ドル、ドル/円、ユーロ/ドル、ハンセン指数、原油、金 - トーキングポイント
- 市場が落ち着きを取り戻しつつある中、22日のドルは軟化
- ボラティリティの上昇が一服し、景気動向に敏感な金融資産が回復
- コモディティ価格はしばらく落ち着かないように見えるが、それはドルの押し上げ材料になるか?
ドルは、21日のニューヨーク外国為替市場でいくらか上昇した後、きょう22日のアジア時間帯は下落している。
ドル/円は、日銀がイールドカーブ・コントロール(YCC、長短金利操作)政策を修正したことを受け、20日に4カ月ぶりの安値となる130.57を付けたが、その水準からは戻している。
ユーロ/ドルは、1.0650に向かっているが、先週の1.0576-1.0736のレンジにとどまっている。オーストラリアドルは、リスク資産全般に対する楽観的なムードが下支えとなり、きょうこれまでのところ、最大の上昇率を見せている。
21日の米国株は現物取引で堅調に推移し、先物取引は22日の現物株が好調なスタートとなることを示している。
香港ハンセン株価指数(HSI)は後場の取引では上げ幅を縮小したものの、一時3%超上昇し、APAC(アジア太平洋地域)市場の株価上昇をけん引した。
米国債利回りは、日銀の政策修正を受けて週明けに上昇した後、安定的に推移している。長期金利の代表的な指標である米10年債利回りは本稿執筆時点で、3.66%で取引されている。
ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領がワシントンを訪問し、米国議会で熱弁を振るった。米国はウクライナへのさらなる軍事支援を約束した。ゼレンスキー大統領の渡米から市場が得たものは、この戦争がすぐには終わりそうにないということだ。
一部の軍事戦略家は、ロシアは戦術を変更し、長期にわたる消耗戦に突入しているようだと指摘している。このため、コモディティ市場はいつまでも不安定な状態が続く可能性がある。
ウエスト・テキサス・インターミディエイト(WTI)原油先物は79ドル近辺、ブレント原油先物は82.50ドルを少し上回る水準で推移している。金先物相場は6カ月ぶりの高値に近い水準にあり、現在1,820ドルで取引されている。
きょう22日は、英国、米国がともに国内総生産(GDP)成長率を発表する。
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米ドル指数 テクニカル分析
きょう22日の米ドル指数はわずかに下落しており、再び260日単純移動平均線(SMA)を割り込みそうな水準にある。
指数は先週、6月の安値103.42を試したが、ブレイクには至らなかった。再び試す展開となれば、この水準がサポートとなる可能性がある。さらなる下降局面では、5月の安値101.30がサポートになりそうだ。
一方、上値では、過去の高値である105.82、107.20、107.99がレジスタンスとして機能しそうだ。
資料:TradingView
--- DailyFX.com ストラテジスト ダニエル・マッカーシー著
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