※2023年9月15日10時26分更新
金、銀、トレンドライン、シンメトリカルトライアングル - テクニカル分析アップデート



金/ドルのテクニカル分析
金先物相場はここ数日、じり安の展開となっており、5月からの下げ基調は継続している。金相場の下落を導いているのは、5月を始点とする下降トレンドラインである。金/ドルは最近、以前機能していた昨年11月からの上昇トレンドライン(サポート)と下降トレンドラインが交わるポイントで下げに転じ、下降トレンド再開の可能性が出てきた。
金相場の当面のサポートは、フィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準1,903.46である。これを下方ブレイクすると、8月のスイングロー1,884が視野に入る。このスイングローを割り込むと、フィボナッチ・リトレースメントの中間点1,848.37が意識され、下降トレンドの再開につながる可能性がある。一方、上昇に転じた場合は1,936.90の変曲点を上回れるかどうかが焦点となる。
資料:TradingView



銀/ドルのテクニカル分析
一方、銀先物相場の動きも興味深い。銀/ドルは、金/ドルよりも顕著な下落を繰り返した後、2022年9月からのサポートゾーンを試している。このゾーンは、フィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準22.29とも重なっている。これが重要なサポートゾーンだと踏まえると、相場は上昇に転じる可能性がある。
そうなれば、3月以来の底堅さを維持する可能性が出てくる。当面のレジスタンスはフィボナッチ・リトレースメントの中間点23.02だろう。このレジスタンスを上抜けると、銀相場は4月からの下降レジスタンスゾーンが視野に入る。逆にこれが維持されれば、広範なテクニカル見通しは中立という見立てが長期化するかもしれない。一方、サポートを下回った場合は、78.6%の水準21.24が意識されよう。
資料:TradingView
変動 | ロング | ショート | 建玉 |
日次 | -5% | 7% | -4% |
週次 | -5% | 6% | -4% |
--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
ドゥブロスキー氏に連絡するには、Twitter で @ddubrovskyFX までお願いいたします。
新たなレポートの配信等はtwitterアカウント @DailyFXJapan で確認できます。