指数平滑移動平均線(EMA)のトレード: 概要
- FXのトレードにおける指数平滑移動平均線(EMA)とは?
- EMA3ステップトレード手法
- 手法のステップ1: FXの通貨ペアのトレンドを確認する
- 手法のステップ2: EMAを使用してエントリーのタイミングをはかる
- 手法のステップ3: EMAを使用してポジションのエクジットを見つける
FXのトレードにおける指数平滑移動平均線(EMA)とは?
EMAは単純移動平均線(SMA)から派生した移動平均線です。EMAはほとんどのチャートで利用でき、トレーダーはそれを使ってトレンドと潜在的なエントリーおよびエクジットのシグナルを見極めます。トレンド相場に関しては、トレーダーには多くの戦略オプションがあります。本稿ではEMAとEMAを使用してFXの完璧なトレンドフォロー戦略を作成する方法について見ていきます。
EMA3ステップトレード手法
以下に述べるEMAトレード戦略は一連のEMA(指数平滑移動平均線)の使用に関するものです。EMAは、選択した期間の価格平均をチャート上に直接表示するという意味で従来のSMAと同じように機能します。しかしEMAの計算では直近の価格により大きな重みを付ける加重平均がおこなわれます。この加重は、従来のSMAに見られる遅延を縮小するためにおこなわれます。これにより、EMAはトレンドフォローでのトレードの完璧なツールとなります。
手法のステップ1: EMAを使用してFXの通貨ペアのトレンドを確認する
トレンドに沿ったポジションをエントリーする前に、トレーダーはトレンドを確認する必要があります。下の図はEUR/USDの日足チャートです。この通貨ペアは高値切り上げと安値切り上げを続けており、EUR/USDペアは上昇トレンドの典型的な例となっています。この分析はチャート上に表示した200 EMAの使用により確認することができます。従来トレーダーは価格が200 EMAより上では強気となり、この平均線より下にある時は弱気となります。
EUR/USD トレンド分析:

手法のステップ2: EMAを使用してエントリーのタイミングをはかる
マーケットの方向を確認した後、一連の指数平滑移動平均線(EMA)を使用してエントリーします。下では12期間および26期間のEMAがチャートに追加されています。上昇トレンドで買いを仕掛けることを検討するため、トレンドの方向にモメンタムが戻る場所を見極めることが大切です。EMAはこの解釈を助けます。短い期間(12期間)の指数平滑移動平均線(EMA)が長い期間(26期間)のEMAを上抜ける場所を見つけてください。このポイントでトレーダーは買いを仕掛けることができます。
EUR/USDのチャートはEMAを使用した潜在的な買いのエントリーポイントをいくつか示しています。12期間EMAが26期間EMAを下抜けた場合は、このプロセスを下降トレンドでの売りのトレードでも同じように使用することができます。



EUR/USDエントリー:

手法のステップ3: EMAを使用してポジションのエクジットを見つける
ポジションを保有したため、次にマーケットからのエクジットのタイミングを見極める必要があります。これが成功する戦略を策定するための3つめのそして最後のステップです。トレーダーは自分のトレードのニーズにあったさまざまなストップ/リミットの選択とリスク・リワード比率の組み合わせを選択できますが、EMAをマーケットからのエクジット戦略に組み込むこともできます。強気のモメンタムが戻った時に買い、モメンタムが弱まった時にエクジットするべきです。上昇トレンドでは価格が戻り、12期間EMAに届いた時がそのタイミングです。
トレンドフォローでのトレードではストップも設定する必要があります。簡単な方法はグラフ上の直近の高値または直近の安値の下にストップを置く方法です。この方法により、トレンドが変わってもどのポジションもわずかな損失ですばやくエクジットすることができます。下のチャートは、上のトレード例の一部を使用したこのテクニックを示しています。
EUR/USD exits:

EMAを使ったトレード手法: まとめ
EMAはトレンド、エントリー、エクジットポイントの見極めに使用できるという意味で多用途であり、シンプルなトレンドフォローでのトレードをおこなおうとするトレーダーへ完全なトレードプロセスを提供することができます。EMAは性質上複雑だとみなされがちですが、上述の通り、この指標は初心者にも経験豊富なトレーダーにもシンプルかつ効果的です。