ビットコイン、米ドル、コロナ、中国、オーストラリア、市場センチメント、テクニカル分析 – トーキングポイント



22日のアジア太平洋市場見通し
21日の米国市場では、ドルと米国債利回りが低下し、株価は上昇した。米労働省が発表した7月16日までの1週間の新規失業保険申請件数が予想外の増加となったことで、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ観測が和らいだ。そのため、ハイテク株比率の高いナスダック100指数(NDX)は、テスラ株の10%近い急騰にけん引され、指数の中で上昇率が最大となった。スナップ社が大引け後に発表した決算はさえない内容だった。
WTI原油先物とブレント原油先物は、景気後退懸念が高まったことを背景に下落した。21日のニューヨーク原油市場でWTI原油先物は約3.5%下落した。米エネルギー情報局(EIA)が20日に発表した週間統計(15日までの週)によれば、ガソリン在庫は349.8万バレルの大幅な積み増しとなった。一方、原油と石油製品価格間のスプレッドを示すRBOBガソリン先物/WTI原油先物のクラックスプレッドは、4月上旬以来の低水準まで低下し、石油精製の需要減少を示唆した。



中国の新型コロナウイルスの新規感染者数はなお高止まりしており、市場にリスクをもたらしている。中国南部の大都市である深セン市では、20日時点の新規感染者数が22人と、前日の19人を上回ったため、深センの一部地域で新たなロックダウン(都市封鎖)が実施された。今のところ、市は大規模なロックダウンを命じていないが、リスクの高い集合住宅やその他の建物の住民は移動制限の対象にされている。22日朝の中国の金属市場では、鉄鉱石価格が下落した。中国の不動産セクターが不振にあえぐ中、住宅ローンの返済拒否など、すでに不安定な状況にあるため、人民元は米ドルに対して弱含みとなる可能性がある。
S&P グローバルが発表した豪購買担当者指数(PMI)によると、7月におけるオーストラリアのサービス業と製造業の活動は低下した。7月のPMI製造業速報値は前月の56.2から55.7に、サービス業速報値は同52.6から50.4にそれぞれ低下した。22日は、日本の6月のインフレ率が発表される。6月のコアインフレ率は、2.1%から2.2%に上昇すると見られている。これは、日銀が昨日公表した今年の物価上昇率予想を0.1%だけ下回る水準である。
7月22日の注目イベント
日本 - auじぶん銀行の総合PMI速報値(7月)
シンガポール – URA住宅価格指数(確定値)(第2四半期)
タイ - 貿易収支(6月)
ビットコイン(BTC/USD) テクニカル分析
ビットコイン価格は、50日単純移動平均線(SMA)と3月からの下降トレンドラインを僅かに上回った後、弱もみ合いとなっている。現在の上値レジスタンスは、価格急落後にもみ合い相場が始まった6月中旬を起点としている。買い手の勢いが再び強まるまでは地固めが必要となるかもしれない。しかし、23,000を下回る展開となれば、さらに下げ幅を拡大する可能性がある。
ビットコイン(BTC/USD) 日足チャート

資料:TradingView
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--- DailyFX.com アナリスト トーマス・ウェストウォーター著
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