円、ドル/円、豪ドル、豪ドル/米ドル、FOMC - APAC市場寄り付き
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APAC市場まとめ – FOMC会合後、市場はボラティリティに備える?
13-14日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)会合が終了し、金融市場は米連邦準備制度理事会(FRB)が示した来年の金融政策についてまだ消化しきれていない。一見したところ、市場の反応はかなり鈍かった。金価格が小幅高となる中、ドルはやや弱含みの展開となった。米国株式市場では、S&P 500種株価指数が前日比で約0.6%下落するなど、やや軟化した。一方、円相場はほぼ横ばいだった。
FRBは今後、苦しい戦いを強いられることになりそうだ。今すべきことは、FRBの金利見通しと、市場が織り込んでいる金利予想を比較することだ。下図は、まさにそのためのチャートである。ドットチャートを使ったFOMCのフェデラルファンド(FF)金利予想中央値は、2023年は5.125%、2024年4.125%、2025年3.125%となっている。
一方、市場はそれぞれ3.818%、2.651%、2.49%と見ている。FOMCと市場の予想と比べると、各年の差はそれぞれ+130、+147、+63ベーシスポイントだ。つまり、FRBは市場よりもタカ派的ということになる。2023年の金利動向について市場を納得させられなかったことを考えると、これは今後、FRBにとって問題となるかもしれない。
FRBの目的がインフレ率を目標値まで引き下げることで、市場がより急ピッチな政策転換を期待しているとすれば、市場は政策転換を先取りするため、長期的に消費者物価指数(CPI)予想を上昇させるリスクがある。別の言い方をすれば、FRBはソフトランディングにこだわっているようだが、トレーダーはハードランディングを織り込んでいるように見える。 結局のところ、どちらか一方だけが正しいということになり、それは将来的にボラティリティをもたらすことになる。
FRBの見通しと異なる市場予想
12月15日のAPAC市場 – 豪雇用統計と中国の経済指標
15日のAPAC(アジア太平洋地域)市場では、いくつかの注目すべき経済イベントリスクがある。1つ目は、豪ドル/米ドル相場が注目するオーストラリアの11月雇用統計だ。オーストラリアの11月の就業者数は10月の3万2,200人増に対し、1万9,000人の増加と見られている。 予想以上に強い結果が出た場合、オーストラリア準備銀行(中央銀行)のタカ派的な政策への期待が高まる可能性がある。豪ドル/米ドル市場では中国の鉱工業生産と小売売上高も注目されている。オーストラリアは中国にとって最大の貿易相手国である。そのため、中国の経済パフォーマンスはしばしば、オーストラリアへの波及効果をもたらす。
円相場 テクニカル分析
ドル/円は、FOMC会合の影響で、フィボナッチ・リトレースメント78.6%の水準135.007に下落圧力がかかっている状態である。この水準を確実に下抜けると、下落トレンドが再開される可能性が出てくる。その場合、8月に機能した130.39-131.73のサポートゾーンが意識されるだろう。一方、10月を始点とする下降トレンドラインは引き続き、短期的なレジスタンスとして上値を抑える役割を果たすように思われる。このラインを上抜けると、上昇トレンドが再開する可能性がある。
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ドル/円 日足チャート
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資料:TradingView
--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
ドゥブロスキー氏に連絡するには、Twitter で @ddubrovskyFX までお願いいたします。