英ポンド/ドル、英ポンド - テクニカル分析見通し
- 英ポンド/ドルは、短期的なレンジ相場が続いている
- ただし、中期的な見通しは上向きを維持
- 手掛かりとなるサインとは?



英ポンド/ドルの短期テクニカル分析見通し - 中立
きょう1日の米連邦準備制度理事会(FRB)を皮切りに、2日にはイングランド銀行(BOE、中央銀行) と欧州中央銀行(ECB)が金融政策を決定する。主要な中央銀行による金利決定が秒読み段階に入りつつある中、英ポンド/ドルの短期レンジ見通しは据え置きとする。
FRBは1日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合で、25ベーシスポイント(bp)の利上げを実施し、政策金利を4.5-4.75%に引き上げるというのが大方の予想である。FOMC会合において重要なのは声明文で、金利見通しに関するガイダンスは特に注目度が高い。ECBとBOEは50 bpの利上げ実施と見られている。BOEによる「タカ派的な引き上げ」は、中期的に英ポンドを支える可能性がある。
値動き、センチメント、解説
テクニカルチャートでは、昨年10月と11月中旬に英ポンド/ドルの中期的な見通しに明るさが見えた。ここ数カ月の値動きにより、価格が大きく上昇する可能性が高まっている。1月20日付けの記事で強調したように、昨年12月の高値1.2445、昨年8月を始点とするやや上向きのトレンドライン(現在1.2490近辺)が収束した重要なレジスタンスを決定的に上抜けると、大型の逆ヘッドアンドショルダー(逆三尊、左肩:昨年7月安値、頭部:昨年9月安値、右肩:今年1月安値)が示現し、2021年の高値1.4250に向かって上昇する可能性を示唆することになる。
英ポンド/ドル 日足チャート
資料:TradingView
目先の英ポンド/ドルの見通しは、前回の更新(昨年11月末の記事と1月中旬の記事)から変わっていない。価格は引き続き、1.1840-1.2490のレンジ内にとどまっている。日足チャートが示すように、プラスの方向性指数(DMI)とマイナスのDMIは共に25を下回る状態が続いており、短期的にレンジ相場となることを示唆している。
英ポンド/ドル 240分足チャート
資料:TradingView
日中足チャートを見てみると、先週の安値1.2260が当面のサポートとなっている。これを割り込むと、小型のダブルトップ(双方のピークは先週の高値)を形成し、1.2100に向かって下落する可能性が高まる。しかし、レンジの下限である1.1840にはかなり強いサポートが待ち構えている。
--- DailyFX.com ストラテジスト マニッシュ・ジャラディ著