天然ガス、ヘッドアンドショルダー、ハンマー - テクニカル分析見通し
- 天然ガス価格は、6週続落となりそうな気配
- 日足チャートで見られるハンマーのローソク足パターンに注目
- 終値で2021年5月の安値を下回ると、下落トレンド再開の恐れ
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週足チャート - 穏やかな天候続きが天然ガス価格の下落を示唆
天然ガス価格の下げ基調が続いており、26日の米国市場では2021年5月24日以来となる3ドルを割り込む終値を付けた。米国や欧州が冬の到来を前に在庫を積み増したことや、穏やかな天候が続きそうなことが売り材料視され、天然ガス価格は昨年8月の高値から70%も下落している。ブルームバーグによると、最近の米国の気象予報を受け、トレーダーの間では2月の気温が暖かくなると予想する声が多く聞かれるという。
下図の週足チャートを見ると、天然ガス価格は弱気なチャートパターンと言われるヘッドアンドショルダー（三尊天井）が示唆する通りの下降を続けている。1月の下落率は36%に達しそうだ。これは、価格が6週続落となりそうな中、2018年12月以来、最悪の月間下落率となる。では次に日足チャートを見て、目先の値動きを探ってみたい。
資料：TradingView
日足チャート - ハンマーが示現
26日の米国市場で天然ガス価格は、2021年5月安値のすぐ上の水準で引けた。実際、価格は2.832を下回る終値を付けるには至らず、この水準が当面のサポートとして機能していることを印象付けた。価格はまた、強気の反転シグナルと言われるハンマーのローソク足パターンを残した。ハンマーは、下降トレンドの底に示現し、しばしば投資家の迷いを表すとも言われている。ただ注意したいのは、ハンマーの示現は必ずしも反転の到来を意味するものではなく、その後の展開に注目することが重要ということだ。
ハンマーの示現後に価格が上向けば、さらに上昇を促す可能性がある。その場合は、20日単純移動平均線（SMA）を突破できるかが焦点となる。20日SMAは重要なレジスタンスとして機能し、下向きのトレンドが維持されるかもしれない。仮に価格がさらに上昇しても、昨年8月を始点とする下降トレンドラインが上値を抑える可能性がある。
2021年5月の安値2.832を終値で下回ることが確認されると、フィボナッチ・エクステンション100%の水準2.326が意識されることになる。このフィボナッチ水準に向かって下落すると、2020年の安値圏1.44－1.612を目指す展開となる可能性がある。このレンジへの到達は、週足チャートで見られるヘッドアンドショルダーが示唆する値動きと言えるかもしれない。
資料：TradingView
--- DailyFX.com シニアストラテジスト ダニエル・ドゥブロスキー著
ドゥブロスキー氏に連絡するには、Twitter で @ddubrovskyFX までお願いいたします。
