※2023年10月16日11時00分更新
米国株のテクニカル分析見通し: 中立
S&P500の見通し
先週のS&P500種株価指数は続伸し、約0.4%上昇した。同指数は週の終盤で上昇幅を縮小し、結局、小幅上昇に終わった。テクニカル面の見通しは上向きを維持している。その理由を詳しく見てみよう。
2022年10月を始点とする上昇サポートゾーンによる支えが貢献している。このゾーンは指数の上昇志向を維持する役割を果たしている。もう一つの重要なサポートゾーンは、9月に確立された4,235―4,277のレンジである。さらにその上にある重要なレジスタンスは4,430.5だ。これを上抜ければ、9月の高値4,566が視野に入ってくる。
とはいえ、7月以降の下落を考慮すると、短期的な見通しは弱気と言える。サポートを下方ブレイクすると、弱気見通しが強まり、4月の安値4,062.25に向けて下降する可能性がある。
変動 | ロング | ショート | 建玉 |
日次 | -11% | -1% | -5% |
週次 | -7% | 3% | -1% |
資料:TradingView
ナスダック100の見通し
ナスダック100種指数も、S&P500種指数と似たような状況に直面している。先週は、週後半に値を下げ、結局は週初とほぼ変わらない水準で取引を終えた。とはいえ、今年初めから続く上昇サポートレンジにより、長期的には強気見通しが維持されている。14,589-14,853のサポートゾーンもあり、ナスダック指数が確実に下落する方向に向かうとは考えづらい。
同時に、7月以降の下落により、短期的なテクニカル分析見通しは弱気となっている。当時の下降トレンドライン(下図の青線)もレジスタンスとして機能しており、上値を抑えている。ここから下落すると、6月の安値14,251が意識され、その下には13,740の変曲ゾーンが控えている。一方、上昇に転じれば、7月の高値を再び試す可能性がある。
資料:TradingView
--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
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