FXトレーダーになれば、世界最大かつ最も流動性の高い市場で、取引の高揚感や、リスクとリターンを味わいながら生活することになります。心の準備はできていますか?この記事では、FXトレーダーになるための方法を探り、トレードの始め方から堅実なトレーダーになるために必要な資質やプロセスを明らかにしていきます。



FXトレーダーとは?
FXトレーダーは、通貨ペアの ロングポジションやショートポジションを構築して利益を得ることを目的としています。FXトレーダーは、戦略的で自制心があり、市場で常にスイッチが入っています。テクニカル、ファンダメンタル、またはその両方のアプローチに焦点を当てて、通貨ペアの動きを理解し、収益性の高い取引をおこなうことを目指します。

24時間稼働の通貨市場では、トレードは眠らない、つまり取引は常におこなわれているのですが、外国為替の流動性のレベルは1日のうちのある時点で、ピークと底が生じます。トレーダーの中には、国際市場をフル活用できるように、1人になれる時間帯に運用をしたいと考えている人もいるでしょう。
DailyFXのアナリストが語る、有能なFXトレーダーになるには?
では、有能なFXトレーダーになるためには何が必要なのでしょうか。市場への情熱、揺るぎない規律など、FXトレーダーとして活躍するために必要な特性を、当社のトップアナリストがご紹介いたします。
1)情熱を持つ
「取引しようとしている金融市場に真に興味があり、さらに情熱を持たなければならない」– ニック・コーリー

外国為替市場で取引する際には、値動きの主な要因の一つである金融政策に対して本当に興味を持ち、理解することが大切です。例えば、GBP/USDを売買するのであれば、その市場を動かす要因であるイングランド銀行と米連邦準備理事会の政策の動きや発信情報を理解する必要があります。そのため、中央銀行と同じ目線を持つことを目指しますが、中央銀行に逆らって賭けてはいけません。中央銀行は豊富な資金を持っており、ほとんどの場合正しいのです。
2)マクロ要因に関する理解
「トレーダーにとって極めて重要なことは、通貨にはいつでも多くのマクロ要因が存在するということを知っておくことだ」 – デビッド・コトル

豪ドルは、さまざまなマクロ要因に左右される通貨の代表例です。豪ドルは、「成長」や「リスク」と相関性がある通貨と考えられる場合が多く、つまり、世界的な成長を実感できるときには良好に推移し、逆の場合には苦戦する可能性が高いのです。こうした状況が該当することは多いものの、他にも様々な要因が考えられます。主要コモディティ価格については、オーストラリアの金融政策の見通しや局地的な政治リスクなどにより、その時の市場全体の流れに逆行することもあります。
近頃のかなり高い相関関係にある市場において、通貨を「リスクオン」と「リスクオフ」に分けたいところですが、これはあまりにも単純化した話です。
3)FXは1つではなく、2つのペアで動きます
「通貨ペアは方程式の両辺によって動く」 – マーティン・エセックス

通貨を取引する際には、関連する地域の両方で何が起こっているかを理解する必要があります。例えば、GBP/USDの取引をする際には、米中の貿易戦争に関する最新情報に加えて、ブレグジット(英国のEU離脱)の直近の動向も把握しておくことをおすすめします。ただ、まずは、ストップロスやチャートのパターン、市場心理 、 中央銀行の役割など、市場取引をしっかり理解することが重要です。
4)適切な資金管理を実行する
「最高のFXトレードのアイデアを持っていても、損失を限定して利益を獲得できなければ負けてしまう」 – デビッド・ロドリゲス

趣味でトレードする人と熟練トレーダーとの決定的な違いは、健全な 資金管理の有無です。ある大手外国為替ブローカーの実際のデータによると、顧客はEUR/USDで61%の確率で利益を得て取引を終了しているにもかかわらず、損失を出しています。なぜなら、平均的な勝ちトレードは48 pips(ピップス)、平均的な負けトレードは83pipsだったからです。これはお金を稼ぐためのまっとうな方法とは言えませんし、これこそ資金管理が趣味でトレードをする人と成功したプロとの間で違いが生じる理由なのです。



5)適切なマインドセットを持つ
「明確なゲームプランに従うためには、強い自己規律が必要」 - ポール・ロビンソン

自発的に行動し、自分で責任を負い、失敗から学べるようにすることが大切です。失敗はいくらでもあります。お金だけではなく、市場や取引のプロセスを好きになることが非常に重要であり、それがあれば困難な局面を乗り越えられるでしょう。明確なゲームプランに従うためには、強い自己管理能力が必要ですが、市場の状況は常に変化しているので、変化に対応できる柔軟性も必要です。
6)踏ん張りをみせる
「踏ん張りは人生のほとんどの局面で過小評価されている」 - ジェームズ・スタンレー

トレーディングは難しいものです。いくつかボタンをクリックすることで売買するので、外見上は簡単に見えます。でも、勝ち続けることは容易ではなく、この道を歩むほとんどの人がいつかは困難に直面することになるでしょう。踏ん張るからこそこうしたな困難な状況でも成功できるのであり、踏ん張れなければ何らかの理由で簡単に辞めてしまうのです。
FXトレーダーになるには?究極のチェックリスト!
必要とされる資質がわかったところで、次は実践的な観点からFXトレーダーになる方法を見ていきましょう。ここでは、そのチェックリストをご紹介します。
1)最適なブローカーを見つける
最適なFXブローカーを選ぶことで、質の高いユーザーエクスペリエンス、信頼性の高い顧客サポート、競争力のあるプライシングの恩恵を受けることができ、大きな違いが生まれます。
2)トレーディング資金の仕組みを知る
FXトレーダーとしては、まず証拠金 と レバレッジを理解する必要があります。証拠金があれば、レバレッジをかけたポジションを構築することができ、市場において少額の資金でより大きなポジションを保有することができます。新人トレーダーは、未使用の証拠金を購買力と見なす場合が多く、ポジションサイズを積み増ししすぎる傾向があります。レバレッジによって利益と損失が最大化するため、保有口座の純資産額は非常に不安定になります。ブローカーが提供するレバレッジの大きさにかかわらず、取引にはほとんど、あるいは全くレバレッジを使用しないことをおすすめします。
3)デモ口座から始める
デモ口座で練習してから、市場に慣れましょう。今から取引戦略を構築し、プラットフォームに慣れれば、実際の資金で取引をするために必要な自信を築くことができます。
4)思い切って飛び込む
最初は本番口座で少額の取引をして、徐々にステップアップしていくのがいいでしょう。リスク管理に関する決まり事を定め、ストップロスを使用してトレードをおこないます。また、ファンダメンタルズ分析またはテクニカル分析あるいはその両方を用いて綿密な分析をおこなった場合にのみトレードをおこなうべきです。
5)知識と人格の形成を怠らない
勝ち組トレーダーは、重要な市場に関する専門知識を学び、構築することを怠りません。自分が選択した通貨ペアを熟知し、どのようなテクニカル要因が関連するのか、市場のイベントがどのように通貨ペアの動きを形成するのかを知る必要があります。自分のトレードを トレード日記 に記録すれば、パフォーマンスを評価する際に役立ち、常に自分のアプローチを見直し、再評価することができます。



専門家のアドバイスを活用してFXをマスターしましょう
FXのトレード日記を始める準備はできましたか?
- 無料のFX初心者向けガイドをダウンロードして、外国為替市場の基本的な紹介と取引方法をご覧ください。
- DNA FXクイズを参考に、自分の性格に合ったFXトレーダーを探してみてください。