※2023年7月21日11時02分更新
NYダウ、S&P 500、個人トレーダーのポジション状況、テクニカル分析 – IGCSによる米国株アップデート



ここ数週間、ダウ工業株30種平均株価とS&P 500種株価指数は上昇し続けている。個人トレーダーは売り持ちを増やすことで呼応している。この状況は、しばしば逆張り指標として機能するIGクライアントセンチメント(IGCS)で確認できる。これは、米国株がさらに上昇する兆しなのだろうか?
NYダウのセンチメント見通し - 強気
IGCSによると、ダウ平均を取引する個人トレーダーの約21%がネットロング(ダウ平均を買い持ち)にしている。大半のトレーダーが売り持ちに傾いていることから、この先も価格が上昇する可能性を示唆している。ネットショートのポジションを昨日と先週で比較すると、16.76%、34.22%それぞれ増加している。現在のセンチメント(ポジション状況)および最近の変動(日次、週次でのポジション変化)を考慮すると、ダウ平均の逆張り取引バイアスはさらに強気に傾いていると考えられる。
NYダウのテクニカル分析
日足チャートで見ると、ダウ平均は当面のレジスタンスである2022年4月の高値35,413まで上昇している。この価格のすぐ上には、2022年2月の高値35,752、さらにその上には36,446-36,832のレジスタンスゾーンの高値である史上最高値が位置している。下降に転じた場合は、下落が進めば昨年10月から続く上昇サポートラインを維持できるかが焦点となる。
資料:TradingView
S&P 500 のセンチメント見通し - 強気
IGCSによると、S&P 500種株価指数を取引する個人トレーダーの約27%がネットロング(S&P 500種株価指数を買い持ち)にしている。ほとんどのトレーダーが売り持ちに傾いていることから、この先も価格が上昇し続ける可能性を示唆している。一方、ネットショートのポジションは昨日と先週で比べて、5.23%、8.25%それぞれ増加している。現在のセンチメント(ポジション状況)および最近の変動(日次、週次でのポジション変化)を考慮すると、ダウ平均の逆張り取引バイアスはさらに強気に傾いていると考えられる。



S&P 500のテクニカル分析
S&P 500種株価指数は最近、2022年初頭の高値圏を含む4,586-4,631という重要なレジスタンスゾーンを試した。ここから下降に転じると、20日単純移動平均線が焦点となる。この移動平均線がサポートとなり、テクニカルバイアスが上向きに戻る可能性がある。一方、レジスタンスを突破すると、フィボナッチ・エクステンションの中間点4,695が意識されよう。
資料:TradingView
--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
ドゥブロスキー氏に連絡するには、Twitter で @ddubrovskyFX までお願いいたします。