豪ドル、豪ドル/米ドル、中国、豪連邦予算、センチメント、テクニカル分析見通し - トーキングポイント
- アジア太平洋地域の株式は、低迷する中国株を除き、きょう25日も上昇する可能性がある
- 25日夜に発表されるオーストラリアの2022/23年度連邦予算が、豪ドルの市場心理に影響を与える可能性がある
- 豪ドル/米ドルは、トレンドライン(レジスタンスライン)を下回り、さらなる下げ幅の拡大が視野に入ってきた
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アジア太平洋地域の市場見通し:2022年10月25日
中国を除くアジア太平洋地域の株式相場は、24日の米国株式市場で主要株価指数が堅調に推移した流れを引き継ぎ、上昇するものと思われる。米S&Pグローバルが発表したサービス業と製造業の購買担当者景気指数(PMI)が予想に反して低調だったため、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げペースが鈍化するとの見方が強まり、米国株に買いが入った。今後はマイクロソフト、アップル、アルファベット(Googleの親会社)、アマゾン、キャタピラー、インテル、ビア、マクドナルド、ボーイングなどの決算発表が予定されており、週の残りはリスクで一杯となる。
香港ハンセン株価指数(HSI)は24日、前週末比6.36%安と急落し、2009年4月以来の安値水準に落ち込んだ。そして、米国に上場している中国株の動きを見ると、中国株は25日も下落することになりそうだ。米国市場で取引されているナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(米国に上場した中国ADR株を中心に構成される株式指数)は24日に14%超下落し、1日の下落率としては過去最大を記録した。中国国家統計局が同日発表した2022年7-9月期の国内総生産(GDP)成長率は前期から改善が見られる内容となったものの、市場の関心は習近平国家主席の権力強化に向かい、今後も厳しいゼロコロナ規制が継続するのではとの懸念が強まっている。
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豪ドルの動向に影響を受けやすい銅価格は1%超下落した。習近平主席は権力の中枢を自身の側近で固め、一強体制をさらに強める形で政権3期目を発足させた。習近平政権の権力集中により、徹底したゼロコロナ政策が継続されるとの見方が強まり、金属需要の見通しが悪化したことが背景にある。錫(スズ)の価格は年初来安値を更新し、金と銀の価格も下落した。10月の米製造業PMI(購買担当者景気指数)が予想に反して縮小したことも、金属市場のセンチメントに打撃を与えた。ブルームバーグによると、JPモルガンとICBCスタンダードバンクPlcは、中国にある銅の保税蔵倉庫での業務を停止した。
韓国の10月消費者信頼感指数は、9月の91.4から88.8に低下した。今日25日に発表されるアジア太平洋地域の経済指標を見ると、午後5時半(日本時間)発表予定のオーストラリアの連邦予算以外は特に目立ったものはなさそうだ。フィリピンの9月政府予算収支、タイの9月貿易収支、シンガポールの9月消費者物価指数(CPI)も発表される。
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豪ドル テクニカル分析見通し
豪ドル/米ドルは下降トレンドラインを下回った。同ラインは、20日単純移動平均線(SMA)、8月と10月の大きな動きから形成されたフィボナッチ・リトレースメント23.6%の水準も重なるレジスタンスエリアとなっている。このトレンドライン(レジスタンス)を上抜ければ、強気なセンチメントが戻るかもしれないが、上値にはレジスタンスが非常に少ないため、売りに押される展開になりやすいように見受けられる。
豪ドル/米ドル 日足チャート
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資料:TradingView
--- DailyFX.com アナリスト トーマス・ウェストウォーター著
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