIやストキャスティクスなどのオシレーター系のテクニカル指標を使うことで、より精度の高い分析をすることが可能です。

その他のフィボナッチ手法

フィボナッチは、リトレースメント以外にも様々な使い方があります。一番人気が高いのはリトレースメントですが、慣れてきたらよく使われる以下のフィボナッチにも挑戦してみてください。フィボナッチのバリエーションを広げ、自分に合ったものを探してみましょう。

フィボナッチ・エクスパンション手法

トレードで利益確定の目安としてよく使われるのが、フィボナッチ・リトレースメントを応用した「フィボナッチ・エクスパンション」になります。フィボナッチ・エクスパンションは「エクスパンション(拡大)」という言葉が示す通り、どこまで価格が上昇または下落するかを予想することが可能です。

例えば、フィボナッチ・リトレースメントでエントリーポイント、フィボナッチ・エクスパンションで利益確定のポイントを判断するというように使い分けることができます。フィボナッチ・エクスパンションの引き方は簡単で、上昇トレンドであれば目立つ安値を起点として高値や押し目と結ぶだけです。また、フィボナッチ・エクスパンションの線では価格が反転しやすい傾向があることから、線の付近は逆張りのエントリーポイントとして使うことも可能です。

フィボナッチ・ファン手法

「フィボナッチ・ファン」もフィボナッチ・エクスパンションと同じく、フィボナッチ・リトレースメントを応用したものになります。フィボナッチ・ファンは「ファン(扇)」という言葉が示す通り、安値や高値から扇を広げるような形でトレンドラインが引かれます。

フィボナッチ・ファンは価格だけではなく、時間にも注目しているのが特徴です。38.2%や50.0%、61.8%といった比率で線が引かれるものの、斜めの線になることで時間が経過すると共にサポートラインやレジスタンスラインの位置も変わっていきます。とはいえ、基本的な使い方はフィボナッチ・リトレースメントと同じで、引いた線が押し目や戻り目の目安になります。サポートラインやレジスタンスラインとして機能しなくなれば、トレンド転換と読み取ることも可能です。

フィボナッチと他インジケーターを組み合わせる手法

フィボナッチ・リトレースメントで押し目買いや戻り売りを狙う場合は、「買われ過ぎ・売られ過ぎ」を判断できるオシレーター系のテクニカル指標を組み合わせるとよいでしょう。中でもRSIは表示される線が一本であるため、分かりやすくおすすめです。

例えば、上昇トレンドの時にはフィボナッチ・リトレースメントで引かれた線の付近で価格が反発し、RSIが売られ過ぎの水準である30以下から30以上になったタイミングでエントリーをします。

フィボナッチ・リトレースメントとRSIを組み合わせることで、反発を予想する根拠が2つになり、よりトレードの精度を高めることが可能です。ただし、RSIが30以上になるのを待たずに買いエントリーしてしまうと、強い下落トレンドに巻き込まれて下落し続けてしまうことが多いため注意してください。

まとめ

難しいイメージのあるフィボナッチですが、実は分かりやすく有効なテクニカル分析です。引いた線の付近で反発しやすいという特徴を活かし、まずは基本的な使い方である押し目買いや戻り売りでのトレードで使ってみることをおすすめします。

中でも61.8%は黄金比と言われており、多くのトレーダーに意識されています。価格が反発するか特に注目すべき線であると言えるでしょう。他のテクニカル指標と併用しつつ、フィボナッチを実際のトレードで活かしてみてください。

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