NYダウ、S&P 500、ナスダック100、米CPI、イールドカーブ - APAC市場寄り付き
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APAC市場まとめ – 米国株は米CPI好感で上昇も息切れ
米CPIに対するNYダウと米国債利回りの反応13日の米国株式市場でダウ工業株30種平均、S&P 500種株価指数、ナスダック100指数は、11月の米消費者物価指数(CPI)が発表されるや否や、値を上げた。11月の米CPIが全体的に低調だったためである。CPI総合指数の伸びは前年同月比7.1%と、予想(同7.3%)を下回った。変動が大きい食品とエネルギー価格を除いたコアCPIの上昇率も同6.0%と、コンセンサス(同6.1%)を下回った。
しかし、数時間のうちに、米国株はこの日の上昇分をほぼ帳消しにした。何が原因なのだろうか。下図を見ると、このインフレ報告に対する米国債利回りとダウ平均の反応を確認できる。何か興味深いことにお気づきだろうか。米2年債利回りは、長期の10年債利回りよりも大きく低下している。これは、逆イールド(長短金利の逆転)幅が若干縮小したことを意味する。
今後3年間の米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ予想を見ると、米CPI発表後、市場は目先の政策に対するハト派化への期待をやや高めた。しかし、長期的な視点、つまりこの場合は3年後のFRBの政策金利見通しは実質的に据え置かれた。このことは、過去数カ月にわたってトレーダーが次第に織り込んでいった、より早い時期に政策が転換されるという見通しを示唆している。
しかし、現時点では、それはますます織り込み済みであるため、それが何を意味するかを考える必要がある。政策転換の時期が早まれば、政策転換後の回復も早まる。つまり、きょうの市場は長期的な視点に関心が向いていたのかもしれない。FRBは遠い将来のインフレに働きかけようとすると見られ、政策転換が早まれば早まるほど、次の引き締めサイクルが早く始まることになる。市場は未来志向であることを忘れてはならない。
米CPIに対するNYダウと米国債利回りの反応
資料:TradingView
12月14日のAPAC市場 - リスク選好の動きに注目
13日の米国株の動きを考慮すると、APAC(アジア太平洋地域)市場が今回のインフレ報告を受け、どの程度上昇するかは不明である。ダウ平均株価に連動する先物はほとんど変化しておらず、APAC相場は小動きで寄り付くことが予想される。経済指標の発表も少ない。そのため、日経平均株価やASX 200種株価指数などの株価指数は、日本時間15日早朝に予定されている米連邦公開市場委員会(FOMC)会合での政策金利発表を前に様子見ムードが広がりそうだ。
NYダウ テクニカル分析
ダウ平均先物の日足チャート(下図)を見ると、流れ星のローソク足パターンが示現している。これは、指数が34246-34707のレジスタンスゾーンをなかなか上抜けられずにいる状況を映している。流れ星は必ずしも反転を示唆するものではないが、下降が続けば、トレンド反転の可能性は高まるだろう。当面のサポートは20日単純移動平均線(SMA)で、これを割り込むと50日SMAが視野に入ってくる。
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NYダウ 日足チャート
資料:TradingView
--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
ドゥブロスキー氏に連絡するには、Twitter で @ddubrovskyFX までお願いいたします。