円、ドル/円、ドル、米ドル/カナダドル、豪ドル/米ドル、原油、金 - トーキングポイント
内閣府が8日発表した2022年7-9月期の国内総生産(GDP)はわずかに予想を上回ったものの、8日の円相場はこれまでのところ、やや弱含みの展開となっている。GDP年率は0.08%減と、予想(1.1%減)よりも減少幅は小さかった。
米国債利回りは昨日、イールドカーブ全体で10ベーシスポイントほど低下したが、きょう8日はこれまでのところ、数ベーシスポイントほど上昇している。米2年債と10年債の利回り差はマイナス0.84%と、40年ぶりとなる逆ザヤを記録している。
米国株安の流れを引き継ぎ、8日のアジア太平洋地域(APAC)の株式は、香港と中国本土を除いて下落した。きょうも、中国政府が新型コロナウイルスを徹底的に抑え込む「ゼロコロナ政策」の規制をさらに緩和するとの報道があった。
ドル相場は、7日のニューヨーク外国為替市場で下落したが、8日のアジア取引時間帯は幅広い通貨に対し、概ね堅調に推移している。数人の金融大手幹部が今週、2023年の景気減速に警鐘を鳴らすコメントを発表し、米国の景気後退懸念が引き続き渦を巻いている。
彼らの発言には共通点があり、それが彼らの見解に重みを増しているように見える。
カナダ銀行(中央銀行)は7日の会合で、予想通り政策金利を50ベーシスポイント引き上げ4.25%にしたが、カナダドルは再び下落している。米ドル/カナダドルは、月間高値1.3700付近で取引されている。
オーストラリア統計局が8日発表した10月の貿易黒字は122億2,000万豪ドルと、予想(121億豪ドル)を上回った。輸入は前月比0.7%減と、予想(同2%増)を下回った。オーストラリアドルは68セント付近でやや軟調に推移している。
原油先物相場については、ウエスト・テキサス・インターミディエイト(WTI)原油先物が年初来安値付近である76.50ドル近辺で推移している。金先物相場は1,780ドルを上回って取引されており、最近の上昇を維持している。
きょうは午後10時半(日本時間)に米の新規失業保険申請件数が発表されるほか、欧州中央銀行のラガルド総裁の講演が予定されている。
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ドル/円 テクニカル分析
ドル/円は、137.67のブレイクポイントを上抜けしたものの、137.86の高値を付けた後は上昇を維持できなかった。これらの水準は引き続き、レジスタンスとなる可能性がある。
さらなる上昇局面では、以前の高値139.90と142.25がレジスタンスとして機能するかもしれない。
一方、下降局面では、過去の安値とブレイクポイントである133.63、131.74、131.50、131.35、131.26がサポートとなりそうである。
資料:TradingView
--- DailyFX.com ストラテジスト ダニエル・マッカーシー著
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