ナスダック100(米国テク株100)は、世界で最も注目されている株価指数の1つだ。世界の主要なテクノロジー企業で構成されており、米国と世界の経済状況における概要を示している。この記事では、指数の算出方法、構成銘柄、ナスダック100の価格動向について解説している。
ナスダック先物でトレードできる:ナスダック100とは
ナスダック100とは、世界第2位の証券取引所であるナスダック総合指数に上場している非金融企業のうち、上位100銘柄で構成されている主要な株式マーケットの指数のことである。
1985年に算出が開始されて以来、ナスダック100(米国テク株100)は時価総額を加重平均して算出する方式で指数が決定されている。テクノロジー、小売、ヘルスケアなど幅広いセクターの企業が含まれるが、商業銀行や投資銀行などの金融業は含まれていない。
また、上場投資信託のパワーシェアーズQQQ(QQQ)は、ナスダック100指数に連動している。
ナスダック100の算出方法とは
ナスダック100は、構成銘柄の時価総額で算出されており、QQQは大型テクノロジー企業の比率が高くなっている。
指数の値は各構成銘柄の時価総額の比率に、各銘柄の最終売却価格を乗じ、指数除数で割った値で決定される。構成銘柄の加重率は24%が上限である。
ナスダック100の構成銘柄とは
ナスダック100指数に組み込まれている企業は前述のとおり、アップルやグーグルの親会社であるアルファベット、インテルなど、主にテクノロジーに特化した企業である。さらに、その他にも小売業のコストコ・ホールセールや玩具メーカーのハズブロなどが注目企業としてあげられる。2019年11月現在、ナスダック100に組み込まれている企業の中で、最も資本が充実している企業は以下のとおりだ。
- アップル | ティッカー:AAPL
- マイクロソフト | ティッカー:MSFT
- アマゾン | ティッカー:AMZN
- フェイスブック | ティッカー:META
- アルファベット | ティッカー:GOOGL
- インテル | ティッカー:INTC
- コムキャスト | ティッカー:CMCSA
- シスコ | ティッカー:CSCO
- ペプシコ | ティッカー:PEP
- アドビ | ティッカー:ADBE
企業がナスダック100に組み込まれる条件とは
ナスダック100指数に組み込まれるには、ナスダック・グローバル・セレクト・マーケット、またはナスダック・グローバル・マーケットに上場している必要がある。証券の種類に関しては、普通株式、ADR、トラッキングストック(特定の事業部門や子会社の業績にリンクした株式)が該当する。
さらに、1日の平均出来高が20万株、四半期報告書と年次報告書の両方を提出し、少なくとも3ヶ月間公開されている、破産手続きを受けていない、などの条件があげられる。
構成銘柄は四半期ごとに見直され、時価総額にもとづいて追加、または削除される。
ナスダック100の歴史
1985年に算出が開始されて以来、ナスダック100は劇的に変動してきた。基準価格は250で始まったが、それ以来ほぼ一貫して上昇しており、2019年11月にはテクノロジー株の高騰に伴い、8,000を超えている。
特に、21世紀初頭のドットコム・バブル時には顕著な上昇がみられ、5,000を超えた。しかし、テクノロジー株の人気が急上昇したことで、企業のバランスシートがその価値に見合わず、ナスダック100指数は過大評価された。
2008年の金融危機では、世界の株式マーケットとともに急落したが、2009年以降はS&P500やドイツのDAX30など、他の指数と同様に強気相場が続いている。以下の図は、価格動向に関する重要なポイントを示している。
![](https://a.c-dn.net/b/1jDyLo/nasdaq-100-history.png)
ナスダック先物の投資で必須!ナスダック100の値動きに影響を与える要因とは
ナスダック100の値動きに影響を与える要因は、指数を構成する銘柄のパフォーマンスと、外部からのファンダメンタルズ要因である。
1. 株式のパフォーマンス
決算発表、重要な人事、新商品の発表などの要因は、すべて株式のパフォーマンスと値動きに影響を与え、さらには指数全体の価格に影響を与える可能性もある。加重平均システムは、最大の構成銘柄に影響を与えるイベントが、指数の価格に影響を与える可能性が高いことを意味する。
2. ファンダメンタルズ要因
金利、金融政策、一般的な経済指標など、特に米国では幅広い経済要因が指数に影響を与える可能性がある。また、経済のパフォーマンスは、企業の投資水準や消費者の製品の購買意欲に影響を及ぼす可能性がある。
ナスダック100を検討すべき理由 | ナスダック先物の他にも選択肢あり
ナスダック100は、世界で最も知名度が高いテクノロジー企業に特化した指数として、他の指数と比較するとボラティリティが高く、大きな価格変動が起きる可能性もある。また、スプレッドが狭い、取引時間が長い、高い流動性を持つという特徴がある。
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