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4日のニューヨーク金先物相場は上昇。米非農業部門雇用者数の発表を前に、重要なトレンドラインを突破

4日のニューヨーク金先物相場は上昇。米非農業部門雇用者数の発表を前に、重要なトレンドラインを突破

このページの内容

金、金/米ドル、米非農業部門雇用者数(NFP)、FRB、テクニカル分析、IGクライアントセンチメント – トーキングポイント

  • 金相場は前日比での上昇率がほぼ4カ月ぶりの高水準
  • NFPが予想を下回る内容となれば、相場上昇を後押しする可能性がある
  • しかし、FRBの意図と市場の思惑との隔たりが金相場のリスクとなる
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4日のニューヨーク金先物相場は前日比1.45%上昇し、1日の上昇率としては約4ヶ月ぶりに高い水準となった。この値動きを詳しく見ると、金先物の上昇は、米ドル安と米国の短期債利回りの低下と動きが並行していた。これは、金価格にとっては理想的な相場展開である。

為替と債券市場の反応は、5日の米非農業部門雇用者数の発表に備えた調整の動きだったのかもしれない。インフレ率が40年ぶりの高水準にあるにもかかわらず、米国の雇用統計が軟調な内容となれば、米連邦準備制度理事会(FRB)が金融引き締め姿勢を緩める可能性がある。

米国の7月の雇用統計では、失業率は3.6%で安定し、非農業部門雇用者数は前月比で25万人の増加(6月は同37万2000人の増加)が見込まれている。平均時給は6月(前年同月比5.1%上昇)からやや低下し、4.9%上昇になると予想されている。 予想よりも大幅に悪い結果となれば、景気後退懸念が強まることになる。

市場が2023年の利下げを織り込むことに注目し続ければ、それは金相場にとって理想的なことであろう。しかし、これは今週のFRB高官の発言、すなわち、利下げへの期待を鎮めようとするFRBの意図とは全く対照的である。

FRBによる意思表示は、市場を失望させる可能性があり、将来的に金を下落リスクにさらすことになる。とはいえ、FRBが提示しようとしている現実をトレーダーが受け入れ始めるのかというと、実はそうでもない。有名な経済学者であるジョン・メイナード・ケインズが言ったように、「市場は、あなたの支払能力を超えて不合理であり続けることができる」のである。

金相場 テクニカル分析

金相場は3月からの重要な下降トレンドラインを上抜けし、さらなる反転の可能性が見えてきた。とはいえ、本稿を投稿する時点では、上昇するための後押しに欠けており、当面の上値抵抗線はフィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準である1803になりそうである。それより上の水準には100日単純移動平均線があり、この水準がより幅広い意味で下値の焦点として維持される可能性がある。一方、下げに転じた場合は、7月安値を上回る水準である1753が、まずは下値サポートの焦点となるだろう。

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金/米ドル 日足チャート

資料:TradingView

金相場 センチメント見通し - 強気

IGクライアントセンチメント(IGCS)によると、金を取引している個人トレーダーの約78%がロング(金の買い持ち)していると示している。IGCSは逆張り指標として機能する傾向があり、大多数の投資家の持ち高が依然としてロングであることから、金価格は下落し続ける可能性があることを示唆している。しかし、ネットロングのトレーダー数は昨日比で6.41%減、先週比で5.90%減少している。そのため、足元のトレーダーの持ち高変動からは、金価格が反発する可能性が読み取れる。

--- DailyFX.com ストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著

ドゥブロスキー氏に連絡するには、下のコメント欄を使用するか、Twitter で @ddubrovskyFX までお願いいたします。

*IGクライアントセンチメントのチャートとポジショニングデータは、8月4日付のレポートから引用しています。

DailyFX はグローバルなFXマーケットに影響を与えるトレンドのテクニカル分析とニュースを提供します。