エヌビディアの決算が21日に迫る。NVIDIAの株価は、2024年に入り、AIへの期待から50%上昇している。決算は、大幅な増収増益が見込まれている。注目決算を控える中、恐怖指数VIXは、警告を発している。注目決算を控えたS&P500種指数の今後の見通しとは。
不透明感があることは、市場参加者の見方が分かれており、金融市場の参加者にとって収益のチャンスかもしれません。2024年第1四半期に注目のトレード機会について以下のバナーから無料で入手してください!
エヌビディアへの期待高い
AI(人口知能)ブームを受け、エヌビディア(NVIDIA)の株価が急上昇している。2024年に入り、米国株は堅調に推移しているが、エヌビディア(NVDA)の上昇は際立っている。既に50%上昇しており、米国株全体、S&P500指数の上昇をけん引している。エヌビディアは、S&P500で第3位の構成を占める重要銘柄である。主力ハイテク株であるマグニフィセントの中でも上昇率は群を抜いている。
資料:Trading Viewより作成。2023年末を100として指数化。
米国企業の決算シーズンが本格化しているが、21日にエヌビディアが決算を発表する。AI需要を追い風に大幅な増収増益が見込まれているが、事前の予想を上回れるかが、今後の米国株全体、S&P500指数の動向を左右する可能性がある。
一株当たり利益(EPS)は4四半期連続で市場予想を上回っており、直近2四半期は予想を大幅に上ぶれている。
資料:Trading EconomicsよりDailyFXが作成。
期待を上回る決算を示せなかった場合、米国株全体に対するセンチメントが悪化する可能性もあり、注意が必要である。
恐怖指数:VIXの教え
米国株に対する投資家心理を示す恐怖指数と呼ばれるVIX指数は、歴史的な低水準で推移している。VIX指数は、値が大きいほど投資家の不安心理が高まっており、小さいほど投資家が米国株に対して楽観的であることを示す。
VIX指数は、投資家が楽観的であり、ショックに対してぜい弱な状態であることを示唆している。エヌビディアを中心としたAIに対する期待やFRBの利下げ観測などを背景に、米国株は堅調に推移しているが、エヌビディア決算が予想を下回る内容であった場合、金融市場の楽観モードが急転換する可能性がある。
S&P500指数とVIX指数
資料:Trading View
S&P500種指数の今後の見通し
S&P500種指数は、RSIおよびMACDにて、「弱気の乖離(ダイバージェンス)」があらわれており、上昇の勢いが衰えていることを示唆している。また、MACDラインがシグナルラインを下抜け、S&P500に弱気の「デッドクロス」が示現している。
AIに対する期待が継続する可能性はある。しかしながら、注目のエヌビディア決算を控え、投資家がショックにぜい弱であることをVIX指数は示しており、テクニカル面でも一部弱気シグナルが点灯する中、S&P500は横ばいから下落を見込む。
S&P500が下落した局面では、1月31日安値4,845ポイントがサポートとして機能するかに注目。この水準でサポートされなかった場合、1月12日高値4,802ポイントへ下落する可能性がある。
S&P500日足チャート
資料:Trading View
米ドル相場は米国株を含めたすべての資産に影響します。すべてのトレーダーが注目すべき米ドル相場の2024年第1四半期の無料ダウンロードはこちらから↓
トレードに役立つ情報を、X(@Tetsuya_DailyFX) で配信中。@DailyFXJapanでは、経済指標や学習コンテンツなども配信しています。
-- DailyFX.com ストラテジスト 木全哲也著