※2023年12月22日11時13分更新
今年最後の主要な経済指標である米PCEの発表を前に、ゴールド価格は緩やかに上昇し、レジスタンスを再トライしている。米PCEが落ち着いた内容となれば、ゴールド価格は一段高となる可能性がある。
ゴールド (XAU/USD) 価格、分析、チャート
- 最新の米インフレ指標となるPCEが、2024年に向けてのゴールド価格の舵を取りそうだ
- ゴールド(金)は引き続きレジスタンスを試し、20日移動平均線が目先のサポートとして機能している
2023年最後の主要な経済指標である米個人消費支出(PCE)コア価格指数の発表を間近に控え、ゴールドの見通しはますますポジティブになりつつある。22日(日本時間22:30)に発表される米PCEは、米連邦準備制度理事会(FRB)が重視しているインフレ指標。11月のPCEコア価格指数(前年同月比)は10月の3.5%から3.3%に低下し、PCE総合価格指数(前年同月比)は同3.0%から2.8%に低下すると予想されている。これらの市場予想が正しければ、FRBは米金利が現在の水準に長くとどまる必要があると金融市場に納得させるのが難しくなるだろう。
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ゴールドは、振れの大きかった値動きは収まり、現在は1オンス=2,036ドル前後で小動きとなっている。20日単純移動平均線が目先のサポートとなり、2,043ドルの以前のレジスタンスと最近の高値2,048ドルを試している。これらを上方ブレイクすれば、2,070ドル、そして2,081ドルに向けて上昇する可能性が開かれる。高値を更新するには、今夜(日本時間)発表の米PCEのような強力な原動力が必要だ。一方、2,023ドルに位置する20日移動平均線を割り込むと、2,009ドルまで下落する可能性がある。
ゴールド 日足チャート
資料:TradingView
IGクライアントセンチメント(IGCS)指標によると、ゴールドを取引するトレーダーの61.66%がネットロングにしており、トレーダーのロングとショートの比率は1.61対1となっている。ネットロングのトレーダー数は昨日より1.22%、先週より4.56%増加し、ネットショートのトレーダー数は昨日より6.11%、先週より6.83%増加している。
IGCSは逆張り指標として機能する傾向があることを考慮すると、トレーダーがネットロングであるということは、ゴールド価格が下落する可能性を示唆している。
IGで取引するトレーダーのポジション変化がセンチメントとプライスアクション(値動き)にどのように影響するかをご覧ください。
変動 | ロング | ショート | 建玉 |
日次 | 11% | -2% | 4% |
週次 | 5% | 4% | 4% |
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