豪ドル、豪ドル/米ドル、NYダウ、FRB高官によるタカ派発言 – APAC市場寄り付き
- 19日の豪ドルは、リスク回避の動きによるNYダウ下落に伴い、軟調に推移
- FRB高官のタカ派発言が主要な下げ要因となり、APAC市場は下押しリスクにさらされている
- 豪ドル/米ドルは、20日単純移動平均線を上回る水準を維持
![](https://a.c-dn.net/b/0YPMDo/logo-stripe.png)
![豪ドル相場見通し【無料】](https://a.c-dn.net/b/3GfC42/500x707Forecast-AUD.png)
![豪ドル相場見通し【無料】](https://a.c-dn.net/b/3GfC42/500x707Forecast-AUD.png)
APAC市場まとめ -リスク回避の動きに脆弱な豪ドル
19日のニューヨーク外国為替市場で、センチメントの動向に連動しやすいオーストラリアドルは主要通貨に対してアンダーパフォームとなった。オーストラリアの昨年12月の雇用者数は予想外に減少し、失業率も横ばいだった。この結果はオーストラリア準備銀行(中央銀行)による利上げの減速期待を高める可能性があるが、豪労働市場は歴史的に見てもひっ迫した状況が依然として続いている。
19日は全体的にリスク回避ムードが広がり、アジア、欧州、北米の株式相場は値を下げた。米国株式市場では、ダウ工業株30種平均が前日比0.76%安、ナスダック100指数が同0.96%安で取引を終えた。ダウ平均が今週末まで下げ続ければ、3.6%の下落は、週間下落率としては昨年9月中旬以来の低水準となる。
リスク回避の動きを後押ししたのは、米連邦準備制度理事会(FRB)高官からタカ派的な発言が相次いだからだ。ラエル・ブレイナードFRB副議長は、中央銀行(FRB)はしばらくの間、「十分に制限的な」政策をとる必要があると述べた。市場の見方が、FRBの想定とますます食い違う状態が続いている。今週初めに発表された米国の昨年12月の小売売上高と生産者物価指数(PPI)が軟化したことが、市場の利上げ減速期待を高めた主な原因だった。
20日のAPAC(アジア太平洋地域)市場の取引開始前、ニューヨーク地区連銀のジョン・ウィリアムズ総裁は、インフレ率を抑制するためにFRBは「もっとやるべきことがある」と指摘した。その仕事が完了するまで「従来の軌道にとどまる」ことが重要であるとも付け加えた。この発言を受け、20日のAPAC市場では下落リスクがくすぶることになりそうだ。センチメントの悪化が続き、豪ASX 200指数や日経平均株価など地域の株価指数を押し下げるようであれば、豪ドルの地合いはますます脆弱になると思われる。
豪ドルのテクニカル分析
日足チャートで見ると、豪ドル/米ドルは今週初め、0.7009に位置するレジスタンスで跳ね返され、じり安に転じている。直近のサポートは、0.6893の変曲点および20日単純移動平均線(SMA)だろう。下方にブレイクすると、50日SMAが意識され、フィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準0.6768に向けて下降する可能性がある。
![](https://a.c-dn.net/b/0YPMDo/logo-stripe.png)
![2024年第2四半期 注目のトレード機会](https://a.c-dn.net/b/0WEWFC/500x707Forecast-TopTradingOpportunities.png)
![2024年第2四半期 注目のトレード機会](https://a.c-dn.net/b/0WEWFC/500x707Forecast-TopTradingOpportunities.png)
豪ドル/米ドル 日足チャート
![AUD/USD Daily Chart](https://a.c-dn.net/b/2JiQn7/image1.png)
資料:TradingView
--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
ドゥブロスキー氏に連絡するには、Twitter で @ddubrovskyFX までお願いいたします。