※2023年3月16日11時14分更新
天然ガス、下落率は昨年12月以来最大 - テクニカル面のアップデート
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週足チャート – 下落率は昨年12月以来最大
先週の天然ガス価格は20%近く下落し、下落率は昨年12月以来最大となった。数週間続いた上昇相場の勢いは途絶えた。とはいえ、テクニカル分析の観点からは、下降の動きが続く見通しを確認するためには、価格はさらに下げ幅を拡大する動きとなる必要がある。2022年末に示現した弱気なチャートパターンであるヘッドアンドショルダー(三尊天井)を下方ブレイクした動きは依然として有効である。そのため、この先、価格は2020年の安値圏まで下降する可能性があり、1.44から1.612の間が重要なサポートエリアになるだろう。
資料:TradingView
日足チャート - 2月安値を再び試す展開か?
日足チャートを見ると、天然ガス価格は先週末、2月23日以来の安値で取引を終えた。価格は依然として50日単純移動平均線(SMA)には届かず、これが引き続きと重要なレジスタンスポイントとして上値を抑えている格好だ。現在、価格は2月の安値である1.967付近で推移している。1.967付近は、先月から重要なサポートエリアとして機能している。そのため、短期的な見通しは中立と言えそうである。サポートを割り込むと、支配的な下降トレンドが継続する可能性が開かれる。一方、上昇に転じた場合は、フィボナッチ・リトレースメント23.6%の水準3.2973が意識されるだろう。
資料:TradingView
4時間足チャート - 下降ウェッジに注目
4時間足チャートを見ると、今後1週間で具体的に何が予想されるかをより明確に把握することができる。3月上旬から続く弱気なチャートパターンである上昇ウェッジを下方ブレイクしたことで、非常に短期的な見通しは弱気となっている。ただし、注意点がある。
今月初めから、強気のチャートパターンである下降ウェッジが形成され始めているのだ。まもなく、ブレイクアウトが発生すると思われる。レジスタンスラインを突き抜けた場合、3月上旬の高値3.027に向けて上昇する可能性がある。しかし、100期間SMAを注視されたい。100期間SMAの下方ブレイクが確認されると、下降トレンドが復活する可能性が開かれる。



資料:TradingView
--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
ドゥブロスキー氏に連絡するには、Twitter で @ddubrovskyFX までお願いいたします。