※2023年4月4日11時16分更新
ドル、米ISM製造業指数、豪中銀、下降フラッグ – APAC市場寄り付き



APAC市場まとめ - 豪中銀の理事会に注目
3日のニューヨーク外国為替市場でドル相場は、主要通貨に対して下落し、ドル指数は約0.5%低下した。これは1日の下落率としては3月22日以来最大で、3月上旬の上昇から下げに転じて以降は下落基調が続いている。一方、センチメントの動向に左右されやすいオーストラリアドルは、主要通貨に対して上昇した。
米供給管理協会(ISM)が3日に発表した最新の製造業購買担当者景況指数は予想外に低い数値となった。3月のISM製造業景況指数は46.3と、2月の47.7から低下し、予想(47.5)も下回った。50を下回ると、活動の縮小を示す。金利の上昇や貸出態度の厳格化が懸念される中、工場活動は鈍化し続けている。
米国株はほぼ上昇して取引を終了した。一方、米2年債利回りは1.41%低下と、大幅に下げた。米連邦準備制度理事会(FRB)がますますハト派に傾くとの観測が高まっているようだ。2023年1-3月期のドルは、ISM製造業購買担当者景況指数が軟化したため、前年同期比で上昇した。
4日のAPAC(アジア太平洋地域)市場では、オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)の金利発表が重要なイベントリスクとなる。最近のインフレと経済成長の鈍化を受け、11カ月にわたる引き締めサイクルが一服し、金利は3.6%に据え置かれると予想されている。とはいえ、市場では4月または5月に利上げが実施される可能性があるという慎重な見方が出ている。つまり、RBAが引き締めサイクルの終了を強く示唆した場合、豪ドル/米ドルは上昇に転じる可能性がある。
ドル相場のテクニカル分析
ドル指数は、下降フラッグのチャートパターンが示唆する下降軌道に沿い、引き続き下値を探る展開となっている。これは、100日単純移動平均線が引き続き、上値を抑制していることが影響している。ドルは100.82-101.29付近のサポートゾーンに急接近しており、これが重要なピボットポイントとなりそうである。このゾーンを下方ブレイクすると、短期的に下げ幅を拡大する可能性がある。
資料:TradingView
トレードに役立つメール配信サービス
DailyFXからタイムリーで国内外のマーケット情報を受け取ることができます。
--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
ドゥブロスキー氏に連絡するには、Twitter で @ddubrovskyFX までお願いいたします。