米ドル、豪ドル、円、ユーロ、英ポンド – 値動きを探る



豪ドル/米ドルの日足チャート - 陽の包み足と上昇ウェッジ
豪ドルは、米ドルに対して値を戻そうとしている。6日のニューヨーク外国為替市場で豪ドル/米ドルは、弱気なチャートパターンと言われる上昇ウェッジの下限ラインを割り込んだが、翌7日には上昇に転じ、陽の包み足(抱き線)のローソク足パターンが示現した。これは、強気派の買い意欲がまだ残っていることを示している。今週残りの取引でどのような値動きとなるかが鍵となる。ここから上昇すれば、昨年11月以降の強気トレンドを維持できる。一方、下落となり、ウェッジの下限ラインのブレイクが確認されれば、市場は弱気な見通しに傾きそうだ。
資料:TradingView
米ドル/円の日足チャート – 阻害されるトレンドラインのブレイクアウト
米ドルは6日、円に対して約1カ月ぶりの高値で取引を終えた。米ドル/円は昨年10月を始点とする重要な下降トレンドラインをさらに上回り、より大きな反転となる可能性が浮上している。しかし、50日単純移動平均線(SMA)がレジスタンスとして機能し、ブレイクアウトを阻害している。50日SMAの上方ブレイクが確認されれば、上昇基調が戻る可能性が高い。主要なサポートは127.98付近に位置している。レジスタンスとしては、フィボナッチ・エクステンションの中間点である135.116が重要な候補となりそうだ。

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ユーロ/米ドルの日足チャート – 上昇ウェッジのブレイクアウトと同時線の示現
米ドルはユーロに対して上げ幅を拡大する地合いが整ってきていると言ってよいかもしれない。というのも、ユーロ/米ドルは弱気なチャートパターンである上昇ウェッジの下限ラインを下方ブレイクしたことが確認されたが、7日には同時線のローソク足が残された。同時線は、投資家の迷いの表れである。同時線が示現した後に価格が上昇すると、下方ブレイクは無効となり、下限ラインを上回れるかが焦点となってくる。下限ラインが新たなレジスタンスとして維持され、価格は再び下降する可能性もある。この場合、1月安値1.0483が視野に入ってくる。



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英ポンド/米ドルの日足チャート - ダブルトップのネックラインに注目
米ドルは対英ポンドで現在、重要な水準を試している。英ポンド/米ドルは数日間、下落した後、弱気なチャートパターンであるダブルトップのネックライン(2つのピークの間に位置する安値水準)の水準に位置していることが分かる。1.1951付近に位置するこのポイントを割り込むと、1.1639-1.1738の変曲点に向けて下げ幅を拡大する可能性がある。この変曲点への到達は100日SMAの下方ブレイクも意味するが、100日SMAがサポートとして機能し、価格が再び上昇するきっかけとなるかもしれない。上昇に転じた場合は、1.2293-1.2444のレジスタンスゾーンを再び試す可能性がある。
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--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
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