※2023年9月6日10時50分更新
金、個人トレーダーのポジション状況、テクニカル分析 – IGCSによるアップデート
- 金価格は5日、過去1カ月で最も下落した
- 個人トレーダーは4日に弱気姿勢を後退
- これは金/ドルにとって悪い兆候か?



5日のニューヨーク金先物相場は約0.7%下落し、過去1カ月超で最も下落した。これを受け、個人トレーダーはネットショートのポジションを縮小した。個人トレーダーのポジション状況は、しばしば逆張り指標として機能するIGクライアントセンチメント(IGCS)で確認できる。このことを鑑みると、金相場はさらに軟化するのだろうか?
金のセンチメント見通し - 弱気
IGCSによると、金を取引する個人トレーダーの約71%がネットロング(金を買い持ち)にしている。大半のトレーダーが買い持ちであることは、価格がこの先も下落する可能性を示唆している。ネットショートのポジションを昨日と先週で比較すると、9.17%、3.69%それぞれ減っている。このように、現在のセンチメント(ポジション状況)および最近の変動(日次、週次でのポジション変化)を考慮すると、金相場の逆張り取引バイアスはさらに弱気に傾いていると考えられる。
テクニカル分析入門
市場センチメント
推薦者: Daniel Dubrovsky
金/ドル 日足チャート
日足チャートを見ると、5月からの下降トレンドラインが上値を抑制しており、今年初めから続く弱気見通しを維持している。金相場は先週、この下降トレンドラインと昨年末を始点とする上昇トレンドライン(サポート)が交差する地点に位置していた。両ラインとも突破できなければ、現在の下降軌道に意識が向き、8月の安値1884.89を再び試すかどうかに注目が集まる。
この8月安値の下方ブレイクが確認されると、フィボナッチ・リトレースメント水準の中間点1848.37が意識され、弱気なテクニカル見通しがさらに強まる。一方、トレンドラインの上方ブレイクが確認された場合は、23.6%の水準1971.63を上回れるかどうかに焦点が当てられ、今年初めからの下降トレンドが反転する可能性が開かれるだろう。
資料:TradingView



--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
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