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金価格の推移:2023年第1四半期のテクニカル分析:より安い高値に注意
金は、多くのトレーダーが第4四半期の始まりに重要なテクニカルがブレイクされたと考えたであろう状況から何とか抜け出すことができた。2年半のレンジで形成された1,680ドルのサポートラインを下抜けた後、1,615ドルの水準でテクニカル的な根拠が発生したのである。しかし、マーケットのバランスを取り戻すには、同時期に米ドルが下落したことがより大きな役割を果たしたと思われる。実際、米ドルの最初の上昇によって、そもそもブレイクを余儀なくされたと言えるかもしれない(ユーロ、ポンド、円でトレードされる金の価格では、同じような経過をたどることはないだろう)。下落しきれなかったブレイクの価値に関する議論はさておき、貴金属には長期的な調整が残っている。レンジは「最も楽な道」であるが、2023年には、チャート上で明確な相関関係を持つ、強いファンダメンタルズの風と戦うことになるであろう。金利の上昇は、金が問題のある伝統的な不換紙幣の代替物であることを考えると、特に強い影響力を持っている・・・そして金利上昇は金の利回りの低さを強調する傾向がある。
金米ドル(XAU/USD)の月足チャートと主要中央銀行政策金利の重ね合わせ
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出所:ジョン・キックライター
重なっている部分を除くと、このマーケットの短期(日足)のテクニカル的なガイドラインは、上にも下にも明確なマイルマーカーを提示している。パンデミック後のレンジの中間点から両端までの1,845ドルは、前進のための重要なベースラインである。これより上では、より明確な定義がなく、以前の四半期の保ち合いでの小刻みな動きにもとづく水準が描かれる。1,880から1,920と2,000の間には保ち合いがある。この近辺でのトレードはすぐに乱高下に変わる可能性がある。下落局面では、100日単純移動平均(SMA)が全般的な意思を示す指標として注視されるが、かつてのレンジの安値である1,680がテクニカル的な重みを保持するかどうかは不明である。注目すべきは、過去最高値を更新した2018年から2020年の強気の波の中間点が、およそ2022年の安値である1,615付近に位置していることである。
金米ドル(XAU/USD)の取引高および100日単純移動平均線付き日足チャート
![image2.png](https://a.c-dn.net/b/4bymoz/image2.png)
TradingView.comでチャート作成:ジョン・キックライター
週足チャートでは、これまで説明してきた450ドルのレンジにかなり近いところで今年を終えていることを認識することが重要である。したがって、強いトレンドがなければ、保ち合いの外側のレンジに到達するまでにかなりの時間がかかる可能性がある。そして、その後にブレイクに必要な強さを発揮する必要がある。金の12週間(3ヶ月に相当)の平均値幅(ATR)は1.5%である。このペースで生産的なトレンドが6週間続けば、レンジの真ん中にある障壁に到達することになる。境界線に到達するためだけに、通常の活動レベルの4分の1が必要である。もちろん、2023年の第1四半期にかけて加速するポイントがあることは十二分にあり得る。そして、よほど強気にならない限り、より安い高値とより安い安値が続くパターンが発生し、弱気派に有利な展開となるだろう。
金米ドル(XAU/USD)の取引高および100日SMA、COTレポートのネット投機先物のポジション付き週足チャート
![image3.png](https://a.c-dn.net/b/1mHD0L/image3.png)
TradingView.comでチャート作成:ジョン・キックライター
月足で見ると、この保ち合いは2011年から2013年にかけて作られた保ち合いとよく似ている。前回のレンジの下方ブレイクが、今回のようなダマシのブレイクではなく、劇的な下落をもたらしたという顕著な違いはさておき、トレンド、保ち合い、最終的な転換という一般的な公理はもう少し単純である。また、10月までの7ヶ月連続の下落(1964年以来の長い下落期間に匹敵)は、2018年の大底(6ヶ月の下落後)と比較したり、2013年(5ヶ月の下落後)のように短い小康状態をともなって再度下落したりできることを指摘しておきたい。
金米ドル(XAU/USD)の取引高および100日SMAとCOTレポートのネット投機付き月足チャート
![](https://a.c-dn.net/b/2j51nK/4.png)
TradingView.comでチャート作成:ジョン・キックライター